2015/12/20

屋根に登って鳴く♪ハシブトガラス(野鳥)



2015年9月中旬・午前5:35

早朝(日の出5:24の直後)、一羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が旧家のトタン屋根をトコトコ登っています。
足の爪がトタンに当たる音がカシャカシャ聞こえます。
雪止めにもヒョイと跳び乗りました。
屋根の天辺(正式名称は大棟おおむねの端に伸びた鳥衾とりぶすま?)に登ると、嘴を足元に擦り付けました。
足で頭を掻いています。
辺りを見渡し澄んだ声でカーカー♪鳴きました。
口の中が黒いので成鳥ですね。
最後は飛び去り、電柱で止まり直しました。



2015/12/19

網にかかったイチモンジセセリを捕食するアカオニグモ♀(蜘蛛)



2015年9月下旬・午前7:11〜7:15

アカオニグモ♀の定点観察#9


近くで見つけたイチモンジセセリParnara guttata)の翅を指で摘んで捕獲しました。
逃れようと激しく暴れます。
これをアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)の垂直円網下部に付けてやりました。
粘着糸から逃れようと激しく暴れる蝶の振動を信号糸で感知したクモが隠れ家から直ちに駆けつけました。
噛み付いて毒液を注入すると、獲物のイチモンジセセリはすぐに動かなくなりました。
クモは捕帯でラッピングせずに、網から外した獲物を咥え、甑を経由して隠れ家へ運びます。
タニウツギ葉裏の隠れ家に獲物を糸で固定する前にラッピングしました。(捕帯を使用?)
隠れ家でゆっくり捕食します。
このアカオニグモ♀はとても用心深く、円網の甑に占座して身を晒すことは避け、昼も夜も常に隠れ家で身を潜めています。

つづく→#10:垂直円網から異物を除くアカオニグモ♀(蜘蛛)

以下の写真は、イチモンジセセリを給餌する直前に撮った垂直円網と隠れ家の主です。

音叉を網につける実験を繰り返し粘着糸から引き剥がした後なので、網が少しだけ壊れています。


2015/12/18

音叉でアカオニグモ♀(蜘蛛)を騙せるか?



2015年9月下旬・午前6:24

アカオニグモ♀の定点観察#8


徹夜の観察を終えた私は荷物や機材を片付けて帰りかけたのですが、気温が上がってレンズの結露が乾きカメラが復活したので現場に引き返しました。
今までの経験上、次回に来るまでアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)が無事で居る保証はないので、撮れるときに貪欲に撮っておかないと後悔することが身に沁みて分かっています。

楽器のチューニングで使う音叉(A-440Hz)を使った簡単な実験をこの機会に試してみることにしました。
『クモの巣と網の不思議:多様な網とクモの面白い生活』p82によると、

虫が300〜700ヘルツの振動を出すとき、クモはエサとして反応します。吹奏楽やオーケストラの音合わせに使われるA音の高さの音さは440ヘルツですからこの範囲に入っています。音さを網糸に触れると、クモを導き出すことができます。

映像の冒頭でクモはタニウツギの葉裏に作られた隠れ家に潜んでいます。
音叉を鳴らして垂直円網にそっと触れてみます。(明るい昼間は網がうまく写りません。)
ところが初めアカオニグモ♀は全く無反応でした。
クモの反応が鈍いのは余り空腹でないからでしょうか?
配偶行動と産卵の使命がある♀は、未知の信号に対して慎重になるのかな?
しつこく実験を繰り返すと(四度目の正直)、ようやく隠れ家から飛び出してきました。
音叉の振動がすぐに減衰してしまうためか、近くまで来ても音叉に噛み付いたり捕帯によるラッピング行動を解発するには至りませんでした。
歩脚でしばらく音叉に触れて獲物ではないと見破ったクモは、そそくさと隠れ家に戻ってしまいました。

私が慣れていないだけで、実験のコツが何かあるのかもしれません。
音叉を網に触れながら繰り返し鳴らす工夫があれば上手くいきそうなのですが、網を壊してしまいそうです。
持続的な振動を与えるために電動歯ブラシを試してみる?

つづく→#9:網にかかったイチモンジセセリを捕食するアカオニグモ♀(蜘蛛)



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