2021/06/29

飛んで止まり木をあちこち変えるノスリ(野鳥)

 

2021年4月中旬・午後15:30頃・晴れ 

春の田園地帯で顔馴染みのノスリ(Buteo japonicus)と出会いました。 
初めは刈田の畦道に立っていました。 
普段は見晴らしの良い止まり木で獲物を探しているノスリを地上で見かけるのは珍しいです。
野ネズミを狩ろうとして失敗したのかな?

急に畦道から飛び立つと、少し飛んでから畦道に突き刺してあるポールの天辺にフワリと止まりました。 
飛翔シーンを流し撮りすると、羽ばたく際に翼の裏面の斑紋からノスリと確定しました。 
フワフワと柔らかそうな脛の白い羽毛が春風になびいています。 
よく晴れているため、背後の刈田から陽炎が立ち昇っています。 

ポールの天辺から再び飛び立つと、力強い羽ばたきと滑翔を交互に繰り返し、用水路を渡る橋の欄干(ガードレール)の天辺に着地しました。 
そこでしばらく休んでいたノスリが前屈みになり、尾羽をゆっくりと持ち上げると総排泄孔から少量の白い液状便を排泄しました。 
糞は橋の上に落ちたようです。 
真後ろからのアングルで脱糞シーンを撮影できたのは初めてで、総排泄孔の位置がよく分かりました。 

私が撮りながら近づくと、ノスリは後ろを向いていたのにすぐに気づいて飛び去りました。
今度は山麓の農村部に立つ電線に止まりました。
そこでノスリは胸の羽毛を嘴で整えています。 

飛び立ちと脱糞の瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

2021/06/28

畑の土からミネラル摂取するモンシロチョウ♂

 

2021年4月中旬・午後15:00頃・晴れ 

畑でモンシロチョウ♂(Pieris rapae)が低空で飛び回っていました。 
この春に羽化したばかりの個体です。 
やがて畑に着陸すると、口吻を伸ばして湿った土を舐め始めました。 
翅はやや半開きのままで一心不乱に吸水を続けています。 
土壌に含まれるミネラル成分を摂取しているのでしょう。
関連記事(2、5年前の撮影)▶  
・畑の土で吸水するモンシロチョウ 
・畑の土を舐めてミネラル摂取するモンシロチョウ♀♂
先を急ぐ用事があった私は、蝶が自発的に飛び立つまで待てませんでした。 
撮影を止めて私が動いた途端にモンシロチョウ♂は飛んで逃げました。 
この畑にはおそらくアブラナ科と思われる野菜を植えた畝があるので、産卵しに飛来する♀を♂は虎視眈々と待ち構えているようです。

キジ♀につきまとう♂:配偶者ガード(春の野鳥)

 

2021年4月中旬・午後15:10頃・晴れ 

何か作物を昨年刈り取った後の畑なのか、郊外の休耕地でキジ(Phasianus versicolor)の♀♂番(つがい)を見つけました。 
私にとって♂よりも♀の方が珍しいので、♀の行動に注目することにしました。 
キジ♀は地味な色ですけど、未だ枯れ草の多い原っぱでは見事な保護色となって紛れ込んでいます。 
静止していたらまず見つけられないでしょう。 
歩き回って餌を探しているようです。 
冒頭で、キジ♀が軽く屈みながら脱糞していました。(@0:06)※追記参照
一方、派手な色の♂は♀の後を少し離れてついて来ます。 
先導するキジ♀が車道に近づいたものの、大型トラックが轟音を立てて走り抜けると驚いて原っぱに駆け戻りました。 
自由気ままに地上採食しているように見える♀も、やはりいざとなると♂の傍が安心するようです。
しばらくすると再び♀が移動を始め、舗装された車道を遂に横断しました。 
♂も♀の後を追って車道を渡り始めました。 
向こうから軽トラが走って来たので最後は焦って少し小走りになり、無事に♂も車道を渡り切りました。 
田舎の道でも昼間は交通量が結構あります。 
目の前でキジ♀♂が車に轢かれずに済んで、私もホッとしました。 

