2025/04/15

春の田んぼの畦道でくつろいでいた2羽のカルガモが飛び去るまで(野鳥)

 

2024年4月下旬・午後14:50頃・くもり 

耕耘する前の春の田んぼで私が農道を歩いていると、横の畦道で休んでいた2羽のカルガモAnas zonorhyncha)が慌てて立ち上がりました。 
私が立ち止まって動画を撮り始めると、カルガモは横目で油断なく私の方を見ています。 
カルガモと私の間には細い用水路が流れているので、結構近くてもカルガモはまだ安心なのでしょう。 

やがて警戒を解くと、右の個体はその場に座り込み、羽繕いをしました。 
左の個体も遅れて座り、眠そうに目をつぶるようになりました。 
しかしよく見ると、水平方向に目を閉じたことから、瞼ではなく瞬膜を閉じたと分かりました。 

急ぐ用事のあった私は、悠長に観察する時間がありませんでした。
動画を撮りながら、カルガモのペアの横を歩いて通り過ぎることにしました。 
予想通り、2羽のカルガモは警戒して飛び立ちました。 
羽ばたきながら左に旋回して見失いました。 
「鳴きながら(警戒声♪を発しながら)飛び去った」と野帳には書いてあるのですが、動画を見直しても鳴き声は風切り音で聞き取れません。 

飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:23〜) 
左の個体が先に飛び立ち、右の個体もすぐに後を追います。

アナグマの旧営巣地に置いたキャットフードをホンドタヌキ3頭の群れが見つけ、1頭が独占して食べる【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月下旬 

死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)で、交通事故に遭ったと思われる「いざりタヌキ」の下半身麻痺が進行して歩行困難となった姿が監視カメラに写っていました。 
 餌が取れなくなれば、餓死する(あるいは捕食される)しかありません。 


シーン0:4/22・午後13:00頃・晴れ(@0:00〜) 
私は原則として、野生動物の生老病死にヒトは一切介入すべきではないという立場なのですが、悩んだ末にキャットフードを持参して給餌してみました。 
浅い木箱に少量の乾燥キャットフードを入れて、巣口Lの近くの地面に置いてやりました。 
 「いざりタヌキ」の安否確認だけでも、したいところです。 

ところが給餌後に最初に現れたのは、イエネコでした。 
 関連記事()▶ アナグマの旧営巣地で給餌したキャットフードを食べるイエネコ【トレイルカメラ:暗視映像】 


シーン1:4/22・午後21:56(@0:16〜) 
猫と入れ替わるように、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)3頭の家族群がやって来ました。 
まず手前の獣道から来た2頭のタヌキがセットの匂いを嗅ぎ回っています。 
ネコの残り香が気になるのかな? 

しばらくすると、ようやく1頭が給餌箱の存在に気づいて、キャットフードを恐る恐る食べ始めました。 
その間に、右奥の二次林から別個体も登場しました。 
仲間が食べている給餌箱に近づいたものの、一緒に食べようとはせずに、遠慮して周囲をうろついています。 
体格はほぼ同じなのに、群れ内で力関係の順位性があるようで、下位の個体は順番待ちをしないといけないのでしょう。 
(それとも、早い者勝ちなのかな?) 
 通い慣れたセットにある日突然、見慣れない(不審な)餌箱が出現したので、2頭とも頻りに周囲を警戒しています。 


シーン2:4/22・午後21:56・気温12℃(@1:17〜) 
別アングルの監視カメラでも同時に撮れていました。 
先行個体aは、巣口Lに頭だけ突っ込んで匂いを嗅いでから左に立ち去りました。 
ようやく餌箱に気づいた個体bが、周囲を警戒しながらキャットフードをひとくち食べました。 別個体cが近寄ってきても、先客bに遠慮しているようで、一緒に食べようとはしません。 
 aが回り込んで左下から戻ってきたが、bが食べている餌には近づけない。 明らかな力関係がある。a<b 体格差も同じ。 
 bは妊娠している♀なのか? 
たまたま早い者勝ちで餌を見つけた個体bが独り占めできたのかな? 


シーン3:4/22・午後21:57(@2:17〜) 
タヌキbが餌箱を占有して乾燥キャットフードをボリボリと食べ続けている間、その周囲を2頭のタヌキがうろついています。 
音量を上げて耳を澄ませても、順番待ちをしているタヌキは物欲しげに餌乞いする鳴き声を発していませんでした。 
αの正面に回り込んで餌を食べようとしたら、餌を食べていたαタヌキが怒って威嚇しました。(@3:08〜) 
軽く吠えて(唸って)下位個体に突進したものの、噛み付きはしませんでした。 
αタヌキの剣幕に下位タヌキβ、γは怖がって退散しました。 
少し離れた位置から未練がましく様子を窺っています。(順番待ち)


シーン4:4/22・午後21:58(@3:17〜) 
別アングルの監視映像に切り替えます。 
 αタヌキがキャットフードを食べている間に、下位の2頭β、γが周囲を別々にうろついています。 
手持ち無沙汰で巣口Lの匂いを嗅いだり、座り込んで毛繕いしたりしています。 
餌のお預けをくらった個体が、欲求不満を解消するための転移行動なのでしょう。 


シーン5:4/22・午後21:59(@4:17〜) 
つづき。 


シーン6:4/22・午後22:00(@5:17〜) 
順番待ちをしていた個体のうち1頭βが餌箱のすぐ横まで近づいても、ようやくαから攻撃されなくなりました。 
キャットフードを独り占めしていたα個体が満ち足りてきたのでしょう。 
しかしβ個体はまだ餌箱から直接食べることは許されていないのか、怯えたようにちょっと走って左に離れました。 


