2025/05/20

夜の休耕地を横切るホンドタヌキ:5月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年5月中旬 

シーン1:5/2・午後15:32・晴れ・気温49℃(異常値)(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
休耕地にあるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
5月になると雑草が生い茂り始め、巣口が見えにくくなりました。 


シーン2:5/11・午後20:32・気温18(@0:04〜) 
夜の原っぱを右へ移動するタヌキが写っていました。 
巣穴から外に出てきた直後なのかもしれません。 
 雑草の草丈が育ち、タヌキの体高の半分ぐらいまで隠れてしまっています。 

これから雑草がもっと繁茂すれば、獣道を往来するタヌキの全身がすっかり隠れてしまうでしょう。 
しかも昼間に風が吹くと草むらが激しく揺れ、トレイルカメラの誤作動が頻発してしまいます。 
こうした問題が、トレイルカメラでこの営巣地を監視する上で最大のネックになります。 
もっと高所から巣穴を見下ろすように監視したら良いのかもしれませんが、カメラの設置場所を確保できません。 



営巣適地を探して春の山林を飛び回るオオスズメバチ創設女王

 

2024年5月上旬・午後14:15頃・くもり 

里山の斜面で林床に居た巨大な蜂が重低音の羽音を立てて飛び去りました。 
無事に越冬できたオオスズメバチVespa mandarinia japonica)の創設女王が単独で、巣作りに適した場所を探し回っているようです。 
オオスズメバチは野ネズミの古巣などを再利用して、地中に営巣します。 
つまりこの時期のオオスズメバチ創設女王は、「穴があったら入りたい」という状態になります。


※ 羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


2025/05/19

平地の二次林でマルバゴマキの枝葉に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 

2024年5月中旬 

シーン1:5/16・午後14:03・晴れ・気温32℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
越冬中に死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)がある平地の二次林を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン2:5/19・午前4:44頃・気温9℃・日の出時刻は午前4:23(@0:04〜) 
夜明け直後のかなり薄暗い早朝に、ニホンカモシカCapricornis crispus)がセットに来ていました。 
マルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の細い灌木の下に立ち止まって首を伸ばし、葉裏に顔を擦り付けていました。 
眼下腺で匂い付け(マーキング)して縄張り宣言しているようです。 

右に立ち去りかけたカモシカが、右端で立ち止まりました。 
肝心の顔が見切れてしまい、何をしてるのか見えません。 
眼下腺マーキングまたは採食していると思うのですが、動画に撮れてなくて残念です。 
やがて向きを変えると、獣道をたどって画面の左下に立ち去りました。 


【考察】 
この地点のトレイルカメラにカモシカが写ったのは初めてです。
昨年(2023年)はニホンアナグマの家族が暮らしていたので、アナグマが匂い付けでしっかり縄張り宣言していたはずです。
したがって、カモシカがアナグマの縄張りにノコノコ侵入することはありませんでした。
巣穴の主であるアナグマが死んで以来、空白地帯になったようで、様々な野生動物(イエネコも含む)が入れ代わり立ち代わりセットにやって来るようになりました。

野生のニホンカモシカは山地の森林に生息するというのが定説なのに、平地の二次林にも来るとは意外でした。 
実は数日後にトレイルカメラの保守管理のために現場入りした際に、付近の林縁で採食中のカモシカと私はばったりニアミスしています。 
驚いたカモシカはすぐに休耕地の方へ逃走しました。 


おそらく、その同一個体が二次林に戻ってきたのではないかと推察しています。 
カモシカ同士で激しい縄張り争いがあり、弱い個体が里山から追い払われて、仕方なく平地に降りて来るのかもしれません。 
勾配のない平地での暮らしは、健脚を誇るカモシカにとって物足りないのでは?

カモシカ単独でなら、充分に生きていけるだけの餌の量は平地の二次林でも確保できそうです。 
緑の回廊のように、平地でパッチ状に残る二次林や河畔林をニホンカモシカが渡り歩いてひっそり暮らすとしたら、車道に出た時に交通事故にあうのではないかと心配です。 
当地は雪国(多雪地帯)ですから、冬になって樹々が落葉したら、山に戻らないと餌が足りないかもしれません。 

現在の日本でニホンカモシカは基本的に山地性ですが、大昔は平地の森にも住んでいたのだろうか?という疑問を抱きました。 
ヒトによる狩猟圧や土地開発のせいで、山にしか分布しなくなったのかな? 
Perplexity AIに相談してみると、一応賛成してもらえました。 
(AIにお墨付きをもらったから正しいと主張したい訳ではなくて、それほど頓珍漢な仮説ではなさそうだというだけです。) 
しかし、考古学的な資料からニホンカモシカの骨が平地の遺跡から出土した事例は知られていないそうです。 
「日本書紀」や「万葉集」などの古典文学にもカモシカを指すと思われる記載があり、山地性が強調される以前には、より広い生息域を持っていた可能性が示唆されています。 
Perplexityが教えてくれたこの最後の一文について興味を持ったのでファクトチェックしてみました。
古典の該当箇所の原文をカモシカと解釈するのは動物生態学的に無理があったりして、人文系のアプローチは信頼性に欠けると個人的には思いました。 



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