2021/06/08

ニホンザルの糞に集まるキンバエ類♂♀

 

2020年7月下旬・午後15:10頃・くもり 

峠道の路上に新鮮な獣糞が落ちていました。 
大きさと形状からおそらくニホンザルMacaca fuscata fuscata)が残した糞だと思います。 
キンバエの仲間が2匹、獣糞に集まって舐めていました。 
1匹目は体色がメタリックグリーンで、左右の複眼が中央で接した♂。 
2匹目は体色が金色に輝き、左右の複眼が離れた♀でした。 
獣糞上で出会っても2匹は互いに無関心で求愛交尾行動を起こさないということは、おそらく別種なのでしょう。 
♀は獣糞に産卵しているのかもしれませんが、腹端の様子が見えませんでした。 
撮影アングルのために私が下手に動くとハエは逃げてしまうのです。

 

バックハグでまったり過ごすヤマアカガエル♂のBLペア(誤認抱接)

 

2021年3月中旬・午前後12:25頃・晴れ
前回の記事:▶ 繁殖池の岸辺でヤマアカガエル♂同士の誤認抱接と縄張り争い
山中の雪解け水が貯まった池Hでカエル合戦を繰り広げているヤマアカガエル♂(Rana ornativentris)たちの中にも例外はいました。 
岸辺で♀を待ち構えている♂の背後から隣の別個体の♂が反射的に跳びついて誤認抱接したようですが、飛びつく瞬間を見逃してしまいました。 
マウントした方が相手を背後からグイグイ押す闘争行動をやらずに、離れもせずに、軽くバックハグ(おんぶ)した状態のまま、岸辺でただじっとしています。 
ときどき眼球を引っ込めて瞬きしているだけです。 
絶え間なく繰り返されるご近所トラブル(誤認抱接と縄張り争い)に疲れて休んでいるのかな? 
♂同士で同性愛的な抱接行動を始めるのなら、それはそれで動物行動学的に面白いことです。 
しかし、じきに私は他個体の行動に目移りしてしまい、この♂♂ペアがどうなったか見届けることができませんでした。(自然に別れたのだと思います。) 

ヤマアカガエルの繁殖行動についてあまり予習せずに撮影に挑んだ私は、このペアが♀♂なのかと思って、本格的な抱接や産卵行動に移行するのを待って撮り続けました。 
しかし♂♂ペアでした。

 世にカエルの本は数あれど、ヤマアカガエルの繁殖行動を扱った専門書や写真集が見当たりません。 
勉強する本が無いのなら自分でヤマアカガエルの本を書くしかない!ぐらいの意気込みで、自力でフィールド調査するしかありません。 
その後も色々と探し回り、ピッキオ『森の「いろいろ事情がありまして」』という名著の中に春と冬のヤマアカガエルを扱った章が含まれているのをようやく見つけました。
「第2話:スケートリンクのカエル合戦」 「第38話:ふたつの池のカエル集団」
観察フィールドが長野県軽井沢という同じ雪国での記録をまとめた本なので、参考になりました。 

2021/06/07

早春にさえずり♪始めたヒバリ♂(野鳥)

 

2021年3月下旬・午後17:05頃・晴れ 

夕方の川沿いの上空でヒバリ♂(雲雀;Alauda arvensis japonica)が賑やかに囀りさえずりながら飛び回っていました。 
夏鳥のヒバリをこんな早い時期から見かけたのは初めてかもしれません。(気づいてなかっただけ?)
▼関連記事(2〜7年前の撮影:4〜6月) 
ヒバリ♂のさえずり♪と縄張り争い(野鳥) 
地上でさえずる♪ヒバリ♂(野鳥) 
河川敷の草地を歩き回り採食するヒバリ♂(野鳥)♪ 
休耕田で採食しながら鳴く♪ヒバリ♂(野鳥) 
天高くさえずるヒバリ♂が河川敷に離着陸(野鳥) 
ヒバリ♂(野鳥)の囀りを声紋解析してみる
ヒバリ♂は西日を浴びながら縄張りの上空をぐるぐると旋回するだけでなく、激しく羽ばたいてほぼホバリング状態(停空飛行)で鳴いていました。 
停飛状態を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:52〜) 
残念ながら私の背後を流れる川の音でヒバリ♂の美声がかき消されてしまいます。 

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


現場は川沿いの原っぱがニセアカシアの灌木林に遷移中で、ヒバリやホオジロ、カラスなどの野鳥をよく見かけるフィールドでした。 
ところがその後、外来樹のニセアカシアが突如一斉に伐採されてしまいました。 
長期的に考えると外来植物の駆除に私は反対しませんが、繁殖期の野鳥にとって営巣地付近の植生が激変すると相当な苦労を強いられそうです。

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