シーン7:4/22・午後22:01(@6:17〜) 
別アングルからの映像。 

餌を専有するタヌキαがよそ見をしているときでも、近寄ってきたβは餌箱から盗み食いしたりしません。 
βはキャットフードの匂いを嗅いだだけで、なぜか怯えたようにパッと右に離れました。 
このときαは特に攻撃的な占有行動をしてませんし、威嚇の唸り声も発ていませんでした。 
餌を1頭が独り占めしているように見えたのは、群れ内の力関係を反映しているのではなく、警戒心が強いか薄いかという個体差の結果でしかないのかもしれません。 


シーン8:4/22・午後22:02(@7:17〜) 
タヌキの群れがセットから居なくなっていました。 
餌箱も忽然と消えていたので、1頭が餌箱ごと咥えて持ち去ったようです。 
その瞬間を動画に撮り損ねたのは残念です。 
右上奥の暗闇でタヌキの白く光る目が右往左往しています。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



【考察】 
登場したタヌキ3頭の性別だけでも知りたいものです。 
ホンドタヌキでは雌雄で体格差(♀<♂)があるらしいのですが、その性差は小さくて見分けるのが難しいとのこと。
この3頭はおそらく核家族(♀♂ペアと子供のヘルパー)で、キャットフードを独り占めしたα個体は妊娠中の♀ではないかと、私は勝手に推測しています。
つまり、お預けを食っていた2頭はパートナーの♂と子供(ヘルパー♀?)だろう、という予想です。
3頭の予想される力関係を表すと、
α:母親♀(妊娠中)>β:父親♂>γ:子供(ヘルパー)
タヌキの社会構造は基本的に単独性が強いため、オオカミやイヌなど群れ内の順位性が歴然としているわけではありません。
ただし、家族単位で行動する場合には、親ダヌキ(特に母親♀)が子供より優位に立つことが一般的です。

たまたま早い者勝ちで餌を食べ始めて他の個体を追い払った、という解釈もあり得るでしょうか?
タヌキの餌場での行動は必ずしも順位性に基づくものではなく、一時的な優位性(例えばその場での積極性や警戒心の強さ)による場合もあります。
餌を1頭が独り占めしているように見えたのは、群れ内の力関係を反映しているのではなく、警戒心が強いかどうかという個体差の結果でしかないのかもしれません。 

この3頭は親子ではなく、前年に産まれたタヌキの3兄弟(姉妹)が4月下旬になっても採餌行動を共にしている可能性はありえるでしょうか? 
4月下旬という時期だと、特に♂の兄弟は既に分散して新たな縄張りを築いているはずなので、その可能性は低いです。

給餌したキャットフードを健常個体のホンドタヌキが食べてしまった(持ち去ってしまった)ので、仮に「いざりタヌキ」が生存していたとしても、食べることができなくなりました。 
麻痺した下半身を引きずりながら、後からやって来たとしても、強者が独り占めする餌箱に近づくこともできなかったでしょう。
思いやりをもったヒトが弱者優先で給餌しようとしても、近くの強者に餌を奪われてしまうのが常です。
これは「ふれあい牧場」の給餌体験などで、誰しも経験したことがあるはずです。
「いざりタヌキ」は行方不明のままですが、おそらく巣穴Lの奥で餓死したのだろうと予想しています。

つづく→

2025/04/14

ニワハンミョウの道教え:飛翔逃避行動【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年4月下旬・午後15:00頃・晴れ 

田園地帯の舗装された農道で多数のニワハンミョウ♀♂(Cicindela japana)が走り回っていたので、最後に路上から飛んで逃げる「道教え」行動を撮影してみました。 
引きの絵(広角)で動画を撮りながら農道を歩くと、路上に佇んでいたニワハンミョウが走って逃げ、次々に飛び立ちます。 
ハンミョウ類は低空で短距離を飛ぶだけなので、歩行者の前方で連続して飛ぶことになります。 
擬人化すると、まるで道案内をしてくれているように見えます。 
ハンミョウの仲間が俗名で「ミチオシエ(道教え)」と呼ばれる所以です。 

ニワハンミョウが飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画(1/8倍速)でも撮ってみました。(@0:36〜) 
同行者や助手が居なければ、どうしても三脚が必要になります。 
本格的な三脚は重いのでこの日は持参しなかったのですが、ミニ三脚をカメラバッグの底に入れっぱなしだったことを思い出しました。 
少し離れた位置から路上に腹這いになってバックモニターを見ながら素早く画角を決め、録画開始してから被写体のニワハンミョウに歩み寄ると、すぐに飛び去ります。 
カメラのバックモニターがバリアングルでないのが、こういうときに不便でなりません。 
複数個体を次々に撮影。 
横長の画角で飛び去るニワハンミョウの後ろ姿を撮ると、画面の縦方向に逃げる動きを長く撮れません。 
縦向き動画で撮るべきだったかもしれません。 
それでも引きの絵で横から撮れば、対角線状に飛ぶシーンを長く撮れます。 

私が歩いて近づくと、警戒したニワハンミョウはくるっと素早く方向転換してから、遠ざかるように飛び立ちます。 
大回りしてからハンミョウに背後から近づけば、カメラに向かって飛んでくれたかもしれませんね。 
(今回の幅が狭い農道では無理でした。) 

ニワハンミョウが地味な色の鞘翅(前翅)を広げると、腹背の色は目の覚めるほど美しいメタリック・グリーンでした。 
これはナミハンミョウでも同じでした。
スーパースローでも羽ばたきがあまりにも早かったので、動画編集で更に遅くした1/40倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:21〜) 


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