2026/05/04

アリが来るとボケの枝から跳んで逃げるマミジロハエトリ♂(蜘蛛)

 

2024年4月中旬・午後14:25頃・晴れ 

道端に植栽されたボケ(木瓜)の灌木に赤い花が咲きました。 
訪花昆虫を観察していると、マミジロハエトリ♂(Evarcha albaria)を見つけました。 

細い横枝の上で獲物を待ち伏せしているようです。(日光浴かな?) 
同じ枝を伝って赤っぽいアリ(種名不詳)が奥から接近すると、マミジロハエトリ♂はくるっと向き直りました。 
獲物と認識してアリに跳びつくかと思いきや、アリが一気に間合いを詰め、マミジロハエトリ♂を追い払ってしまいました。 
マミジロハエトリ♂は慌てて枝から跳び下りて逃げたようですが、徘徊性のクモは常に命綱の「しおり糸」を張っているため、ほとぼりが冷めたら元の横枝に戻って来れます。 

ハエトリグモとアリの遭遇を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:12〜)

2026/05/03

林内で越冬するホンドタヌキの営巣地で霧の立ち込める晩に吠えたのは誰?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年2月上旬・午後23:35頃・気温-8℃ 

雪国の落葉した二次林でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴を自動撮影カメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 

霧の立ち込める深夜に、左奥の暗闇で白く光る目が動いています。 
キョン、キョン♪と甲高く鋭く鳴く声が聞こえました。 
次は、唸るような吐息のような鳴き声も聞こえました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
全身像が写らなかったので、鳴き声の主は想像するしかありません。 
タヌキが越冬する巣穴の近くなので、監視カメラに写る確率が一番高いのはホンドタヌキです。 
発情期が近いので、タヌキ同士の小競り合いが増えているのではないかと想像しています。 



しかし、コンコン♪と鳴いたのだとしたら、ホンドギツネかもしれません。 

渡邉智之『きみの町にもきっといる。となりのホンドギツネ 命のつながり』によれば、
キツネの声は大きく2つに区別できるとしています。その1つは、おたがいの位置を確かめ合うための声であり、遠いときには大きく「クォクォクォーン」といったように、近くでは「ウォウォウォーン」などと小さく鳴くものです。2つ目は、おたがいの強さを競い合うときに出す声で、強さを示したい方は「ガッガッ」とか、「ゲッゲッ」などと、どなるような声が力強く短く繰り返されます。一方で、弱いことを伝える方は、「ミーミー」とやさしくなだめるような声を出したり、「キーキー」といった叫びにも似た金切り声を出したりします。さらにこれら2つの種類とは異なるものに、女の人の叫び声のように「ギャーン」とも聞こえる声があり、交尾をする時期によく聞かれますが、その意味はあまりよくわかっていない

難しい応用問題が出題されて五里霧中です。 
クリアな映像でタヌキやキツネが鳴いている映像を少しずつ地道に撮り貯めるしかありません。 
ホンドギツネがギャーン♪と鳴く声は、翌年の冬にようやく撮影できました。(映像公開予定)



ニホンザルの採食行動を真似て、ミズヒキの実(赤マンマ)を採取してみる

 



2024年10月上旬〜中旬〜下旬 

トレイルカメラで撮れた映像はやや遠かったので、ミズヒキに馴染みのない視聴者には猿が何をしているのか分かりにくかったかもしれません。 
ミズヒキの穂を私が手でしごいて実(赤マンマ)を採取する様子を実演してみました。 
昔は幼少期の「ままごと」でよく集めたものです。 
「アカマンマ」と称して、ミズヒキやイヌタデの実をお椀一杯に集めればお赤飯(の真似事)になるのです。 
田舎の子供は今でもやっているのかな? 



シーン1:10/17・午後14:35頃・くもり(@0:00〜) 
裏庭に咲いていたミズヒキで試してみます。 
左手でミズヒキの茎を摘み、下から上に果穂をしごいて痩果を採集します。 
 ゆっくりしごかないと、プチプチと音を立てて弾け飛んでしまう実も多く、無駄が多いことが分かりました。 


シーン2:10/21・午後12:45頃・晴れ(@0:44〜) 
二次林の林床に咲いていたミズヒキでも実演してみました。 


シーン3:10/10・午後12:45頃・気温14℃(@1:30〜) 
里山の湧水湿地帯に設置したトレイルカメラで撮れた映像を再掲します。 
ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが左から遊動してきました。
一部の個体が、水溜りの岸辺に自生するミズヒキの茎を手でしごいて痩果を食べていました。 
手を使わず、穂花を口に咥えながらしごいて直接食べることもありました。 

初めは1.5倍に拡大した映像をお見せします。 
次に等倍のオリジナル動画でリプレイ。 


【考察】 
ミズヒキにとってみれば、種子捕食者の採食行動は災難でしかありませんが、収穫の際に痩果がこぼれ落ちて種子散布にわずかながらも寄与しているかもしれません。 
Perplexity AIで調べてみると、ミズヒキ種子の散布形式は意外にも付着散布でした。

ミズヒキ(Persicaria filiformis)の痩果は、主に動物付着散布(エピズォオコリー)です。wikipedia+1

散布の仕組み

成熟した痩果は宿存する花被片に包まれ、花柱が残存して先端が鉤状(カギ状)に曲がります。この鉤状花柱が動物の毛、羽、または人の衣服に絡みつき、運ばれて離脱します。kotobank+1
果実はレンズ状(長さ約2.5mm)で小型・軽量、柄の関節から簡単に落ちる構造も付着散布に適しています。matsue-hana+1

補足

  • 水辺に生育するため水流散布の可能性もありますが、主文献では動物付着が強調されます。wikipedia

  • タデ科イヌタデ属の多くが同様の鉤状構造で付着散布に適応しています。kotobank


念のためにChatGPTにも問い合わせてみた(セカンド・オピニオン)回答がこちら。

ミズヒキ(ミズヒキ(Persicaria filiformis))の痩果は、主に**付着散布(epizoochory)**によって運ばれます。

仕組み

ミズヒキの果実(痩果)は非常に小さいですが、外側に**かぎ状の突起(微細な刺状構造)**を持っています。これが重要です。

  • 動物の体毛(哺乳類)や羽毛(鳥類)

  • 人の衣服

などに引っかかることで、親株から離れた場所へ運ばれます。

特徴的な点

  • いわゆる「ひっつき虫」の一種だが、
    オナモミやヌスビトハギのような大型で目立つ構造ではなく、
    非常に小さく、気づかれにくいのが特徴です。

  • 林縁や林内の獣道沿いに多いのは、こうした動物依存の散布様式と整合的です。

補足

タデ科の仲間には風散布や水散布も見られますが、ミズヒキは形態的に見て風で遠距離に飛ぶ構造はなく、基本はこの付着散布が中心と考えられています。


キンミズヒキ(バラ科)の実が「ひっつき虫」のように付着散布されるのは経験から知っていたのですけど、ミズヒキ(タデ科)もそうだとは気づきませんでした。 

野山を遊動するニホンザルの毛皮にミズヒキの痩果が付着し、互いに毛繕いしながら食べたはずです。 
その味を知った猿たちはやがて、自生しているミズヒキの穂から痩果を直接採食するようになったのかもしれません。 


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