2019/11/30

クズハキリバチ♀は巣材を切り取る葉を選り好みする【HD動画&ハイスピード動画】



2019年8月上旬・午後


▼前回の記事
葛の葉を切り取るクズハキリバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

多数のクズハキリバチ♀(Megachile pseudomonticola)が巣材集めに通うクズの群落を見に川辺りにまたやって来ました。
どうやらクズハキリバチ♀は全く同じ葉に戻って来るのではなく、毎回適当に葉を選んで切り抜くようです。
つまり、撮影のために私が一箇所で待ち伏せしても空振りに終わります。

今回新たに分かって面白かったのは、クズの葉の切り抜き作業を中断する♀個体がときどきいることです。
交尾することしか頭にない雄蜂♂がクズ群落を飛び回っていて♀の巣材集めを妨害することがありました。
天敵のキイロスズメバチ♀も獲物を探して飛び回っています(探餌飛翔)。(映像なし)
しかし今回紹介する映像では、♂や天敵の邪魔が入ったようには見えません。
カメラを持った私が♀の邪魔をした訳でもありません。
葉片を切り取るクズの葉を自発的に選び直すことが複数個体の♀で見られました。
葉の柔らかさや瑞々しさなどを素早く吟味して、巣材としての質に満足できなかったのでしょう。

そうした巣材を選り好みする行動を1/5倍速のスローモーションでまずはご覧ください。
葉の縁が何箇所も丸くくり抜かれたクズの葉に一瞬止まったものの、気に入らなかったのかすぐに別の葉を探しにクズの茂みへ飛び込んで行きました。
実際に切り抜くシーンは手前の葉に隠れて見えませんでしたが、しばらくすると丸く切り抜いた葉片を抱えて巣へ飛び去ります。

240-fpsのハイスピード動画でも選り好み行動が撮れました。(@1:17〜)
葉片の切り抜き作業を途中で中断して飛び立ち、場所を変えています。
引きの絵でクズの大群落を撮ったハイスピード動画でも巣材の選り好み行動が記録されていました。
画面の左下でクズハキリバチ♀がクズの葉に着陸しました。
しかし気に入らなかったようで、葉片をくり抜かず、別の葉を探しに飛び去りました。
次に登場して大きく弧を描くように画面を横切ったのは、おそらく雄蜂♂の探雌飛翔でしょう。
やがて、画面の左上の辺りから巣材を運ぶ♀がこちらに向かって飛んで来ます。

余談ですが、日向のクズの葉は暑くて日差しが強過ぎる昼間は葉を閉じてしまいます。
マメ科植物でよく見られる葉の調位運動ですが、クズの群落で微速度撮影してみたら面白そうです。

関連記事(5年後の撮影)▶ 

巣材集めに通うクズハキリバチ♀は日向よりも日陰で開いたクズの葉に好んで集まるのかどうか、調べてみる価値はありそうです。


岩場のカルガモ幼鳥5羽を引率して池を泳ぎ去る親鳥(野鳥)



2019年7月下旬


▼前回の記事
池の岩場で羽繕いするカルガモの幼鳥5羽と岸で見守る親鳥(野鳥)

コンクリートで固めた岸の縁に立っているカルガモAnas zonorhyncha)の親鳥(おそらく♀)が、羽繕いを始めました。
右足で頭部を掻いたり、ストレッチ運動でY字バランスのような奇妙な姿勢になったりもしました。
その間も蓮池の岩場を見下ろし、幼鳥5羽の安全の見張りを怠りません。
親鳥が嘴を軽く開けてかすかに動かしているのは、下に居る幼鳥に小声で何か呼びかけているのかな?
(周囲の騒音や蝉しぐれがうるさくて、カルガモの鳴き声を聞き取れませんでした。)

やがて親鳥♀がコンクリート護岸の縁に沿って少し歩き、水面を見下ろすと羽ばたきながら蓮池に飛び降りました。(@0:35)
岩場のすぐ横にザブンと着水する様子をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。
直後に尾羽を左右に振り振り動かしています。
そのまま岩場を回り込んで幼鳥の傍らに泳いで来ました。

すると岩場の右端に座っていた幼鳥が立ち上がり、背伸びをしながら羽ばたき練習を始めました。
しかし、まだ羽根が充分に生え揃っていないので飛べません。
一方、幼鳥が外出の支度をするのを水面で待っていた親鳥♀がその場で身震いしたら、羽毛が抜け落ちて水面に落ちました。
親鳥♀が「先に行くわよ」と言わんばかりに水面を左に泳ぎ去り、ハスの茂みの奥に姿を消しました。
幼鳥も岩場から次々に入水し、親鳥の後を慌てて追いかけます。
親鳥が幼鳥を引率して、蓮池のどこかで採食するのでしょう。
いくら人馴れしていても、私が近くで長々と撮影していたのが嫌だったのかもしれません。

つづく→マダニに寄生された?カルガモ(野鳥)


カルガモ親鳥♀(野鳥)@蓮池:岸+見張り+羽繕い
ストレッチ運動?の奇妙な体勢
カルガモ親鳥♀(野鳥)+幼鳥5@蓮池:岩場+引率遊泳

2019/11/29

ニホンザル:夏の格闘遊び



2019年7月下旬

この日の早朝に山麓で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れで観察できた格闘遊びのシーンをまとめてみました。(計3回)
殺気立った本気の喧嘩(闘争)が頻発する発情期は冬ですから、夏に見られる格闘はふざけ合いの遊び(プロレスごっこ)だと思います。
鋭い犬歯で本気で噛んだら大怪我するはずですが、この日に見た格闘では甘噛みに留めるというルールがあるらしく、流血沙汰にはなりません。
本気の喧嘩なら大声で悲鳴を上げるはずですけど、静かに格闘していました。
(周囲で絶え間なく鳴き続けるセミ時雨の高周波数のせいでニホンザルの鳴き声が聞き取りにくかったのかもしれません。)
闘争後に関係を修復したり緊張をほぐしたりするための宥和行動(毛繕いやプレゼンティングなど)はありませんでした。
こうした格闘遊び(スパーリング)を繰り返しながら群れ内の順位が次第に決まっていくのでしょう。

シーン1:午前7:05(@0:00〜)

里山の斜面で2頭が取っ組み合いをしています。
相手を組み伏せると甘噛みしています。
起き上がると素人目にも体格差、年齢差があるようでした。
親子(母子)と言うよりも兄弟ではないかという気がしたのですが、性別を見分けられませんでした。
すぐ近くに居た別の2頭が合流し、 追いかけっこが始まりました。
追われた個体は木に登って逃げたようですが、手前の藪が邪魔でよく見えません。

シーン2:午前7:46(@1:13〜)

林縁の舗装路で2頭の子猿が格闘遊びをしています。
喧嘩を止めて離れても、軽く追いかけっこしています。
林道を歩き去る後ろ姿で股間に見えるのが小さな睾丸だとすると、共に♂ですね。
遊動しながら文字通り道草を食っています。(採食行動)

画面右の斜面からさらに別個体が登場。
そのまま二頭が追いかけっこになり、激し目の取っ組み合いをしながら土手の斜面を滑り降りて行きました。
土手で首相撲のような格闘を少し続けてから、何事も無かったように別れました。

シーン3:午前8:17(@2:40〜)

画面左はハンノキ。
それに隣接したオニグルミの樹上で1頭がスルスルと降りて来ました。
下の枝で別個体と出会い頭に格闘遊びが始まりました。
やはり甘噛みしています。
離れてから右の個体がツタの絡みついた幹を幹をどんどん降りていき、林床まで降りました。


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