2019/06/30

翼の折れたオナガガモ♂にコガモ♀♂の群れが合流して塒入り(野鳥)



2019年4月下旬・午後17:23〜18:29(日の入り時刻は午後18:27)


▼前回の記事
左翼の折れたオナガガモ♂が川で採食(野鳥)

オナガガモAnas acuta)は冬鳥の渡り鳥ですから、日本で越冬した群れも春になると北へ渡去します。
左の翼が折れて飛べなくなってしまった♂だけが独りこの川に取り残されています。
一緒に残ってくれる♀が居ないので、今季は繁殖にも参加できません。
晩秋に仲間の群れが再び渡来するまで、厳しい自然界を独りで生き延びられるでしょうか?
なんとか自力で採食できたとしても、単独生活では群れで暮らすメリットを全く享受できなくなります。
例えば採食中に周囲を充分に警戒することが出来ません。
猛禽類などの天敵に目をつけられたら最後、逃げ切れなくて捕食されるリスクが高いでしょう。
特に、夜はどこにねぐらを取るのでしょうか?
野鳥の塒入りに興味がある私は、夕闇が迫る中、川から少し離れた堤防からオナガガモ♂の動向を見守りました。

薄暗くなってくると、コガモ♀♂(Anas crecca)の群れが川面を渡って次々と中州に集まってきました。
手負いのオナガガモ♂の近くでコガモの群れも同様に採食したり羽繕いしたりしています。
コガモの中には中州に上陸した個体も居ます。


この間、背後の中洲をハクセキレイ♂(Motacilla alba lugens)やコチドリCharadrius dubius curonicus)が徘徊して餌を探し回っていました。

▼関連記事
夕方の中洲で採食・脱糞するコチドリ(野鳥)

オナガガモ♂とコガモ♀♂はこのまま夜も中州付近の浅瀬に留まり、混群で塒入りするようです。
怪我したオナガガモ♂が少なくとも危険な夜は独りではないと分かり、一安心。
例えば夜行性の肉食獣が塒に忍び寄っても、コガモの群れの誰かが気付いて警戒声を発するはずですから、逃げ延びるチャンスが高くなるでしょう。

ただしコガモも冬鳥ですから、いずれ渡去してしまいます。


※ 日没前の薄暗い映像なので、動画編集時に彩度を上げています。


冬の川で塒入りする健常なオナガガモの群れを未だ撮影できていません。
警戒心が強く、私が川に近づくとすぐに逃げてしまうので、難しいのです。
これを撮影するにはブラインドに隠れる必要がありようです。


つづく→18日後に再会

オナガガモ♂左翼骨折(野鳥)+コガモ♀@中洲:岸辺+採食

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