2025/11/10

倒伏したコシアブラ巨木の花で採餌するクロマルハナバチ♀

 

2024年8月上旬・午後12:30頃・晴れ 

里山で根こそぎ倒伏したコシアブラの大木にクマバチ♀だけでなく、クロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀も忙しなく訪花していました。 
コシアブラの花蜜を吸い花粉を集めているようですが、後脚の花粉籠は空荷でした。 
周囲で鳴いているエゾゼミ♂がうるさくて、蜂の羽音が聞き取れないのですけど、振動集粉はしていないと思います。 

短い登場シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

2025/11/09

ニホンカモシカ排尿姿勢の性差【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月中旬 

シーン0:8/10・午後12:46・くもり(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を無人センサーカメラで見張っています。
基本的に画面の左下から右上に向かって山の斜面が登っているのですが、溜め糞場sr2の付近だけ平坦な地形になっています。 

カモシカの登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:8/20・午前4:04(@0:03〜)・日の出時刻は午前4:56。 
未明にカモシカが溜め糞場sr2に来ていました。 
後脚をガニ股にして腰を深く下ろし、♀特有の排尿姿勢です。 

立ち上がると、目の前に自生する細いエゾユズリハ灌木の枝葉に顔を擦りつけてました。 
眼下腺からの分泌物で縄張り宣言のマーキング(匂い付け)をしたのです。 

次にその場で左を向くと、獣道上でポロポロと糞粒を排泄し始めました。 
排尿直後の濡れた落ち葉を蹄で踏んでもカモシカには心理的な抵抗があまりなさそうです。 
排尿と排便が連続しておらず、わざわざ姿勢を変えたのが興味深いです。 
カモシカ♀はカメラ目線のまま排便を続けるのですが、最後まで見届ける前に1分間の録画時間が終わりました。 

ニホンカモシカ♀の大小便を1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:03〜)。 
股間から滴り落ちる尿が白く光って見えるような気がしたのですが、白黒のざらついた画質なので、ただのノイズかもしれません。
排尿中の後ろ姿を見下ろすアングルで撮影しているので、小便がしっかり撮れていないのは仕方がありません。 
それに対して、排便は横向きでしてくれたので、糞粒が肛門から次々に出る様子がしっかり見えます。 


シーン2:8/20・午前4:06(@2:03〜) 
大小便を済ませたカモシカ♀は、さっきマーキングしたエゾユズリハの茂みの奥へゆっくり歩き去りました。 

ミズナラの幹にくくりつけてある岩塩プレートには、カモシカ♀は暗闇で気づいてくれなかったようです。 




シーン3:8/20・午前4:11(@2:23〜) 4分30秒後に、別個体のカモシカが溜め糞場sr2に来ていました。 
腰を浅く屈めて小便していたので、♂と分かります。 
股間の外性器は確認できませんでした。 

カモシカ♂は排尿しただけで、獣道を左に立ち去りました。 
この個体も岩塩プレートには気づいていないのか、全く興味を示しませんでした。 

ニホンカモシカ♂の小便を1.5倍に拡大した上でリプレイ(@2:51〜)。 
こちらは明らかに、滴り落ちる小便が白く光って見えます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
溜め糞場sr2でカモシカ♀と♂の排尿行動が続けて録画されていました。 
カモシカ関連の本に書いてあったように、排尿姿勢に性差があるようです。(ただし、例外もあるそうです。) 
フィールドで出会うカモシカの雌雄を外見から見分けるのは至難の業です。
幼獣を連れていれば、授乳していなくても母親♀だろうと推測できます。
交尾以外では、排尿時が性別判定できる数少ないチャンスです。
排尿姿勢に注目すれば単独個体でも雌雄を見分けられる、という利点があります。(※追記参照)

相次いで登場したカモシカ♀♂2頭はどういう関係なのでしょう? 
母子が互いに少し離れて夜の森を採食行動しているのかもしれませんが、後続の♂はもう立派な角が生えていて、幼獣と呼べるほど幼くありません。 

実はカモシカに舐めてもらうことを期待して岩塩プレートを設置したのですが、夜の暗闇では見えていないのか、2頭ともに素通りしました。 
トイレ(溜め糞場sr2)では何かを口にする(食事する)気になれないのかもしれません。 

当地でカモシカ溜め糞の分解速度がきわめて遅いのはなぜか? 
 専門の糞虫が絶滅してしまっている? 

