2021/01/27

砂利道で吸水およびミネラル摂取するヤマトスジグロシロチョウ♂

 

2020年10月上旬・午前11:50頃・晴れ 

林道の入山口に沢の水が流れ出して濡れていました。 
その濡れた砂利道でヤマトスジグロシロチョウ♂(Pieris nesis)が秋の日差しを浴びながら吸水していました。 
翅を半開きのまま口吻を伸ばして地面を頻りに舐めています。 
土壌に含まれるナトリウムなどのミネラル成分を摂取しているのでしょう。 
秋風が強く吹いて翅が煽られても必死に踏ん張り、吸水を止めません。 
ときどき自発的に飛び立つものの、少し飛んで水場の吸水ポイントを変更するだけでした。 
地面に適度な湿り気があれば良いらしく、水たまりの深みには近づかないようにしているようです。 

何度か離着陸を繰り返した後で、後半は濡れ落ち葉(大きいのでホオノキ?)の上に乗って舐め始めました。 (@2:36)

かなり長時間吸水していたのですが、映像を見直してもヤマトスジグロシロチョウ♂が腹端から排尿するシーンは撮れていませんでした。
白飛びして見逃したのかもしれませんが、口吻に注目して横から撮ると腹端は翅に隠れて見えないことが多いです。

平凡社『日本動物大百科9昆虫II』によると、
(シロチョウ類が)なぜ吸水するのかという疑問に関して、いくつかの説があるが、♂の性成熟を促進するためにミネラルを採り入れることが必要なのだ、という説が有力である。(p37より引用)
 

『フィールドガイド日本のチョウ』によれば、
(ヤマトスジグロシロチョウの)♂は吸水性が強く、林道沿いなどで吸水集団がよく見られる。(p91より引用)


 

▼関連記事(12年前の撮影) 
スジグロシロチョウ♂の吸水
ヤマトスジグロシロチョウかどうか、要再確認

2021/01/26

ナギナタコウジュの花で採餌するトラマルハナバチ♀

 

2020年10月上旬・午後14:35頃・くもり 

山麓の道端に咲いたナギナタコウジュの群落でトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。 
マルハナバチ類の中でも長舌種のトラマルハナバチは、ナギナタコウジュに正当訪花で吸蜜するには持て余すほど舌が長いです。 
そのため、花弁が次から次に落ちてしまいます。(落花) 
後脚の花粉籠に黄土色/黄色の花粉団子を大量に付けています。 
現場は薄暗い林縁でした。
▼関連記事(6年前の撮影) 
ナギナタコウジュの花蜜を吸うトラマルハナバチ♀

ミゾソバの花蜜を吸うミドリヒョウモン♂

 

2020年9月下旬・午前10:45頃・くもり 

里山の林道沿いに咲いたミゾソバの群落でミドリヒョウモン♂(Argynnis paphia)が訪花していました。 
翅の縁が激しく損傷した個体ですが、翅を開閉しながら吸蜜しています。 
翅裏の模様を見ないとヒョウモンチョウの仲間は見分けられないのですけど、翅表の模様も透けてしまうとお手上げです。 
ようやく翅裏がしっかり見えて、ミドリヒョウモンと判明しました。 

この組み合わせが初見なのは意外でした。

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