2023/03/30

ニホンイノシシのヌタ場を探せ(3)林道の水溜りで泥浴びせずマーキングしたカラマツも素通り【トレイルカメラ×2:暗視映像】

 


2022年10月上旬・午後19:00頃

里山の林道で常に水溜りができている区間があり、イノシシが泥浴び(ヌタ打ち)するヌタ場ではないかと予想した私はトレイルカメラで見張っています。 


シーン1:9/26 
明るい日中に撮れた現場の様子です。 
画面の右端に水溜りの泥濘が黒々と写っています。 
ミゾソバなど湿地帯を好む下草が林道全面を覆い尽くしています。 


シーン2:10/4 (@0:04〜)
待ちわびたニホンイノシシ♀(Sus scrofa leucomystax)が遂に夜の林道を歩いて左から登場しました。 
水たまりの手前で立ち止まったのに、なぜか泥浴びをしてくれませんでした。 
ヌタ打ちするには水深が浅過ぎるのでしょうか? 
左に曲がると、林道横の法面を登って行きました。 

斜面の途中のシナノキに固定した別のトレイルカメラに同一個体の動向が引き続き記録されていました。 
獣道の途中でカラマツの幹でイノシシが体を擦り付けたり牙を研いだりするのではないかと予想して監視していたのです。 
(泥汚れの付いた樹種をアカマツと長らく思い込んでいたのですが、最近カラマツだと分かったので訂正します。) 
口元に牙が見えない(短い)ので、おそらく♀と思われます。 
斜め上から見下ろすアングルでは、乳首の有無が確認できませんでした。 
成獣♀なら、なぜ幼獣を連れていないのでしょうか?  
もう子別れした後なのかな? 

残念ながらカメラを設置した画角に失敗していて、立ち止まったイノシシ♀がカラマツの木の下で何をしたのかどうか写っていませんでした。(痛恨のミス…)
現場でカメラの液晶モニターを見ながら画角を決めても、最後にワイヤーロックで固定する際に向きがズレがちなのです。
音量を上げてもイノシシの鼻息♪が聞こえるだけで、カラマツに体をゴシゴシと擦り付けているような物音は録音されていませんでした。
おそらく素通りしたのではないか、と考えています。 


シーン3:9/26
明るい昼間に撮れた泥カラマツ下の現場の様子です。
画面の右上隅がカラマツの根元です。


当地では幸か不幸かイノシシの生息数がまだ少ないようで、トレイルカメラを設置してもなかなか写りません。 
撮影効率があまりにも悪くて、調査が遅々として捗りません。 
イノシシのヌタ場だと思った水溜りは、どうやら私の見当違いだったかもしれません。
(絶対にヌタ場だと思ったのはヌカ喜びで、本命のヌタ場は別にある?)
秋になって気温が下がると、泥浴びする頻度が下がるのかな?


豚熱というウイルス性疾患の全国的な流行で野生イノシシの生息数が激減しているらしい、と報じたニュースを最近知りました。 
ジビエとしてイノシシを狩る猟師は困っているのだそうです。 
山形県内の野生イノシシにも影響が出ているのかどうかは知りません。
隣の福島県までは豚熱で死んだイノシシが報告されていました。
私は山中でイノシシの病死体を見つけたこともありません。





ウツボグサの花蜜を吸うモンキチョウ♂

 

2022年6月下旬・午後16:35頃・晴れ 

某低山の山頂広場に咲いたウツボグサの小群落でモンキチョウ♂(Colias erate poliographus)が訪花していました。 
シソ科に特有の唇形花から翅を閉じたまま吸蜜しています。 この組み合わせは初見です。

2023/03/29

木の実を安全に隠す場所を決めかねて朝の杉林道を右往左往するニホンリス【トレイルカメラ】

 



2022年9月下旬・午前7:07・晴れ・気温16℃ 

朝のスギ林道にニホンリスSciurus lis)が登場しました。 
どうやらドングリなど小さな木の実(堅果)を口に咥えて運んでいるようです。 

冒頭から林道上に立ち止まり、スギの落ち葉を掘っていました。 
やや遠くてよく見えないのですが、木の実を地中に隠そうとしている(貯食)ようです。
スギ林の林床にリスが好む木の実は落ちていませんから、落ち葉を掘り返して採食するはずがありません。 
結局リスは地中に埋めるのを諦めたようで、木の実を咥えたまま対面のスギ大木を勢い良く走って登りました。 
ところが、すぐに杉の幹を駆け降りると、林道を手前に走って横断しました。 
林道脇の法面を駆け上がったのかと思いきや、画面の左下から再登場。 
対面のスギ大木に戻ると、幹を少し登っただけで、すぐに地面に降りました。 
やたらとスギの木に戻るのは、捕食者を警戒して必ず安全な大木を経由して移動するようにしているのかな? 
この森でリスを狩る捕食者を想像できないのですけど※、夜ならフクロウが野ネズミを狩っていました。 
※ 天敵の可能性としては、猛禽、キツネ、ホンドテン、ヘビなどがリスを捕食しそうです。


松原卓二『りすぼん』によると、
猛禽類(ワシ、タカ、フクロウなど)、テン、ネコなどが天敵です。(p111より引用)

あるいは、リスがスギの樹上に木の実を隠すことがあるのかもしれません。
最後はスギ大木の反対側に回り込み、藪の生い茂る奥の斜面を右に走り去りました。 

チョロチョロと落ち着き無く走り回るニホンリスの動向を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:47〜) 
スロー再生時にリスの口元をしっかり見たくて、画面に1.2倍のデジタルズーム(拡大)を施しました。 
ドングリなどの木の実(堅果)を拾ったリスが安全な貯食場所を探しあぐねて右往左往している、というのが私の解釈です。 
この林道では野ネズミが夜な夜な餌を探し歩いているので、リスが林道の地中にドングリを埋めただけでは野ネズミにすぐ嗅ぎつけられて横取りされてしまうでしょう。(労働寄生、盗み寄生) 
リスは冬眠しませんから、雪国の冬が来る前に大量の木の実を貯食する必要があります。
森の中で安全な隠し場所をひとつずつ探すのも、そして貯食した場所をすべて記憶するのも骨が折れそうです。
リスが遠くに運んで食べ忘れた少数の木の実だけが春になると芽を出して育ちますから、ドングリなど堅果の種子散布にリスは一役買っていることになります。


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