2023/10/14

雪解け田んぼで採食しながら夜を迎えるコハクチョウの大群【冬の野鳥:10倍速映像】塒入り

 



2023年3月下旬・午後17:22〜17:53・晴れ(日の入り時刻は午後17:55) 

早春の雪解け田んぼに集結して落ち穂拾いを続けるコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の群れを微速度撮影してみることにしました。 
白鳥が密集している区画を狙います。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。 

夕方になると、コハクチョウは小さな群れ単位で次々に飛来・着陸し、雪解け田んぼの群れに合流します。 
この映像では伝わりにくいのですが、周囲の白鳥が歩いて移動し、広大な田園地帯の中央部に大群が密集しつつあります。 
どうやら、コハクチョウはこのままねぐら入りするようです。 
周囲の農道から一番遠い田んぼが最も安全です。 
就塒前集合の挙動を記録するのなら、もう少し引きの絵で微速度撮影すべきでしたね。 

てっきり今回のコハクチョウ大群は採餌群または就塒前しゅうじぜん集合であり、日没前後にはいずれ一斉に飛び立って集団塒の川へと向かうだろうと私は予想していました。 
ところが驚いたことに、日没後に暗くなっても餌場にそのまま居残り続けました。 
吹きさらしの田園地帯で長時間撮影していた私は、防寒具を着込んでいても体がすっかり冷え切ってしまいました。 
カメラの電池切れで微速度撮影が終了するまで、足踏みとシバリングしながら観察を続けます。 
寒さに耐え切れなくなった私が午後18:05に撤収するときにも、コハクチョウは暗い雪田にまだ残留していました。 
どうやらこのまま雪解け田んぼを集団塒とするようです。 
コハクチョウが昼間の採餌場に留まってそのまま塒入りするという行動は初耳でした。 
この時期、川の集団塒でカウントされるハクチョウの個体数が減るのは、必ずしも北帰したとは限らず、餌場で寝るようになったからだと分かりました。 
近年、鳥インフルエンザの蔓延を防ぐために川岸で白鳥に給餌するのを禁止したのも影響してそうです。
早朝の夜明け前からコハクチョウの群れが雪解け田んぼに居ることを確認すべきだったのですが、翌朝はうっかり寝坊してしまいました。 


関連記事(2、7年前の撮影)▶  


本田清『白鳥の湖』という本によると、
ハクチョウが河川の浅瀬や中洲などに降りたち、その場所をねぐらと定め、周辺一帯の水田などに採餌の場を求めるという生活は、ハクチョウの一般的な習性である。 (p73より引用) 
「ねぐら」と水田地帯を往復するという日周行動は、豪雪期で動きの少ない一定期間を除けばシーズン中を通じて一貫しており、この姿こそ彼らの最も普通の生活態様なのである。 (p92より引用)

初めての撮影だった今回は、白鳥をなるべく警戒させないように、車道を挟んで反対側の路肩に三脚を立てて長撮りしました。 
そのため、手前の車道を通行人や車が通りかかる度に写り込んで映像が乱れてしまいました(手ブレ補正の副作用)。
後半はカメラの設定で明るさを強制的に上げています。

2023/10/13

深夜と早朝に小川の丸木橋を渡り獲物を探す黒猫【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月上旬 

小川に架かる天然の丸木橋になっている倒木を自動撮影カメラで見張っていると、真っ黒なイエネコFelis silvestris catus)が現れました。 

シーン0:3/31・午後14:54・(@0:00〜) 
よく晴れて明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
 小川が画面の左から右にゆっくり流れています。 


シーン1:4/3・午前2:54・(@0:05〜) 
センサーカメラの起動が少し遅れたようです。 
未明に黒猫が丸木橋を渡る途中で立ち止まって、対岸の崖をじっと見ていました。 
野ネズミやイタチなど小動物の巣穴があるのでしょうか? 
実は約1時間前に野ネズミが丸木橋を何度も往復していたので、残り香を嗅ぎ取って狩ろうとしているのでしょう。
夜行性の黒猫がもっと早く来てくれれば、丸木橋で野ネズミを狩る決定的瞬間や「窮鼠猫を噛む」シーンが撮れたかもしれない…と思うと残念でした。
果たして飼い猫にどれだけ野生の狩猟本能が残っているのでしょうか。
 
黒猫は丸木橋(倒木)の根元から横に伸びる細い枝を伝って水面付近を通り、対岸の崖のえぐれた穴を調べています。 
残念ながら、どうやら獲物は居なかったようです。 
諦めた黒猫は対岸に上陸し、左岸の水際を下流へ(右へ)歩き去りました。 
黒ネコの爛々と白く光る目が小川の水面に反射して見えます。 


シーン2:4/5・午前5:13・(@0:59〜)日の出時刻は午前5:17 
2日後の日の出直前にも再び黒猫が来ていました。 
ネコが丸木橋を走って渡ると、カメラの起動が間に合わないようです。
画面の赤丸にご注目。 
丸木橋の対岸にクロネコが居座り、左岸を長々と見つめています。 
崖の穴の奥ではなく小川の水面を見つめているので、水中に小魚の群れがいるのかもしれません。 
狩りを諦めた黒猫は、前回と同じルートで対岸の水際を下流に歩き去りました 
その先で川の本流と合流します。
おそらく同一個体の黒猫が通ってきているのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 



春の果樹園でリンゴの落果を食べ漁るヒヨドリの群れ(野鳥)

 

2023年4月上旬・午後15:15頃・晴れ 

山麓の果樹園でリンゴの若葉が芽吹き始めました。 
ヒヨドリHypsipetes amaurotis)の群れがリンゴの木の下に集まり、落果を食べていました。 
春になって残雪がすっかり溶けたので、枝から落ちて腐りかけた果実が再び現れたのでしょう。 
あるいは、リンゴ農家が売り物にならない収穫物(傷物の果実)を堆肥として根元に捨てたのかもしれません。 
秋にリンゴの果実が枝についている状態でヒヨドリが食害すると害鳥扱いされますが、落果なら食べ放題です。

地上のヒヨドリは採食中も常にキョロキョロして警戒を怠りません。 
リンゴ園の林床にはタデ類(スイバ?)などの雑草も青々と茂り始めました。 
周囲ではヒヨドリが賑やかに鳴き交わす声がします。 

ヒヨドリは果実と一緒に種子も飲み込みます。 
食後に飛び去った先で未消化の種子を糞と一緒に排泄します。 
したがって、果実食のヒヨドリはリンゴの種子散布に貢献するはずです。 
しかし果樹園以外の山中で野生化した野良リンゴの木を私は未だ見たことがありません。 
栽培品種のリンゴは病害虫に弱く、ヒトが手間暇を掛けて苗木を守ってやらないと育たないのかもしれません。 
さらに冬の豪雪地帯は、苗木(実生)が雪の下に埋もれたり枝が痛めつけられたりする過酷な環境です。

リンゴの落果が腐るとハエなどの昆虫も集まってくるはずですが、まだ気温が低くて来ていませんでした。






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