2023/01/18

タヌキの溜め糞を分解する糞虫たちの活動【10倍速映像】(オオセンチコガネ、センチコガネ、エンマコガネ?など)

 

2022年8月下旬・午前11:30〜午後12:15頃・くもり・気温25℃ 

里山のスギ林を抜ける林道にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場sがあります。 
糞の鮮度は古くなっていたものの、この日は多数の糞虫類が集まっていました。 
まず目につくのは、赤紫のメタリックカラーに輝くオオセンチコガネPhelotrupes (Chromogeotrupes) auratus auratus)です。 
その体表を白っぽいダニが徘徊していました。
近くで、地味な藍色のメタリックカラーをしたセンチコガネPhelotrupes laevistriatus)も活動していました。 

溜め糞の横に三脚を立てて、糞虫たちの活動を微速度撮影してみました。 
ここを終日監視しているトレイルカメラの電池を交換する作業のついでです。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。(@1:52〜) 
鬱蒼と育ったスギ林の林床は昼下がりでもかなり薄暗いので、予めカメラの設定でゲインを上げてから撮影しました。 

センチコガネ類は食糞するだけでなく、溜め糞の中に潜り込んだり出てきたり、地表下にトンネルを掘り進めたりしています。 
その結果、溜め糞はよく耕され撹拌され、分解が進みやすくなります。 
獣糞が新鮮な場合はセンチコガネ類が小さくちぎり取って地中にどんどん埋めるのですが、糞の鮮度が落ちたこの日はそのような活動は見られませんでした。 
タイムラプス映像で見ると、溜め糞自体がモコモコと上下に地殻変動しています。 
地下の浅い所で糞虫が何匹もトンネルを掘って活動しているのだと推測できます。 
表に見えるよりも溜め糞に集まっている糞虫の数が多いのでしょう。 
センチコガネ類が溜め糞場でニアミスしても、配偶行動や争いなどは始まりませんでした。 
糞虫だけでなく、多数の微小な白いダニが溜め糞上を這い回っています。 

明らかに別種と分かる小型の丸っこい糞虫(エンマコガネ?)も活動していました。 
せめて1匹だけでも採集して、同定すべきでしたね。 
しかしなかなか獣糞の上に現れてくれないので、採集のチャンスがありません。 
なりふり構わず溜め糞をほじくり返してエンマコガネ?を必死で探すべきなのですけど、今季の私は動画撮影を優先しているので、溜め糞を人為的に乱したくありません。

2023/01/17

ウリ坊に授乳しながら杉林道で採食するニホンイノシシ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年8月下旬・午後18:00頃・気温20℃(日の入り時刻は午後18:17) 

里山のスギ林道にある溜め糞場sをトレイルカメラで見張っていると、ニホンイノシシSus scrofa leucomystax)の親子群がまた登場しました。 
日没直前でも、山の東斜面(特に杉林の中)は既にとっぷり暮れています。 

群れを先導していたのは、母親ではなくウリ坊でした。 
キーキー、キューキュー♪と甲高く鳴いているのは、ウリ坊3頭が鳴き交わす声でしょう。 
母親は重低音でブーブー♪(フゴフゴ♪?)と鳴いているようです。 

林床で餌を探し歩く母親の下腹に1頭のウリ坊がまとわりつき、乳房に吸い付いていました。
イノシシの授乳シーンが撮れたのは今回が初めてです。
 

母親♀は溜め糞場sの周囲に敷き詰められたスギの落ち葉を鼻面でひっくり返して、餌を探しています。 
落ち葉の下に潜んでいる食糞性の昆虫を捕食しているのでしょうか? 
3頭のウリ坊は溜め糞場sに興味を示しませんでした。
母親♀は牙が短く、外からは(映像では)見えません。 
ニホンイノシシの家族群は母親が先導して林道を右へ立ち去りました。 

1週間前(7日前)に登場したイノシシの母親♀は幼獣2頭を連れていました。 
今回のイノシシ母子は幼獣が3頭です。 
したがって、別の母子群ではないかと思うのですが、どうでしょうか? (個体識別はできていません。)
野外で母親から一度はぐれてしまった幼獣(ウリ坊)が自力で再び家族と合流するのは無理ではないか?と個人的には思ってしまいます。 

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 



アカタテハ終齢幼虫が葉裏にぶら下がって前蛹になるまで【10倍速映像】

 

アカタテハの飼育記録:2022年#7 



2022年8月下旬・午後19:10頃・室温25℃ 

クサコアカソの葉裏で静止していたアカタテハVanessa indica)の終齢幼虫の微速度撮影を続けると、前蛹になる瞬間を記録することが出来ました。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。 

葉裏にしがみついていた終齢幼虫の歩脚の握力が次第に失われ、遂に最後の胸脚を離すと腹端からぶら下がりました。 
これに備えて、腹端を固定する場所に予め絹糸を敷き詰めて白い座布団のような足場を作っていたのです。
これから脱皮して蛹になるまでの状態を前蛹と呼びます。 

私もようやく飼育幼虫のための食草調達から解放されました。



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