2024/06/12

根曲がり巣穴に夜な夜な出入りする野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月上旬〜中旬 

謎の「根曲がり巣穴」をトレイルカメラで見張っていると、最も頻繁に写るのは野ネズミ(ノネズミ)でした。
夜な夜な餌を探し求めて林床をチョロチョロと徘徊するだけでなく、ときどき巣穴に出入りしていました。 
同一個体の野ネズミが繰り返し写っているのか、それとも複数個体いるのか、私には見分けが付きません。
初めは他のもっと大きな野生動物が掘った巣穴だと思いますが、現時点では野ネズミが「根曲がり巣穴」に住んでいると考えざるをえません。
単純な巣穴ではなく、大小さまざまな穴が複雑に開いて繋がっているようです。
監視カメラを設置するのが遅かったのでこのような結果になりましたが、巣穴の本来の主を知るには野生動物が出産・育児をする繁殖期に調べ直すべきでしょう。


シーン1:9/7(@0:00〜) 


シーン2:9/8(@0:31〜) 


シーン3:9/9(@3:46〜) 


シーン4:9/10(@10:18〜) 


シーン5:9/11(@10:40〜) 


シーン6:9/12(@11:27〜) 
雨夜にも登場しました。 


シーン7:9/13(@11:42〜) 


シーン8:9/14(@12:09〜) 


シーン9:9/15(@12:33〜) 
これ以降、カメラの電池が消耗したせいで、毎回わずか数秒間しか録画してくれなくなりました。 


シーン10:9/16(@13:05〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


ヒヨドリの腐乱死体に群がるハエとヨツボシモンシデムシ(野鳥)

 

2023年9月中旬・午後13:40頃・晴れ 

里山で急斜面の細い沢を下っていると(沢登りの逆)、急に強い死臭がしました。 
辺りを探すと、沢の横でヒヨドリHypsipetes amaurotis)の死骸が仰向けで転がっていました。 
死後数日経っているようで、腐敗が進んでいます。
ヒヨドリの死因が不明です。 
沢の水を飲んだり水浴びしていたヒヨドリが捕食者に襲われたのだとしたら、どうして死骸が何日もまるごと残っているのでしょう?


私が近づくと死骸からハエの群れが飛び立ち、辺りを飛び回るハエの羽音がウヮーンと鳴り響きます。 

死肉食性の昆虫を観察するために、拾った小枝でヒヨドリの死骸を裏返してみると、鮮やかなオレンジ色が目に付きました。 
少なくとも6匹のヨツボシモンシデムシNicrophorus quadripunctatus)が腐敗の進む死骸の下面に潜り込んでいて、腐肉を食べていました。 
腐肉に執着しているようで、ヨツボシモンシデムシを小枝でつついても逃げようとしません。
仰向けにひっくり返り、起き上がろうともがいている個体もいます。 
「頭隠して尻隠さず」の状態で腹端を振っているのは、威嚇行動かもしれません。 
死骸の横の小石の下にもヨツボシモンシデムシが隠れていました。

後になって気づいたのですが、ヒヨドリが死んだ地点は必ずしも沢の横とは限りません。
ヨツボシモンシデムシは死骸を見つけるとその下に潜り込み、力を合わせて運んでから地中に埋めるからです。


現場では気づかなかったのですが、フラッシュを焚いて撮った写真を見直すと、ヨツボシモンシデムシ以外の小さな甲虫も数匹写っていました。 
謎の甲虫の名前が分かる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
しばらくすると、キンバエLucilia caesar)の仲間やニクバエの仲間が死骸に舞い戻ってきました。 

足元が不安定な崖で体勢が悪かったこと、死臭をなるべく吸い込まないように息を止めて撮影していたこと、飛び回るハエが私の顔に絶え間なくぶつかってくるのに閉口したことから、撮影が雑になってしまいました。 
状況説明の動画を撮る際に、カメラを焦って振り回してしまう悪癖が出ました。 
酔いそうな映像になってしまったので、仕方なくスローモーションに加工しました。 

ヒヨドリの死骸ごと採集してヨツボシモンシデムシを飼育すれば、有名な育児行動を観察できたかも知れません。 
今回はあまりの強烈な腐臭にたじろいでしまい、そこまでする根性がありませんでした。 
野鳥の腐乱死体を運んでいる途中で警察に職務質問されたりしたら、説明するのが厄介です。
それが無理でもヨツボシモンシデムシを採集して、鞘翅の裏面の色を確かめるべきでしたね。 



自然界でヒヨドリの死骸が生物分解される様子を微速度撮影しても面白そうです。 
残念ながら今回はトレイルカメラなどの機材を持ってきていませんでした。 

沢登りしていると清流に見えて、沢の水を直接飲みたくなります。
しかし、源流域で野生動物が沢に糞尿を排泄したり死骸が転がっているのを知ると、そんな気は失せてしまいます。
関連記事(1年前の撮影)▶ 


