2024/06/28

ツユクサの未熟な果実を食べる足環付きのドバト(野鳥)

 

2023年10月上旬・午後14:10頃・くもり(秋風が強い )

郊外の住宅地を私が歩いていたら、横の路地から1羽のカワラバト(=ドバト;Columba livia)が慌てて飛び立ちました。 
ところが少し逃げただけで、道端に生えた雑草の茂みに戻ろうと戻ろうとしています。 
アメリカセンダングサの茂みの陰にただ隠れたいのではなく、どうやらその奥に生えたツユクサの群落が目当てらしい。 
ツユクサの青い花が少しだけ咲き残っていました。 

よく見ると、この個体は右の足首に黄緑のプラスチック製の足環(識別リング)を装着していました。 
記事のタイトルに(野鳥)と入れましたけど、足環が付けられていることから、ペット扱いのレース鳩(伝書鳩)ですね。 
レース中に迷って逃げてしまった(野生化)のかもしれません。 
足環の写真を拡大すると、0049?と数字が刻印されています。(最後の文字は読み取れず) 
私がしつこく撮影してもあまり恐れず、人馴れしていたのも納得です。 

やがて警戒を解くと、ドバトはツユクサの未熟な蒴果を次々と啄み始めました。 
まだ緑色の未熟な果実を次々と捕食しています。 
ハト類は種子捕食者なので、ツユクサの種子を散布する助けにはなりません。 
関連記事(6年前の撮影)▶ ツユクサの実を食べるキジバト(野鳥) 

約2時間後に戻ってきて現場検証しました。 
ツユクサの包葉を手で開くと、その中で未熟な果実が丸く膨らんでいました。 
ツユクサの蒴果の中に種子が最大で4個できるそうです。 
今回私が調べたツユクサは、必ず2個でした。 
鳩に食べられて減ってしまったのかな?
黒く熟した種子は自然に落下して地面に転がるのでしょう(重力散布型の種子)。 

※ 動画素材の順番を入れ替えました。 


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2024/06/27

ドングリを運んであちこちに隠す秋のカケス:その1【野鳥:トレイルカメラ】

 



2023年9月下旬 

トレイルカメラで見張っているニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地に、秋になるとカケスGarrulus glandarius)が頻繁に現れるようになりました。 
ドングリをせっせと運ぶ様子をまとめました。

シーン0:9/25・午後14:32(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場(平地の二次林)の様子です。 


シーン1:9/26・午後14:21(@0:04〜) 
アナグマの巣口Rの上を横切る木質の細い蔓にカケスが止まっていました。 
嘴に大きなドングリを1個咥えていました。 
すぐにどこかへ飛び去ってしまいました。 
拾い集めたドングリ堅果を林内のどこかにこっそり隠して、食料が不足する冬に備えて貯食するのでしょう。 

 1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


シーン2:10/1・午前9:08・気温19℃(@0:35〜) 
アナグマの巣口Lから斜めに伸びるマルバゴマギの細い灌木にカケスが止まり、巣穴を見ろしていました。 
今回も嘴にドングリを咥えたまま、どこかに飛び去りました。 

1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


シーン3:10/5・午後15:15・気温(@1:06〜) 
嘴にドングリを咥えたカケスが、セットの右に生えた灌木の低い位置に止まっています。 
そのまま左に飛び去りました。
ジェー♪という鳴き声が聞こえた直後にカケスが左から右へ飛んで横切りました。 
続けてもう1羽のカケスが同じく右へ飛び去りました。 
どうやらカケスの♀♂ペアが貯食活動に励んでいたようです。

秋風が吹くと木漏れ日の斜光がキラキラと動いて、なかなか栄えますね
(フルカラーで撮れてないのが残念)。 
この季節は西日になると斜光(逆光)が発生するようです。 


1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


シーン4:10/9・午後15:39・気温15℃(@1:55〜) 
アナグマの巣口Lから生えたマルバゴマギの細い灌木が、カケスお気に入りの止まり木のようです。 
嘴にドングリを咥えたまま止まり木から飛び降り、姿を消しました。 

1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


シーン5:10/11・午後14:58(@2:35〜) 
アナグマの巣口Rの上に張り渡された蔓にカケスが止まっています。 
真下の落枝に飛び降りて、巣口Rを点検しています。 
左の死角にちょっと消えてから戻ってくると、いつの間にか嘴にドングリを咥えていました。 
一体どこでドングリを採食したのか、不思議です。 
死角で別個体のカケスと入れ替わった可能性も考えられます。 
あるいは、予め貯食しておいたドングリを取り出して、隠し場所を変更しようとしているのかな? 
その後は林床でドングリを貯食していると思ったのですが、手前の茂みが邪魔でよくみえません。 

1.5倍に拡大した上でリプレイしてみると、やはり落ち葉の下にドングリを隠しているようです。 


シーン6:10/11・午後15:10(@4:22〜) 
 左から飛来したカケスが、画面の左下隅に着地しました。 
嘴に何か白っぽい餌(ドングリ堅果?)を咥えていました。 
運んできた物を一旦地面に置いてから拾い直しました。 
ピョンピョン跳んで画角の左外に消えました。 
ドングリの隠し(貯食)場所を探してるのでしょう。 
最後に左から右に飛んだ瞬間を1/4倍速でスロー再生すると、依然としてドングリを運んでいました。 


