2025/06/25

果樹園で狩りを試みるも失敗続きのノスリ(野鳥)

 

2024年5月下旬・午後16:00頃・晴れ 

リンゴを栽培している山麓の果樹園の手前が原っぱ(草地)になっています。 
その原っぱに立つ電柱の天辺にノスリButeo japonicus)が止まっていました。 
奥のリンゴ園では農夫が果樹の剪定作業をしていたのですが、ノスリもヒトもお互い気にしていません。 

ノスリの顔の周囲で小さな黒い虫がまとわりつくように飛び回っているのは、眼球の水分に誘引されたメマトイのようです。 
ノスリは嫌がって顔を激しく振り、しつこいメマトイを追い払おうとしています。 

急にノスリが手前に向かって飛び立ちました。 
(手前の車道をちょうど車が通り過ぎたタイミングで飛び立ちました。) 
てっきりカメラで撮影する私に対して威嚇しに来たのかと思いきや、原っぱをかすめるように一瞬だけ舞い降りて、そのまま右に飛び続けました。

ノスリの行方を一瞬見失ったのですが、近くに立つ物置小屋のトタン屋根の端に止まり直していました。 
どうやら原っぱで獲物を狩るのに失敗したようです。 
ノスリは新しい止まり場から体をねじって原っぱを見下ろし、獲物を待ち伏せしています。 
しばらくすると、ようやくトタン屋根の上でしっかり左に向き直り、眼光鋭く原っぱを見つめています。 
よほど魅力的な(気になる)獲物が原っぱに隠れているのでしょう。 

しばらくすると、遂にノスリは左下の原っぱに再び飛び降りました。 
こんな至近距離で狩りが見れるなんて千載一遇のチャンスです。 
興奮を抑えつつ流し撮りしたのに、こんなときに限って手前の車道を車が連続して通り過ぎるので、狩りの決定的瞬間をしっかり撮れませんでした。 
私は思わず舌打ちしそうになりましたが、もしかすると車が通過する度に驚いた獲物が原っぱで逃げ出し、それをノスリが待ち伏せしていたのかもしれません。 

原っぱに着地したノスリは、脚の脛を覆う羽毛が厚く、脚がとても太く見えます。 
どうやら今回も獲物を捕り損ねたようで、ノスリは足元を凝視しています。 

諦めたノスリは右奥へ羽ばたきながら低空で飛び去りました。 
このとき鉤爪に獲物は掴んでいませんでした。 
元の止まり場(物置小屋の屋根や電柱)には戻らず、どこかに飛び去ってしまいました。 
飛び去る際に、奥のリンゴ園の手前に張り巡らされた電気柵にノスリが突っ込むかと心配したのですが、無事に回避して感電事故を免れました。 

高所で待ち伏せするノスリが獲物に襲いかかる瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:17〜) 
これほど至近距離から襲撃シーンを撮れて感動しました。 

二回連続で狩りに失敗したということは、経験の浅い幼鳥・若鳥なのでしょうか?
私はノスリで成鳥と幼鳥の見分け方を知らなかったのですが、この機会に調べてみました。
すると意外にも、この個体は成鳥でした。
虹彩が暗褐色で、蝋膜ろうまく(嘴の基部)が明瞭な黄色、羽衣のコントラストがしっかりしていることなどが根拠です。

【参考サイト】ノスリで妄想してみたこと・・・ by medaichiのブログ:大阪南港野鳥園ウェブサイト管理人室


原っぱでノスリが狙っていた獲物の正体が最後まで分かりませんでした。
野ネズミが昼間から活動していたのか、それともカエルや昆虫だったのかもしれません。

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