2010/12/23

イエユウレイグモの振身威嚇




2010年10月中旬

不規則網に占座した窓際族のイエユウレイグモPholcus phalangioides)です。
ありふれた普通種ですが、「刺激したときに身を揺する」と図鑑に記述されています。
二年前は気温が低くて反応しなかったので再挑戦。


指で体に触れようとしたらうっかり網に触れてしまったようで、クモは逃げてしまいました。
獲物と思って駆け寄ったのかもしれない。
オートフォーカスでは背後の摺りガラスにピントが合ってしまい撮りにくいです。
邪魔な窓を開けようとしたら不規則網がビリビリと破れてしまいました。
これにはイエユウレイグモも堪らず警戒して体を激しく揺すり始めました。
しばらくすると一旦落ち着きました。
すっかり怖気づいてしまったようで、少し風が吹いても逃げ腰です。
もう一度ペン先で体に触れてみたら、振身威嚇するどころか窓枠へ逃げてしまいました。
しばらく待っても網には戻らず、開いた窓から外に脱出してしまいました。
未採集、未採寸。


簡単そうな課題でもなかなか満足のいく映像が撮れません。今度うまく撮れたら差し替えます。


オカトラノオを訪花するシタキモモブトスカシバ(蛾)の吸蜜ホバリング





2010年7月中旬

ホバリングしながらオカトラノオの花蜜を吸って回るスカシバ(蛾)がいました。
だらりと下げた太く毛深い後脚が印象的です。
我虫像掲示板にて問い合わせたところ、おそらくシタキモモブトスカシバMelittia inouei)か、あるいは鱗粉の擦れたオオモモブトスカシバ本土亜種Melittia sangaica nipponicaだろうと教えて頂きました。

【追記】
東北地方にはシタキモモブトスカシバしか分布していないのだそうです。
3年後の同じ時期に、吸蜜ホバリングする様子をハイスピード動画に撮りました。→関連記事


【追記2】
石井誠『昆虫のすごい瞬間図鑑: 一度は見ておきたい!公園や雑木林で探せる命の躍動シーン』には、モモブトスカシバMacroscelesia japona)という別種の蛾の写真が掲載されていました。
「オカトラノオの花の周りで観察できる」という訪花習性は似ています。
ただし、ベイツ型擬態の一例として紹介されていて、ルリモンハナバチがモデルだろうと書いてある点に私は首をひねってしまいました。
2種類の写真を並べて見せられると確かに似ている気もするのですが、「他人の空似」ではないかと私は思います。
まず第一に、ルリモンハナバチは労働寄生種ですから、♀も花粉を集める必要がなく、モモブトスカシバのように毛深くありませんし後脚の花粉籠も退化しています。
また、ベイツ型擬態が成立するためには、捕食者の各個体がモデルとなった虫を食べようとして一度痛い目に遭う必要があります。
一般に寄生バチは個体数が少ないです。
私が通うフィールドでは未だ一度もルリモンハナバチを見つけたことがありません。(希少種と思われます)
野鳥がルリモンハナバチ♀(毒針あり)を野外で捕食して学習する機会はとても低いでしょう。
ルリモンハナバチをモデルとしたベイツ型擬態種が進化してくるとはとても思えません。



蟻を食すトラフカニグモ♀




2010年7月中旬

道端に生えたオカトラノオの葉上で食事中のクモが居ました。
獲物は黒いアリのようです。
撮影後に一時捕獲して調べてみました。



近縁種にセマルトラフカニグモがいますが、腹部後方が尖るのでトラフカニグモ♀(Tmarus piger)だと思います。
体長5.5mmで腹面に外雌器を認めました。

図鑑によると本属は、「他のカニグモ類と異なり飛翔性の昆虫はあまり獲らず、茎や枝を上って来るアリ類を捕食する」らしい。(『日本のクモ』 文一総合出版 p254)



飼育したらアリを狩る瞬間を撮れるだろうか。
蟻酸をかけられても平気なのかな?

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