【考察】 
カケスがせっせと運んでいたドングリ堅果はミズナラまたはコナラの落果だと思うのですけど、この二次林でドングリがなる木を私は見つけたことがありません。 
一体どこから拾ってくるのでしょう? 
近くの別な森でドングリを拾い集め、ここには隠す(貯食)ためだけに来るのかもしれません。 

中村浩志『カケスの森』によると、
ドングリでのどのふくらんだカケス。かならず1個は、くちばしにくわえてはこびます。 (p24より引用)
確かにカケスはカラス科ですから、餌を喉袋に入れて運んでも不思議ではありません。 
トレイルカメラの映像では少し上から見下ろすアングルになることが多く、カケスの喉袋が膨らんでいるか、私には見分けられませんでした。 

『カケスの森』は私が大好きな本です。
著者は林内に給餌台を設置し、ドングリをカケスが持ち去る様子を観察して、貯食による種子散布を研究しました。
私も真似して山盛りのドングリを山林の木の下に置いてトレイルカメラで監視してみたことがあります。
ところがカケスはなぜか一度も来てくれず、ドングリを持ち去るのは野ネズミばかりでした。
今季はドングリを給餌する場所を変えるつもりだったのですが、意外にもアナグマの巣穴を監視するトレイルカメラにカケスがたまたま写るようになり、ラッキーでした。
人為的に給餌しなくても野鳥の自然な行動を観察できるのであれば、それに越したことはありません。
ドングリを隠す様子が監視カメラにしっかり写るでしょうか?




ニホンアナグマの古い巣穴付近を飛び回るキイロコウカアブ

 

2023年9月下旬・午後14:35頃・くもり 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後も旧営巣地(セット)にトレイルカメラを設置して、しつこく監視しています。 
越冬のための巣穴として使うのか、秋になるとアナグマ♀がときどき戻ってきては古い巣穴を掘り返して整備しています。 

カメラの電池を交換するために現地入りすると、いつものように巣穴の入口付近をハエやアブの仲間(双翅目)がブンブン飛び回っていました。 
あまり気に留めてなかったのですが、興味深い文献を読みました。
櫻庭知帆; 小林秀司; 髙﨑浩幸. キイロコウカアブはニホンアナグマを対象とした自動撮影カメラの設置適地を教えてくれる. Naturalistae, 2016, 20: 57-60. 
A golden soldierfly, Ptecticus aurifer, hints suitable locations for automatic trail camera targeting Japanese badger (英語タイトル)
巣穴周辺の定期的な観察から,キイロコウカアブがアナグマの新鮮な糞のにおいに反応し,巣穴の入口付近や溜め糞に,オスが繁殖縄張りを形成することがわかった. すなわち,「入口周辺にキイロコウカアブが飛び回る巣穴は、高確率でアナグマが利用中である」と判断できる.付近にトレイルカメラを設置することによって,キイロコウカアブの成虫期には効率的なアナグマの調査が可能となる.(和文要約より引用)

アナグマの巣口R付近を飛び回る双翅目を同定するためにストロボを焚いて飛翔中の写真を何枚か撮ってみたら、確かにキイロコウカアブPtecticus aurifer)でした。 
巣口Rの横の細根に着陸して休む写真も撮れました。 

動画撮影に切り替えると、飛翔中のキイロコウカアブはアナグマの巣穴の奥に少し入ることもありましたが、中に着陸することはありませんでした。 
※ 鬱蒼とした二次林の中は昼間でもかなり薄暗いので、動画編集時に自動色調補正を施しています。 


キイロコウカアブの性別をどうやって見分けるのか私は知りません(他のハエやアブと同じく複眼の形状で性別判定して良いのか?)。
♂が縄張りを張って産卵のために集まってくる♀を待ち伏せしているのだそうです。 
ここまでは文献の通りでした。 

私がもっと早い時期に気づいていれば、ニホンアナグマの営巣地でもっと多数のキイロコウカアブが飛び回るシーンが撮れたかもしれません。 
アナグマ一家が巣穴に住んでいる時期(繁殖期)の方が転出後よりも集まってくるキイロコウカアブの数が多かったかどうか、記憶が定かではありません。 
私の嗅覚では、アナグマの営巣地が臭いと感じたことは全くありません。
キイロコウカアブが来ていれば、アナグマが暮らす現役の巣穴であることの指標になるかどうか、という点については個人的に保留にしておきます。 
(転出後の空き巣にもキイロコウカアブが誘引されていたからです。)

アナグマ関連の本を読むと、巣穴の横に溜め糞をすると書いてあることがあります。 
しかし私はそのような事例を一度もフィールドで見つけたことがなく、アナグマ専用の溜め糞場は営巣地からかなり離れた地点にあります。 
それから私の経験では、キイロコウカアブはアナグマの営巣地や溜め糞だけで見つかるのではなく、タヌキ専用の溜め糞場にも集まります。 

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巣口に止まって休むキイロコウカアブ
最近掘り返された巣口Lにアクセストレンチが形成されていた。
アナグマ営巣地の全景
2つの巣穴を別角度からも撮影

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