免田隆大; 安田雅俊. 九州山地の哺乳類糞塊から採取された糞虫について. 熊本野生生物研究会誌, 2012, 7: 41-42. PDF全文論文あり 

スギ林床やカラマツ林床は、落ち葉の組成に問題があって分解を阻害している? 
カラマツ@wiki カラマツ林ではしばしば落ち葉が厚く堆積して、その落葉の分解速度は広葉樹林と比べても遅く[34]、しばしば土壌を酸性に導くことも問題となる[35]。林内が明るいものの、厚い葉の堆積によって林床の植生の発達が悪いことがしばしばみられることから[35]、カラマツには何らかのアレロパシーがあると見られている[36]。フェノール類に着目した研究では降雨時のカラマツ樹幹を流れるフェノール類はアレロパシーを起こすのに十分な濃度だという報告がある[37]。 





【追記】
待望の新刊書、髙田隼人『カモシカと進化をめぐる冒険: 山の上の生存戦略』によると、
カモシカほどに性差がない有蹄類は、森林性の種でもなかなかいない。カモシカの目に見える性差は唯一、外部生殖器(♂では陰茎と陰嚢、♀では陰唇や陰核)だ。 (p85より引用)

 野外観察で♀と確定できるシチュエーションは、排尿、交尾、授乳のときだ。小便がおへそのあたりではなく(♂のちんちんはおへそのあたりにある)、お尻の近くから出るのを観察できれば♀確定だ。ちなみに、♂よりも♀のほうが腰を深く落として小便しがちだが、そんなに腰を落とさないですることもあるので、これはあてにならない。 (p86より引用)

スギの梢でピーエ、ピーエ♪と鳴き続ける夏のノスリ(野鳥)

 


2024年7月下旬・午後14:25頃・晴れ 

郊外の農道を歩いていた私の上空を2羽(以上?)の猛禽が飛び回っていました。(映像公開予定) 
農地を取り囲むスギ防風林の天辺に留まった猛禽にズームインしてみると、その正体はノスリButeo japonicus)でした。 

カメラを向けた私を警戒したのか、1羽はすぐに飛び去ってしまいました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、翼の下面にあるノスリ特有の斑紋をしっかり確認できました。 
飛び立つ寸前に鳴いていました。

しばらくすると、別個体と思われるノスリがスギ高木の天辺に留まりました。 
風で揺れる止まり木でなんとかバランスを保ちながら、嘴を開閉して大声で鳴き続けています。 
ピーエ、ピーエ♪と甲高い声で近くにいる別個体と鳴き交わしているようです。 
周囲ではヒグラシ♂やアブラゼミ♂が賑やかに鳴いています♪ 

私が少し遠ざかってクリの木陰に移動しても、ノスリは私の方を向いて鳴き続けています。
もしかすると私に対する警戒声なのかもしれない、と気づきました。
ノスリは鳴き声のバリエーションが乏しくて(ワンパターン)、鳴き声にどんな意味があるのか、その時々で解釈が難しいのです(忖度が必要?)。 
ノスリの繁殖期はもう終わり雛が巣立った後だと思うのですけど、営巣木が近くにあるのでしょうか? 
ただの縄張り宣言なのかもしれませんが、念のために(ストレスを与えないように)、ノスリが陣取るスギ防風林から離れることにしました。
繁殖期の終わったカラスも遠くでのんびり鳴いているだけで、ノスリを追い払うモビングに来ることはありませんでした。

長年このスギ防風林でノスリの巣を探し続けているのですけど、林内で下から見上げても、どうしても見つけることができません。
オフシーズンにドローンを飛ばして上空から丹念に偵察すれば発見できるかな?


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