2016/12/26

ハンノキで見つけたイラガ(蛾)の幼虫



2016年9月上旬


イラガ(蛾)の飼育記録#2016-1


湿地帯の近くに生えた若いハンノキの灌木でイラガMonema flavescens)の幼虫を3頭見つけました。
大小様々の個体で、おそらく齢数もまちまちなのでしょう。
互いに離れた葉の裏でじっとしていますが、葉に食痕が残されています。
いつ見てもイラガの幼虫はカラフルな配色で(警告色)、秀逸なデザインだな―と感心します。

飼育するために、素手で触れないように注意しながらいそいそと採集しました。
周囲に生えたハンノキ幼木も何本か見て回り、計5頭のイラガ幼虫を採集しました。
過去にも何度かイラガの飼育に挑んできたものの、なかなか生活史の全貌を見れていません。
特に、繭作りをなんとしても自分の目で観察してみたいのです。
イラガ幼虫を一頭だけ単独飼育するとなぜか営繭できずに死んでしまう個体がいるのです。
過去の反省を活かして、複数個体で飼育を始めます。
同時並行で飼育している同じイラガ科のウスムラサキイラガとの相違を比較するのも面白そうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#2:イラガ(蛾)幼虫同士の喧嘩


容器のサイズは8.0×17.5cm。

2016/12/25

晩に柱上変圧器で休むハシボソガラス(野鳥)



2016年8月上旬・午後19:07〜19:08

日没後の大通りで一羽のハシボソガラスCorvus corone)が電柱の柱上変圧器に着陸しました。
これはちょっと面白そうだと思い、動画に撮り始めました。
どうしてかというと、春にハクセキレイが柱上変圧器で暖を取りながら集団就塒するのを観察していたからです。

▼関連記事
電柱に塒入りするハクセキレイ♂の群れ(野鳥)
発熱して暖かいトランスの横でカラスも塒をとるのでしょうか?
しかし今は真夏ですから、暑くて逆に寝苦しい気がします。

私がアングルを変えつつ動画をしつこく撮っていたら、カラスは嫌がって飛んで逃げてしまいました。
がっかりして私も帰ったのですが、もしこの電柱を毎晩塒として使っているのなら、真下の歩道に糞が大量に落ちているはずですね。
この点をチェックすべきでした。

もしカラスに気づかれずに隠し撮りしていれば、どうなったでしょう?
おそらく私の考えすぎで、カラスの集団塒はどこか別な場所にあると思うのが自然でしょう。

ちなみにこの日の公式な日の入り時刻は午後18:40、月齢6.3。



アカオニグモ(蜘蛛)の交接前ガード



2016年9月上旬

用水路近くの道端でアカオニグモAraneus pinguis)の垂直円網を見つけました。
昼間なのに造網済みで、網の作り主である♀はイヌタデの穂先を糸でゆるく綴り合わせた隠れ家(地上からの高さ70cm)に潜んでいました。
アカマンマとアカオニグモの組み合わせがちょっと面白く思いました。
よく見ると、♀は歩脚の先で信号糸に触れています。
網に獲物がかかればその振動をいち早く感知して駆けつけ、捕食するのです。

♀はおそらく最終脱皮前の亜成体なのでしょう。
♀のすぐ近くに小柄な♂も居ました。
♀♂ペアで居るアカオニグモを見たのは初めてです♪
♂の触肢がおそろしく複雑な形状に発達していることから、♂は成体であることが分かります。
この♂は、♀が脱皮して成体となり交接のチャンスが来るまでひたすら待っているのでしょう(交接前ガード)。
もしもう一匹のアカオニグモ♂が網に侵入したら、♂同士の争いが見られるはず。

定点観察に通って♀の脱皮からの求愛、交接を観察したいものです。
アカオニグモの交接は♀の網上で一瞬のうちに終わるらしいので、よほどの幸運に恵まれないと野外で観察するのは難しそうです。
オニグモ類を飼育するスキルが未だ私には無いので、採集して飼育に挑戦すべきかどうか悩みます…。


参考:『クモの親と子』p44〜57


『クモのはなしII:糸と織りなす不思議な世界への旅』p8によると

造網性クモ類では♂は成体になると、♀の網に寄生生活をするようになり、自分では餌をとれません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→交尾前ガード中のアカオニグモ♀♂(蜘蛛)の網にムラサキツメクサの花を給餌すると…?



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