2013年8月上旬
山地の道端に咲いたタケニグサでオオマルハナバチ(Bombus hypocrita)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。
後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けています。
花に止まる度に翅を休めるのですが、耳を澄ませるとこのとき羽音よりも甲高い音がかすかに聞こえます。
これは振動集紛を行うために胸部の飛翔筋を震わせている音です。
振動集粉は一般に下向きに咲く花で行われることが多く、花粉の入った葯に止まって体を小刻みに振動させて落ちた花粉を体毛で受け止めて集める方法である。風媒花はこの振動集粉のおかげで受粉するが、ミツバチではこのような受粉はできない。(『日本産マルハナバチ図鑑』p167より)
オオマルハナバチ♀の振動集粉を声紋解析してみる
元のMTS動画ファイルから音声をWAVファイルに抽出してから、適当に切り出した部分のスペクトログラムを描いてみました。
背景でセミが絶えず鳴き続けていたり、上空を通過するジェット機の騒音が邪魔ですね。
振動集粉と飛翔時の羽音(5〜6秒)の違いが出るかと期待したのですけど、余りはっきりしませんでした。
やはり専用の録音機材を揃えないと、声紋解析しようとしても無理があるようです。
 |
| 2箇所の鋭いピークはノイズ。 |
2013年8月上旬
山道の休憩所にて、エゾゼミ♂(Lyristes japonicus)が床にひっくり返っていました。
脚をばたつかせるだけで、自力では起き上がれないようです。
徘徊中のクロアリがちょっかいをかけてきます。
セミを起こしてやると歩き始めましたが、飛べないようです。
腹弁を持つ♂なのに、拾い上げても鳴いてくれません。
休憩所のベンチの上を歩かせると、ベンチの簀子状の隙間に足を踏み外して転倒しました。
寿命が近いのか、とにかく衰弱した個体のようです。
私が数時間滞在している間にもこのエゾゼミ♂は動かずベンチでじっとしていました。
【追記】
YouTubeのコメント欄にて、tead deatさんより貴重なご指摘を頂きました。
腹弁の色、翅脈の色からすると弱ってるより羽化したてに見えます。ついでに鳴かないまで来ると羽化したてしかないなぁと。
その可能性は全く考えてませんでした。
セミに疎い私はてっきりセミは夜に羽化するものと思い込んでいたのです。(エゾゼミは昼間に羽化するのですか?)
上述したように山道の休憩所(東屋)でひっくり返っていたのですが、地中から出てきた幼虫が開放的な東屋に迷い込んだとしても不思議ではありません。
この動画を撮ってから数時間放っておいてもベンチから逃げずに(飛ばずに)じっとしていました。
私が帰る前にもう一度腹弁を撮れば色が変わっていたのかな?
この記事のタイトルも「瀕死のエゾゼミ♂が歩いて転ぶ」から変更しておきます。