2022/12/11

雨夜に野ネズミを捕食するフクロウ【トレイルカメラ:暗視映像】(野鳥)

 

2022年8月中旬〜下旬 

トレイルカメラ2台で監視している里山のスギ林道で大事件が記録されていました。 

シーン1:8/21・午前1:53・気温21℃ 
深夜に1匹の野ネズミ(ノネズミ)が林道を右にチョロチョロと走り去りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
タヌキやアナグマが共有している溜め糞場sで糞に含まれる種子を採食しに来た、という訳でもなさそうで、単なる移動経路なのでしょう。 


シーン2:8/20・午後23:12・雨 
2時間40分前には雨が降っていました。 
同じ地点の林道を逆側から狙う別のトレイルカメラで記録された暗視映像です。
画面下の赤い矢印に注目して下さい。 
下草に覆われた林道で何か生き物が暗闇で動いています。 

フクロウ(Strix uralensis)が暗闇の林床で獲物を捕らえた直後らしく、その場で捕食していました。 
狩りの瞬間が撮れてないのが、つくづく残念です。 
フクロウは雨が降る夜でも構わず狩りをすることが分かりました。 
餌食となったのはおそらく野ネズミでしょう。 
ようやく見えたフクロウの横顔に羽角(耳羽)が無いので、ミミズクの仲間ではありません。 

飛び立つシーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
身を屈めた反動を利用して飛び去りました。 
スローモーションを見直すと、獲物を嘴に咥えたり足で掴んだりして巣に持ち帰ってはいないことが分かります。 
その場で食べ尽くしたようです。 
離陸の際にフクロウの羽ばたきに煽られて周囲の下草が激しく揺れているのに、フクロウの羽音はほとんど聞き取れません。 
フクロウの羽毛は静音性に優れていることがよく分かります。 
(今回は雨音にかき消されたのかもしれません。) 

この山森でフクロウが生息しているとは知りませんでした。 
鳴き声♪を聞いたこともありません。 
フクロウの営巣地(樹洞)を見つけたいものです。 
フクロウが吐き出したペリットを回収できれば、捕食した小動物の骨が回収できるはずです。 
夜に現場入りしてフクロウを調査してみたくなりますが、ツキノワグマと出くわすと危険なので無理はできません。

 ※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 
フクロウの羽音が聞き取れるように、音声を正規化して音量を強制的に上げています。


狩りに失敗した例も後日トレイルカメラで撮れていました。


タヌキの溜め糞で獲物を待ち伏せるサビハネカクシ

 

2022年8月中旬・午後12:45頃・晴れ 

里山で廃道になった細い山道にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場fがありました。 
どうやら山腹の急斜面を通る獣道になっているようです。 
周囲は雑木の灌木林です。 
ここにもトレイルカメラを設置してみたいのですけど、予算不足でなかなか台数を増やせません。
新鮮な糞に私が近づくと、群がっていたハエ類が一斉に飛び去りました。 
その場でしばらくじっと待つと、様々な虫が獣糞に戻って来ました。 

サビハネカクシ(Ontholestes gracilis)がタヌキの溜め糞上をウロチョロしています。 
獲物を待ち伏せしているのでしょう。 
地味な体色(錆色)は背景の糞に紛れる攻撃的擬態かもしれません。 
糞上で動かないとまず見つかりません。 
強い直射日光に当たったり、カメラのストロボを焚いたりすると、体表が黄金色に美しく輝いて見えます。 

動画の前半では、マクロレンズを装着して接写してみました。 
糞上に居るのに(だからこそ)きれい好きで、身繕いしているようです。 
食糞性ハエの成虫や幼虫(ウジ虫)などを狩って捕食する様子を観察してみたいものです。

2022/12/10

ホンドタヌキの親「垂れ尾」に引率された2頭の幼獣が初めての溜め糞場に興味津々【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年8月中旬・午前3:09:頃・気温23℃(雨上がり?)・日の出時刻は午前4:52 

里山のスギ林道にある溜め糞場sを自動撮影カメラで監視していると、深夜にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の親子群が初登場しました。 
3頭が距離を開けずに団子状態で右からやって来たのです。 
手前の個体が体格が大きい成獣「垂れ尾」です。 
「垂れ尾」が子育て中の親だと初めて知りましたが、私には性別が見分けられません。 
幼獣を連れて縄張りを夜にパトロールするのは、なんとなく母親♀の役割のような気がしますが、どうでしょうか? 
それとも♀は2回目の繁殖(出産)のため巣穴に残り、父親♂が幼獣2頭を引率してるのかな? 
調べてみると、タヌキの繁殖は年1回とされています。 

親タヌキの少し奥を通過する2頭は体格がやや小柄で、はしゃいでいる足取りがいかにも幼い印象です。 
2頭の幼獣は、初めて訪れる溜め糞の匂いが気になって、頻りに匂いを嗅ぎ回っています。 
両親や他のタヌキが残した糞の匂いを学習しているのでしょう。
ところが不思議なことに、すぐ近くにあるニホンアナグマ(Meles anakuma)の溜め糞や下草に臭腺を擦り付けたマーキングに対してタヌキ一家は全く無関心でした。 
タヌキの溜め糞はタヌキ同士が匂いによってコミュニケーションする場である、という説に納得です。
溜め糞場を共有しているタヌキとアナグマが互いに対抗意識を示して相手の糞の匂いをかき消そうとしたことは一度もありません。(「同じ穴の狢」2種は相互不干渉)

ホンドタヌキ幼獣の片方は溜め糞場sを一旦通り過ぎてから、後続の兄弟が調べている地点に戻って来ました。 
今回、親タヌキ「垂れ尾」は溜め糞場sで排便せずに、さっさと左へ立ち去りました。 
子ダヌキ2頭も親タヌキの後を追って慌てて駆けて行きます。

親タヌキ「垂れ尾」の下向きに曲がった尻尾は軽度の奇形(生まれつきの異常)ではないかと疑っているのですけど、子供には遺伝していませんでした。
「垂れ尾」のパートナーは「フサ尾」なので、少なくとも「垂れ尾」の形質は優勢遺伝しないことが分かります。
最近は優勢遺伝のことを顕性遺伝と言い換えるのでしたね。

余談ですが、前夜(5.5時間前)に親タヌキ「フサ尾」が排泄した糞は、もう残ってないようです。 
夜でもあっという間に糞虫が地中に埋めてしまうのでしょう。 

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