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2024/06/11

根曲がり巣穴に潜り込んで虫を捕食しようと奮闘するホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月中旬〜下旬 

スギ防風林で根こそぎ風倒したスギの根元に謎の巣穴が掘られています。 
巣口を取り囲むようにマルバゴマギ?灌木が冬の雪圧のせいで曲がりくねって伸びているため、「根曲がり巣穴」と呼ぶことにします。 
巣穴の主を突き止めるために、トレイルカメラで見張り続けています。 

シーン0:9/7・午後15:00(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた「根曲がり巣穴」の様子です。 
巣穴を上から見下ろすように監視しています。 


シーン1:9/11・午後15:35(@0:04〜) 
2匹のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が連れ立ってやって来ました。 
立ち止まって相互毛繕いしたかもしれませんが、画角の外でよく見えません。 
1頭は太い木の根っこを甘噛みしているようです。 
タヌキを真上から見下ろす撮影アングルは新鮮です。 
背中に黒い十文字があるのですね。 
巣口を迂回するように下へ立ち去りました。 


シーン2:9/12・午後21:03(@0:50〜) 
カメラの起動理由は不明ですが、本格的に雨が降っています。 
トレイルカメラを下向きで設置すれば、レンズが雨で濡れることはありません。 


シーン3:9/15・午前4:50(@0:56〜) 
タヌキが根曲がり巣穴から出てきた瞬間を撮り損ねたのでしょうか? 
それとも、ただ通過しただけかな?
一瞬の登場を1/3倍速のスローモーションでご覧ください。 
右上へ立ち去りました。 


シーン4:9/15・午後14:54(@1:05〜) 
タヌキ2頭のペアが登場しました。 
先頭個体aは根曲がり巣穴に顔を突っ込んで、中の匂いを長々と嗅いでいます。 
後続個体bは倒伏したスギの根元に跳び乗りました。 


シーン5:9/15・午後14:55(@2:05〜) 
2匹のタヌキがしつこく巣口の匂いを嗅ぎ回っています。 
代わる代わる巣穴に侵入・内検していますが、すぐに外へ出てきます。 
巣口で何か虫を捕食したようです。 
カメラ目線で舌舐めずりしました。(@2:45〜) 


シーン6:9/15・午後14:56(@3:05〜) 
味をしめた個体が居残って、巣口を飛び回る昆虫を狩ろうとしています。 
飛んで逃げる虫を追いかけて下へ立ち去りました。 
獲物の正体は不明です。 


シーン7:9/16・午後12:01(@3:37〜) 
タヌキが下から右上に走り去りました。 
おそらく、これは後続個体で、先行個体が横切ったのを撮り損ねたようです。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


シーン8:9/19・午後17:34(@4:00〜) 
タヌキが根曲がり巣穴に上半身だけ入って中を調べ、何か虫を捕食したようです。 


シーン9:9/19・午後17:35(@5:01〜) 
下からタヌキが戻って来ました。 
慎重に根曲がり巣穴へ入ったものの、「頭隠して尻隠さず」の状態です。 


シーン10:9/19・午後17:37(@5:53〜) 
巣穴の外に出たものの、素早く逃げ回る虫を狩ろうと巣口で悪戦苦闘しています。 


シーン11:9/21・午前2:26(@6:53〜) 
雨でタヌキの毛皮が濡れてます。 
巣口を覗き込んでいたものの、トレイルカメラの電池がすっかり消耗していて、わずか1秒間しか暗視動画を撮影してくれませんでした。 


シーン12:9/21・午前3:00(@6:56〜) 
次に起動したときには、タヌキが画面の下端を左へ向かう姿が1秒間だけ記録されていました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



【考察】 
謎の根曲がり巣穴で監視カメラにホンドタヌキが繰り返し写るようになりました。 
しかし動画を見ると、どうやらタヌキはこの巣穴に住んでいるのではなく、採餌のついでに立ち寄っているだけのようです。 
巣穴に侵入するのも恐る恐るで、全身を完全に潜り込むことはありませんでした。 

野生動物の巣穴を見ると私はどうしても、「誰の巣穴またはねぐらなのか?」「異種間で隙あらば巣穴の乗っ取りがあるのではないか?」「最も頻繁に縄張り宣言の匂い付けをするのは誰か?」などと住環境として捉えてしまいがちです。 
しかし、繁殖期が終わったこの時期にタヌキが繰り返し根曲がり巣穴を訪問して内見するのは、むしろ中に隠れている昆虫を捕食するのが目当てなのだと分かってきました。 
小さな獲物の正体を映像から見分けられませんが、素早く逃げ回り暗所に隠れたがることから、例えばカマドウマの仲間が候補として考えられます。 
つまり、現時点で根曲がり巣穴はただの空き巣(または野ネズミの巣穴?)であり、「タヌキの狩場」として捉えた方が良さそうです。 


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