2021/04/08

真昼間に群飛するカラスの大群(野鳥)

 

2020年11月中旬・午後12:05頃・晴れ 

郊外の青空をカラスの大群が旋回していました。 
少なくとも57羽のカラスが集まって飛んでいます。 
私のフィールドではこれぐらいでも大きな群れです。 
群飛の中で隣り合う個体が軽く追いかけっこしている様子も見られました。
高高度の群飛には参加せず、単独で低空を横切る個体もいました。 

今回は群れ全体の飛び方を動画に記録することを優先したので、カラスの種類をしっかり見分けられるほどズームインしませんでした。 
鳴き声に耳を傾けると、カーカー♪澄んだ声とガーガー♪濁った声の両方が聞こえますから、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)とハシビロガモAnas clypeata)の混群なのかもしれません。
カラスの鳴き声を聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

カラスが夕方の塒入り前に行う群飛は珍しくありませんが、真昼間にカラスの群飛を見るのは初めてかもしれません。 
ほぼ正午ですから、就塒前集合を目指す群飛にしては時刻が早すぎますし、集団塒から一斉に飛び立ったにしては時刻が遅すぎます。 
どこか目的地を目指して飛んでいるのではなく、広大な刈田の上空を行ったり来たり飛び回っているようです。 
大群で旋回しているのは一種の誇示行動(威嚇)なのかな?と思うものの、一体何に対してアピールしているのか目的が不明です。 
天敵の猛禽類に対してカラスはよくモビング(擬攻撃)を仕掛けますが、今回は飛んでいる猛禽を見かけませんでした。 
一番ありえそうなのは、刈田で採餌していたカラスの大群が何かに驚いて一斉に飛び立ち、群飛になったのかもしれません。 

私の素人目には、有名なムクドリの群飛と同じく、カラスの群飛も特定のリーダーによって統率されているようには見えません。 
子供の頃に読んだ『シートン動物記』で「カラスの王 銀の星」という章が印象的でした。
頭部に「銀色の星」という分かりやすい目印を生まれつき持ったリーダー格のカラスを個体識別した上で何年も観察した記録らしいです。
しかしシートンの本は「お話」として抜群に面白くても擬人化やハッタリが多くて、動物行動学的にどこまで信頼できるのか分かりません。
年長カラスの隊長が号令をかけながら若鳥の群れを率いて教練のために飛び回るという話は、今の私が読み直すと眉唾に思えてしまいます。
カラスの群飛をヒトが地上から見上げても、ある1羽の頭にある目印の「銀の星」が確認できるとは思えません。
群飛の中でどの個体が鳴いているのか、達人になれば分かるようになるのかな?(私は懐疑的です。)
今のところ、私にはカラスの群れにリーダー(隊長)が居るとは思えないのです。 
シートンがカナダで観察したカラスと日本のカラスはおそらく別種ですから、その点でもシートンの記述を鵜呑みにはできません。
多数の個体に片端からGPSを装着するなど現代のテクノロジーでしっかり個体識別した上でカラスの群飛を調べることができたら、それだけでも面白そうです。

川岸で巣材の土塊を集めるオオハキリバチ♀

 

2020年8月下旬・午前8:30頃・晴れ
前回の記事(約2週間前):▶ 涸れた小川の土手に通い巣材の泥を集める2匹のオオハキリバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】
2週間前には水が涸れていた素掘りの水路を再び訪れると、開かれた水門から浅いながらも水が流れていて川の本流に注いでいました。 
復活した水路の横の土手に沿って往復するようにオオハキリバチ♀(Megachile sculpturalis)が低く飛び回っていました。 
ようやく土手に着地すると、湿った土を大顎で掘り始めました。 
集めた巣材の土塊を咥えたまま、巣の方へ飛び去りました。 
帰巣する方角が、前回(川の対岸)とは全く違いました。 
河畔林の何処かに営巣地がありそうです。(おそらく小さな樹洞) 

飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、離陸直後に土手を向きながら扇状に飛んでいました。 
これは採土場所を正確に記憶するための定位飛行です。

2021/04/07

チガヤ種子の風散布を実演してみる

 

2020年11月中旬・午前11:30頃・晴れ 

刈田の畦道に自生するチガヤの果穂が熟し、フワフワの綿毛が広がっていました。 
チガヤの種子は風散布型です。 
しかし茎を揺すっただけでは綿毛は飛散しませんでした。 
手で軽くしごいて穂をほぐすと、綿毛の付いた種子が秋風に乗って飛び去りました。 
最後は手に付いたチガヤ種子および綿毛をお見せします。

【追記】
チガヤは種子だけでなく地下茎からも繁殖します。
果穂の綿毛はきわめて引火しやすく、大群落では野火(山火事)が頻発するそうです。
背の高い他種のライバル植物(ススキなど)を焼き払った後でチガヤは地下茎から芽を出し、パイオニア植物として草原を占拠するらしい。(森林への遷移を抑制)
つまり、チガヤの綿毛は種子を風散布するためだけでなく、可燃性の引火材としても進化してきた形質かもしれません。

チガヤの穂から風に乗って綿毛が自然に飛んで行くシーンを実は見たことがありません。(今回の実演では「手助け」しています。)
よほど強い風が吹かないと自然に飛散することはないようです。
むしろ二番目の機能(引火性)の方がメインのような気がしてきました。

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