2019/10/21

フタモンアシナガバチの初期巣を襲うヒメスズメバチ♀



2019年7月上旬

民家の軒下で外壁の角にアシナガバチの初期巣が作られていました。
壁面に対して巣柄が横向き(水平)に取り付けられています。
巣盤が外に丸見えで、きわめて無防備な状態です。

その初期巣に、アシナガバチにとって最大の天敵であるヒメスズメバチVespa ducalis)のワーカー♀が取り付いていました。
その周囲をフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)創設女王が飛び回っていました。
反撃を試みるというよりも、狼狽しているだけのようです。
毒針を使った死闘にはならず、すぐに逃げてしまいました。
ヒメスズメバチ♀は大顎を開き前脚で軽く払い除けただけで巣の主を追い払いました。

ヒメスズメバチ♀はフタモンアシナガバチの巣盤を調べ、卵や幼虫が入っている育房を大顎でバリバリと齧り始めました。
次に獲物を噛みほぐして体液をすすっていますが、意外に手間取っています。
他のスズメバチ類とは異なり、ヒメスズメバチは獲物で肉団子を作らずその場で体液だけをすすって肉は捨ててしまいます。
捕食後は口元や触角を手足で拭って身繕い。
巣から飛び立った直後、空中で巣の方へ向き直り、場所を記憶するために定位飛行を行いました。

ヒメスズメバチが飛び去った後に壊された巣盤の写真を撮ると、下部の育房に白い卵がわずかに残されていました。

苦労してアシナガバチの初期巣を襲った割に満腹になったとは思えないのですが、どうしてでしょう?
全滅を免れたものの、ヒメスズメバチ♀が定位飛行したということは、じきにまた襲撃に戻ってくるはずです。
あるいはヒメスズメバチは持続可能な狩りを行うために、餌資源であるアシナガバチの巣が全滅しないようにあえて手加減しているのだとしたら、面白いですね。

そのシナリオが成り立つためには、逃げたアシナガバチの女王が戻って来て営巣を続けてくれることが必要です。(それはあり得ないだろうと私は思い込んでいました。)

ヒメスズメバチ♀@フタモンアシナガバチ初期巣襲撃+卵/幼虫捕食
フタモンアシナガバチ初期巣@ヒメスズメバチ♀襲撃直後
フタモンアシナガバチ初期巣@ヒメスズメバチ♀襲撃直後
フタモンアシナガバチ初期巣@ヒメスズメバチ♀襲撃直後
フタモンアシナガバチ初期巣@ヒメスズメバチ♀襲撃直後・全景

今回の観察で、長年の謎だったミッシング・リンクがようやく繋がりました。
10年前にコアシナガバチの初期巣を破壊した犯人は、やはりヒメスズメバチだったようです。

▼関連記事(いずれも10年前に撮影)
天敵に襲われたコアシナガバチの初期巣
ヒメスズメバチ vs キアシナガバチ

8日後に現場を通りかかった際に調べると、驚いたことにフタモンアシナガバチ創設女王が初期巣に戻って来ていました。
巣盤にしがみついて休んでいます。
逃げた女王蜂はてっきり新天地で巣を作り直すと思っていたので、とても意外でした。
襲撃直後の写真と見比べると、ヒメスズメバチ♀に壊された育房を健気にも再建したようです。
巣盤のサイズは変わっていません。(育房の増設はしてはいない)
娘蜂(ワーカー♀)が羽化して巣の防衛力が上がるまでは、女王蜂が単独で巣を作り守らなければならないのです。
ただし多数のワーカーが居てもヒメスズメバチに対しては全く無力で、巣を襲われれば為す術がありません。


関連記事(3年後に現場の近所で撮影)▶ フタモンアシナガバチの巣を襲い老熟幼虫を捕食するヒメスズメバチ♀


フタモンアシナガバチ創設女王@初期巣:ヒメスズメバチ♀襲撃後再建
フタモンアシナガバチ創設女王@初期巣:ヒメスズメバチ♀襲撃後再建・全景

2019/10/20

農道で離着陸するショウジョウトンボ成熟♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2019年7月上旬

水田の農道で今季初の赤トンボを見つけました。
顔も真っ赤で、胸部側面に斑紋がありません。
翅の根元も赤みを帯びています。
調べてみるとショウジョウトンボ♂(Crocothemis servilia mariannae)という私が初めて見る種類でした。

ショウジョウトンボ成熟♂は翅を深く下げて休んでいます。
ときどき頭部がグリグリ動き、上空を油断なく見張っています。
素早く飛び立つと、水田の上をパトロールのように少し飛んでから再び農道に着陸しました。

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:21〜0:33、 0:46〜1:19)
離陸直前に上空をグッと見上げました。
おそらく獲物となりそうな昆虫が飛来したのでしょう。
離陸直後の急旋回も披露してくれました。
飛び立ってもすぐにほぼ同じ場所へ舞い戻って来ます。
しかし獲物は捕らえておらず、狩りには失敗したようです。

獲物を待ち伏せするのなら、なぜ他のトンボのように背の高い草の茎や棒の先に止まらずに開けた地面に止まって居るのか、不思議です。


ショウジョウトンボ♂:側面@農道+休息
ショウジョウトンボ♂:顔@農道+休息

早朝にイトスギで鳴くモズ♀(野鳥)



2019年7月上旬・午前5:19

川沿いの民家の庭木(生け垣?)として植栽されたイトスギのてっぺんにモズ♀(Lanius bucephalus)を早朝に発見。
細い枝に止まって尾羽根を上下しながらキチキチキチ…♪と警戒声を発していました。
腰の辺りの白い羽根が毛羽立っているのは、換羽中なのかな?
飛び立つ瞬間をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を上げています。


モズ♀(野鳥)@イトスギ樹冠



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