2013年8月上旬
林道脇に生えたススキの葉に巨大な黒い毛虫を発見。
ヨシカレハ(Euthrix potatoria bergmani)という蛾の幼虫です。
頭を下に向けて食事もせずに長時間静止しています。
毛に素手で触れるとかぶれる恐れがあるので※、鉛筆で体に触れると、初回は身を攀じって逃げました。
2度目の刺激では急にボトッと地面に落下し、林床を凄い勢いで逃走。
力強い蠕動で意外に素早く這い回ります。
※ 幼虫は、こげ茶色の毛虫で、タケカレハのように頭部付近と尾部付近に1束ずつ長い毒針毛の束を持つ。この束は、刺激を受けても膨らまない。(wikipediaより)
写真↑は風で揺れる条件下でストロボを焚いて撮ったので、肉眼や動画で見る真っ黒な印象とはどうしても色の感じが違います。
飼育するため、撮影後にありあわせのビニール袋で採集して持ち帰りました。
このとき既に終齢幼虫で、しかも体内寄生されていたことが後に判明します。
(つづく→営繭の微速度撮影)
ちなみに↓こちらは、2006年7月下旬に撮った個体の写真です。
2013年8月上旬
ムラサキツメクサの群落でトラマルハナバチ(Bombus diversus diversus)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。
後脚の花粉籠に大きな白い花粉団子を付けています。
吸蜜シーンを240-fpsのハイスピード動画に撮っていると、偶然トモンハナバチ♂(Anthidium septemspinosum)が飛来しました。(@1:55)
似ても似つかないのにそそっかしいトモンハナバチ♂が交尾相手と誤認したのかもしれません。
するとトラマルハナバチ♀は即座に両中脚・後脚を万歳のように持ち上げ、威嚇姿勢で追い払いました。
もしトモンハナバチ♂に飛びつかれていたら、自衛のためトラマルハナバチ♀は反射的に毒針で刺したかな?
2013年8月中旬
交差点の花壇に咲いたユリズイセンでフタモンアシナガバチ(Polistes chinensis antennalis)のワーカー♀が訪花していました。
ところがこの蜂は開いた花筒の奥に素直に潜り込んで吸蜜しません。
もちろん巣材集めでもありません。
花筒の根元付近を外から食い破り、蜜腺を直接舐めているようです。
これはまさしく穿孔盗蜜と呼ばれる行動です。
盗蜜はハナバチと顕花植物との共進化の文脈で語られることが多いので、アシナガバチ(カリバチの仲間)も盗蜜を行うとは知らずとても意外でした。(※追記参照)
確かにアシナガバチの舌はさほど長くないため、正当訪花するのでは蜜腺に舌が届かないことがあるのでしょう。
注意して見ると、ユリズイセンの花の根元に盗蜜された古い傷跡が残っています。
撮影中にカメラのバッテリーが切れてしまい心残りでしたが、後日に再訪して更に詳しい観察ができました(映像公開予定)。
観察を重ねるうちにこれが本当に盗蜜行動と呼んで良いのかどうか若干の疑問が生じてくるのですけど、それは追々ブログに書いていきます。
この日は「衝撃のスクープ映像が撮れた!」と非常に興奮しました。
次の観察記録はこちら。
※【追記】
1982年発行の『日本蜂類生態図鑑』PL46-3にフタモンアシナガバチが筒状の白い花の根本で外側から盗蜜している生態写真が掲載されていました。植物の名前が書いていないのが残念です。