2023年6月中旬・午後14:15頃・晴れ
岸辺の幼鳥を見守りながら石垣の護岸で休んでいたカルガモ♀(Anas zonorhyncha)にようやく動きがありました。
首を前方に伸ばしながら両翼を広げ、欠伸をしながらストレッチ運動をしました。
カラスと違って、カルガモは成鳥になっても口内はピンク色です。
そのまま親鳥♀は入水し、川面を上流へ向かって遡上し始めました。
5羽の幼鳥も母親♀について行きます。
♀を先頭に雛は2列縦隊になりました。
おそらく水中でもスリップ・ストリーム効果があり、非力な雛たちは親鳥の後ろについて泳ぐ方が流水から受ける抵抗が少ないのでしょう。
親鳥♀に引率されたカルガモの家族群は、街なかを流れる川を斜めに渡り、雑草の生い茂る対岸へ辿り着きました。
幼鳥たちは岸辺を遡上しながら、ヨシ群落に潜む虫を次々に見つけて捕食し始めました。
目の前に垂れ下がるヨシの葉に素早く飛びついて虫を捕食したり、水面を猛然とダッシュして獲物(落水した虫や水生昆虫)を食べたりしています。
もっとズームインしてスーパースローで撮らない限り、獲物の種類を見分けるのは難しそうです。
幼鳥は獲物を求めて、雑草の生い茂る中州に上陸することもありました。
親鳥♀は幼鳥5羽を先に行かせ、自分は殿 を務めるようになりました。
自分が先陣を切ると、幼鳥の餌となる獲物がどんどん逃げてしまうのを知っているのでしょう。
幼鳥たちが流れの速い川の中央部に行かないよう、♀は川の内側に位置取りして幼鳥をガードしながら川を遡上します。
母親♀自身は採食せずに、幼鳥の安全を見守るだけです。
採食中に親子で鳴き交わす鳴き声は聞き取れませんでした。
結構人馴れしたカルガモのようで、私が対岸から見下ろすように動画を撮り続けても♀は警戒しませんでした。
(離れた位置でじっと動かずに撮影する私が人畜無害と分かってからようやく♀は入水したのかもしれません。)
川の水は濁りが少なく、遡上する♀が私の真下に来ると色鮮やかな(オレンジ色の)水かきの動きが見えるようになりました。
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