2020/01/07

土手の草を食べ歩くニホンザルの群れ



2019年7月下旬・午前7:13〜7:34


▼前回の記事
杉の枝でブランコ遊びを楽しむニホンザル(白猿を含む群れ)

スギ(杉)の細い横枝にぶら下がって遊んでいた若いニホンザルMacaca fuscata fuscata)が地面に飛び降りました。
雑草の生い茂った土手を斜めに登るようにゆっくり遊動しながら、ときどき道草を食っています(採食メニューは不明)。
口をモグモグさせています。

後半は別の若い2頭で同様のシーンを撮りました。
山麓で杉の枝から土手に飛び降り、追いかけっこをしながら土手を駆け上がりました。
途中で土手に座り込むと、草を採食しました。

ところで、野生ニホンザルは食べられる草(山菜)と毒草をどうやって見分けているのですかね?

採食メニューは100%本能で決まっているのか(味覚と嗅覚で食べられる植物が分かる?)、幼少時に母親に教えてもらうのか、それとも食中毒になりながら自分で学習していくのでしょうか?


ニホンザル@土手遊動+草採食

ゴマダラカミキリがアリに咬まれてノブドウから追い払われる訳とは?【HD動画&ハイスピード動画】



2019年8月下旬・午前9:50頃

川辺りのコンクリート護岸を覆うように蔓延るノブドウの群落でゴマダラカミキリAnoplophora malasiaca)が歩き回っていました。
触角がそんなに長くないので♀ですかね?
飛び立つ瞬間を記録するつもりで動画を撮り始めると、面白い事件が起こりました。

クロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀が現れ、ゴマダラカミキリにしつこく噛み付いたり追い回し始めました。
近くにアブラムシのコロニーでも飼っているのでしょうか?
しかしアブラムシは見つかりません。

240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:05〜)
クロヤマアリ♀がノブドウの花蜜を舐めています。
アリの接近に気づくとゴマダラカミキリは落ち着かなく向きを変えました。
明らかにアリの存在を嫌がっています。
ゴマダラカミキリがノブドウの花に移ろうとしたら、クロヤマアリ♀が左後脚の跗節を噛み付いたり、正面から噛みついたりして、ノブドウから追い払いました。

圧倒的な体格差をものともせず、クロヤマアリは巧妙にヒットアンドアウェイの攻撃を繰り返してゴマダラカミキリを撃退しました。
結局ゴマダラカミキリは飛び立たず、クズなどが生い茂る草むらの茂みに逃げ込みました。
アリが蜜源の植物を守る防衛行動なのかな?
ノブドウに花外蜜腺があるという話は聞いたことなかったのですが、ネット検索してみると面白いことが分かりました。

【参考サイト】

・続・樹の散歩道「ノブドウの果実の多様な色は虫えい故なのか?  そもそも正常な果実とはどんな色なのか?」
・同サイト「ヤブガラシの謎の球体の正体




ノブドウに限らずブドウ科植物の若い葉の表裏や茎には、真珠体(真珠腺)と呼ばれる白い小さな粒状の構造があるのだそうです。

この正体は Pearl bodies (真珠体)あるいは Pearl glands (真珠腺)とも呼ばれている植物体由来の栄養体なのだという。
何と、植物が自分を守るために虫に与えている餌となっているとの見解もある。そうであれば、花外蜜腺で推定されている機能と同様ということになる。
ブドウのツルや葉裏についたものでは Grape pearls (ブドウ真珠)あるいは Sap balls(樹液球)と呼んでいて、Guttation(溢液現象)であるとしている。
国内のぶどう栽培家の間でもブドウの真珠腺 として、全く害のないものとして知られている。 (同サイトより引用)
ちなみにノブドウはゴマダラカミキリの食樹ではないので、たまたま通りかかっただけでアリに咬まれたのは、不幸なとばっちりですね。
未だ自分の目で真珠体を確認できていないのですが、これからはノブドウとアリの共生関係について、注目してみたいと思います。
アリがノブドウの真珠体を舐めるシーンも接写してみたいところです。



ゴマダラカミキリ@ノブドウ葉

2020/01/06

チゴハヤブサとカラスが空中戦の大喧嘩(野鳥)



2019年7月中旬・午後14:18〜14:29

▼前回の記事
早朝から止まり木で羽繕いするチゴハヤブサ(野鳥)

いつものように、チゴハヤブサFalco subbuteo)がお気に入りの止まり木(ヒノキ高木の枯れた横枝)に居ました。
獲物となるトンボが周囲を飛び回っているのに、この日のチゴハヤブサはそれどころでは無いようです。
急に枝から飛び降ると、いつもとは違うキキキキキキ…♪と切迫した甲高い声で鳴きながら辺りを高速で飛び回り始めました。
あまりにも飛ぶのが速いので、流し撮りしてもすぐに見失ってしまいます。
しばらくすると再び同じ止まり木に戻っていました。(同一個体かどうか不明)

私が少し移動して撮影アングルを変えると、チゴハヤブサは止まり木から再び飛び立ち、周囲を猛スピードで飛び回ります。
近くでハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の群れが大騒ぎする鳴き声♪が聞こえます。
チゴハヤブサは別なヒノキの木に止まり直し、そこからまた出撃を繰り返しています。

チゴハヤブサの見事な飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、2羽のチゴハヤブサが空中ですれ違っていました。
♀♂つがいなのかな?
(幼鳥の可能性を排除できるか?)

今回は高速で飛び回るチゴハヤブサを撮るのに必死でカラスの動向を撮れていません。

それなのに、鳴き声だけで「チゴハヤブサとハシブトガラスの大喧嘩」という解釈をしました。
カラスが主導権を握って猛禽類をモビング(擬攻撃)しているのではなく、逆にチゴハヤブサが縄張りからカラスを追い払おうとしている印象を受けました。
飛翔能力やスピードではチゴハヤブサが圧勝なので、カラスはモビングしたくても太刀打ちできない気がします。(個人的な予想)
チゴハヤブサの営巣習性は樹上にあるカラスの古巣を再利用することが知られていて、その点でもチゴハヤブサの方がカラスよりも力関係は上だと思います。

あるいはもしかすると、チゴハヤブサが森で別の野鳥を狩ろうと追い回していて、カラスの群れは単に野次馬だったのかもしれません。
(果たしてチゴハヤブサは真剣な狩りの最中にわざわざ鳴いたりするかな?という疑問がわきます。)


目障りな私に対してチゴハヤブサの親鳥が威嚇飛翔を行った、という可能性は低いと思います。(定点観察に通う私の存在は顔馴染みのはず)


木々に囲まれて撮影しにくい(障害物が多い)場所なので、今後の観察も苦戦しそうです。
チゴハヤブサの巣が近くにあるはずだと予想しているのですが、依然として見つけることができません。


※ 逆光対策で動画編集時に彩度を上げています。


つづく→止まり木で羽繕い中のチゴハヤブサと並ぶ恐れ知らずのカワラヒワ(野鳥)




【追記】
チョウゲンボウも同じハヤブサ科ですが、カラスにモビングされている光景を見たことがあります。
チョウゲンボウ(野鳥)をモビングするハシボソガラスの空中戦
チョウゲンボウ♂をモビングするハシボソガラスの群れ(野鳥)


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