2023/12/08

蔓にぶら下がったり棒切れを噛んだりして独り遊びするニホンアナグマのヘルパー♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年5月上旬

シーン1:5/1・午後20:09・気温11℃・(@0:00〜) 
(連続録画でカメラ自体が発熱しているため、画面に表示されている気温は異常値です。) 
ニホンアナグマMeles anakuma)が営巣地(セット)の広場で独り仰向けになって毛繕いしたり体を掻いたりしています。 
仰向けになるとまるで水面に仰向けで浮くラッコのようです。(ちなみに、ラッコもアナグマも同じイタチ科です。) 
左右の目の大きさが同じぐらいなので、♀ではなくヘルパー♂でしょう。
 あられもない姿で大開脚しているのですが、股間の外性器が私には未だしっかり見分けられません。 

仰向け毛繕いの途中で、たまたま目の前にぶら下がっていた蔓(樹種不明)を両手で手繰り寄せました。 
一旦、蔓を手放してしまったものの、ぶらぶら振動する蔓を再び掴み直しました。 
どうやら暗闇でもしっかり物が見えているようです。 
この日の月齢は10.9とのことで、月明かりがあるのでしょう。 


シーン2:5/1・午後20:08・(@0:41〜) 
別アングルの映像を見てみましょう。 
広場に仰向けで座って延々と毛繕いしたり体を掻いたりしていたアナグマが、たまたま目の前にぶら下がっていた蔓を両手で掴みました。 
長い蔓を手繰り寄せると、頭上の林冠がバサバサと激しく揺れました。 
手放した蔓を何度も掴み直して遊んでいます。 
その後は毛繕いに戻りました。 


シーン3:5/1・午後20:16・気温11℃・(@1:40〜) 
右の巣穴Rに入りかけたヘルパー♂が、目の前にあった蔓を再び両手で掴み、引っ張って遊び始めました。 
暇を持て余したヘルパー♂の遊び。 

仰向け状態から急に起き上がると、左に向かって駆け出しました。 
夜這いに来た余所者の♂を追い払いに行ったのかな?(想像) 

セットからアナグマが居なくなった後も、林冠まで伸びた蔓がしばらく揺れています。 


シーン4:5/5・午後21:44・気温20℃・月齢14.9(@2:37〜) 
4日後の晩にも似たような独り遊びの行動が録画されていました。 
営巣地の広場で仰向けになってゴロゴロしているアナグマをよく見ると、口に何か短い棒切れを咥えていました。 
まるで暇を持て余した飼い犬を見ているようです。 

素人目には股間に睾丸が見えるので、♀ではなくヘルパー♂だと思います。 
左右の目の大きさも同じです。 

途中から、いつもの仰向け毛繕いに移行しました。 
次は、目の前に転がっていた長い落枝や木質の蔓を咥えて引っ張り始めました。 
ほぼ満月(月齢14.9)なので、暗闇ではなく月明かりがあるのでしょう。


シーン5:5/5・午後21:43・(@4:38〜) 
別アングルの監視カメラにも映像が撮れていました。 
広場で仰向けに寝そべっているヘルパー♂が、口に短い棒切れを咥えていました。 
ゴロゴロと寝返りを打ちながら、棒切れを甘噛みして遊んでいます。 
起き上がって仰向け毛繕いを少しやってから再び寝そべり、今度は目の前の長い落枝や木質の蔓を両手で掴みました。 
長い蔓を手繰り寄せたところで、録画が一旦終了。 


シーン6:5/5・午後21:45・(@6:08〜) 
すぐにまたカメラがアナグマの動きに反応して起動し、続きを撮り始めました。 
ヘルパー♂が広場で寝転がり、蔓を口で軽く咥えたり、手で引っ張ったりして、延々と戯れています。 
蔓を手離すと、再び短い棒切れを咥え直しました。 
独り遊びに飽きて巣口Rに戻りかけたものの、思い留まりました。 
再び広場に戻って座り込んだどころで録画終了。 


巣穴の近くにぶら下がる蔓が邪魔で取り除こうとする行動ではなく、明らかに遊びでした。
アナグマにも暇潰し(余暇)の時間があるとは意外でした。
ヘルパー♂にこれほど長時間遊ぶ余裕があるということは、食生活にゆとりがある証拠です。 
一方♀は、巣内に篭もって赤ちゃんに授乳したり面倒見たりと、忙しくしているはずです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。




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