キジ♀♂のペアは、枯れ草や蔓植物の藪に覆われた空き地を移動しています。 
♂は歩きながらときどき地面をついばみました。 
ラッパスイセンの黄色い花が咲いている横を素通りすると、 段差を跳び上がって、原っぱから隣の駐車場の敷地に侵入しました。 

キジの婚姻形態は一夫多妻のハーレムもあり得るのですけど、今回は一夫一妻でした。 
キジ♂は♀を先導することは一度もなく、ただ♀の後を従順について歩くだけでした。 
♂は頭を下げて歩きますが、ときどき頭を高く上げて背伸びして、先を行く♀の姿を探します。 
交尾のチャンスが巡ってくるまで♀がライバル♂に奪われないように「配偶者ガード」しているのでしょう。 
キジ♂の縄張りの外に♀が出そうになった時も「去る者は追わず」なのか、興味深いところです。
▼関連記事(4、5、8年前の撮影) 
・田んぼで♀の尻を追いかけるキジ♂(野鳥) 
・農道で採食するキジ(野鳥)の♂♀つがい 
・春の湿地帯で採食するキジの♂1♀2ハレム(野鳥)
採食しながらどんどん移動を続ける♀は、低い土手を登りました。 
最後だけ♂が先導するように土手を越えて向こう側に降りました。 
♀も♂の後を追って土手を越えました。 
満開の桜(ソメイヨシノ)や落葉樹が植栽された土手の奥は某施設の駐車場になっていて、ヒトや車がよく通るはずですが、忍び込んだキジ♀♂は大丈夫かな? 
ここで私は見失ってしまいました。 
キジ♀は一体どこに営巣するのでしょう? 

今回、配偶者ガード中のキジ♂はなぜか一度も縄張り宣言の母衣打ち♪をしませんでした。 
石塚徹『歌う鳥のキモチ』という本を読んでいたら、その理由がしっかり書いてありました。
一般的には、つがい形成前に歌いたいキモチのピークが来て、♀の受精可能期間には、♂はそのガードに専念するため、あまり歌わない鳥が多い。
また、同書を読んで最も意外で勉強になった(目から鱗が落ちた!)のは、キジ♂の母衣打ち♪を鳥の専門家は囀り(さえずり)とは呼ばないということです。
私はここの理解があやふやでした。
 一般的に、鳴禽類(小鳥目=スズメ目)と亜鳴禽類(ヤイロチョウなど)が「歌う鳥」だ。それ以外の、キツツキ、アマツバメ、ハト、カッコウ、カワセミ、キジ、それに猛禽や水鳥などは「歌わない鳥」扱いとされる。それでも、音声コミュニケーションが発達していないわけではない。(中略)キジやヤマドリの♂は翼を自分の体に打ちつけ「ドドドドッ」と音を出す(ほろ打ち)。(中略)小鳥(スズメ目:しぐま註)の歌が学習によるものなのに対し、小鳥以外のこれらの音声は本能によるものだ。すなわち遺伝的にインプットされたものなので、再生までのからくりが小鳥の歌とは違う。機能としては同じでも、小鳥以外の「繁殖期の特別な音声」は、厳密には歌とは定義されない。



※【追記】

小宮輝之(監修)『鳥の落としもの&足あと図鑑』によると、

キジの仲間は雑食性で、2種類のふんがあります。半分砂糖をまぶした甘納豆のようなふんと、盲腸で繊維質を分解したベチャッとしたふんです。 (p49より引用)


 キジ科の鳥には1対の盲腸があり(中略)ます。消化しにくい植物繊維は小腸を通過したあとに長い盲腸に入り、腸内細菌により分解されて、栄養になるのです。ひなは親鳥の盲腸を通ったふんを食べ、固い繊維を栄養に変える腸内細菌をもらいます。 (p50より引用) 


私はまだキジの糞の実物をしっかり観察したことがないので、今後の課題です。

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