2021/05/08

養蜂の巣箱に出入りするセイヨウミツバチ♀の群れ【HD動画&ハイスピード動画】(出巣時の定位飛行など)

 

2020年11月中旬・午後13:45頃・晴れ 

山間部の原っぱに多数の巣箱を並べた養蜂園がありました。 
野生動物が巣箱に近づかないように敷地の周囲を低い電気柵で囲っています。 
私も養蜂に興味はあるものの、なかなか実際に巣箱を観察する機会がありません。 
私のフィールドは農業が盛んな地域で定期的に様々な農薬を撒くため、ミツバチは飼えないのだろうと諦めていました。 
ここは農村部の公道のすぐ横に巣箱があるので、通りすがりに見学させてもらいました。 
年季の入った木製の巣箱が原っぱに点々と置かれていて、縦に重ねて積んである巣箱もありました。 
全ての巣箱で蓋の間に白い布(紙?)が挟まっているのは何ですかね?
ミツバチの天敵であるスズメバチを捕殺するトラップも設置してありました。 

セイヨウミツバチ(Apis mellifera)のワーカー♀が巣箱に出入りする様子を撮影してみました。 
多数のセイヨウミツバチ♀が巣箱の前面下部にある巣門の周囲を飛び回っています。 
蜜源植物が乏しい晩秋なので、帰巣するどの個体も後脚の花粉籠は空荷でした。

迷子になって巣箱側面にあるスリットの周囲でウロウロしている個体もいましたが、網戸になっているためミツバチは通り抜けられないようです。
おそらく空気穴(通気口)なのでしょう。  
採餌後に帰巣するワーカー♀は自分の巣箱をどうやって見分けているのでしょう? 
巣箱に分かりやすい色やマークなどは記されていませんでした。 
定位飛行しながら自分の巣箱の周囲の風景をで視覚的に記憶するだけでなく、おそらくコロニー毎に匂いが微妙に異なるのでしょう。 
例えば巣箱の周囲の雑草を一気に刈り取ったり巣箱の位置をずらしたりしてしまうと、景色が一変して帰巣できずに迷子になる個体が続出すると予想されます。

巣門付近にしがみついたままじっとしている数匹の個体は門衛なのかな? 
気温が高くないので、扇風行動はしていません。 
それとも出巣のタイミングを窺ったりサボっている個体? 

巣箱に出入りするセイヨウミツバチ♀の羽ばたきを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:16〜) 
帰巣したワーカー♀は巣箱の側面に止まると、歩いて巣門に降りて入巣しました。 
一方、出巣する個体の多くは巣門から真っ直ぐに飛び去りました。 
初めて外役に出るワーカー♀なのか、出巣の直後に定位飛行する個体も少数ながらいました。 (@4:14)
その場合、巣門から離陸直後に空中で巣箱の方へ向き直り、蛇行しながら上昇しています。 
こうして扇状に飛びながら蜂は周囲の景色を記憶するのです。
帰巣する個体も巣箱の手前で蛇行するように飛来していました。 
巣箱の正面ではなく横から狙えば定位飛行がもっと分かりやすく撮れたかもしれません。
相次いで出巣した2匹が空中で衝突するシーンが撮れていました。 
巣口付近で渋滞し、帰巣個体同士が空中で軽くぶつかったり、周囲に生えた雑草にひっかかったりしています。

2021/05/07

川で逆立ちして水底採餌するマガモ♀♂(冬の野鳥)

 

2021年1月上旬・午後12:20頃・晴れ 

様々なカモ類の群れが川で採餌活動する中で、マガモ♀♂(Anas platyrhynchos)の水底採餌に注目してみました。 
川面に浮きながら頭を水中深くに突っ込んで逆立ちのような体勢になり、川底の水草などを食べるのだそうです。 
マガモの代表的な採餌法らしいのですが、♀♂ともに見れたのは初めてかもしれません。 
マガモは体の作り上(解剖学的に)、水中に全身で潜って採餌することができません。
つまり潜水ガモとは同じ川でもニッチを棲み分けているのです。 

フィールド版『カモ類の観察:身近な水鳥の観察ガイド』によると、
マガモの採餌 よく逆立ちして採餌する。 淡水ガモはくちばしが届く浅いところで、逆立ちして水草を食べる。 さらに浅いところでは、首から先だけを水中に入れ、水草を食べる(p12より引用)
初めはマガモ♂だけが採食していたのですが途中から同種の♀が近寄って来て、♀♂ペアが並んで逆立ち採餌を披露するようになりました。
確かに岸辺の浅い所では首だけを水中に突っ込んでいました。 
途中からは川の深い所でお尻を上げて逆立ち姿勢になりました。 
逆立ちの際、水かきを激しく動かして水飛沫を上げることがありました。 
水中カメラで動画撮影できたら楽しそうです。

マガモ♀が何か茶色(オレンジ色)の食物を水中から咥えて浮上し、食べ始めました。(@2:00〜) 
1/5倍速のスローモーションでまずはご覧ください。 
その後に等倍速でリプレイ。 
水草には見えないのですが、落葉なのかな? 
私には熟柿のようにも見えたのですが、川に落ちた熟柿なら川底には沈まずに浮く気がします。 
マガモには歯がないので、謎の食物を咀嚼して飲み込むのに苦労しています。 

 『これがカモ!:カモなんでも図鑑』によると
鳥には歯はありませんが、くちばしの周辺には、串状の突起があります。(p11より引用)
左が♀で右が♂

ヒヨドリはマメガキの熟果を食べるか?(冬の野鳥)

 

2020年12月中旬・午後14:25頃・雪 

民家の庭木として植栽されたマメガキの樹上にヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis)が止まっていました。 
雪が降りしきる中での撮影で、カメラを向けてもファインダーでは鳥の姿を見失ってしまいました。 
適当に撮った動画を1/5倍速のスローモーションで見直してみると、マメガキ樹上のヒヨドリは何か赤っぽい果実を嘴に咥えたまま辺りをキョロキョロ警戒していました。
実際にヒヨドリがマメガキの黒く熟した果実を啄むシーンを観察できていないので、今回ヒヨドリが食べていたのはナンテンやイチイなど、別種の庭木(生垣)の熟果かもしれません。

豆柿の果実は小さくても熟すと甘くなります。 
味は天然の干し柿のようで、私も幼少期には勝手に採ってよく食べていました。 
ヒヨドリは甘党ですから、マメガキの熟果を食べに来ても不思議ではありません。 

いわゆるカキノキ(柿の木)の果実は熟すと果皮が鮮やかな橙色(オレンジ色)になり、種子散布してもらうために野鳥や動物を視覚的に誘引します。 
ヒヨドリなどの野鳥が庭木の熟柿を食べに来るのは冬の風物詩です。
▼関連記事(1年前の撮影) 
熟柿をついばむツグミ、ヒヨドリ、ヒレンジャクの混群(冬の野鳥)
ところがマメガキの果実は熟すと紫がかった黒色になります。 (黒紫色)
これでは鳥の目には地味で目立ちにくい気がします。 
マメガキは東北アジア原産らしいのですが、原産地での種子散布者はもしかすると鳥以外の動物(夜行性の哺乳類?)なのかもしれません。 
鳥も一度味見して美味しいと学習すれば、喜んで食べに来てくれそうです。
あるいは、可視光では地味な色でも紫外線で見たらマメガキの熟果はよく目立つのでしょうか?

ということで、日本のヒヨドリがマメガキの熟果を食べるかどうか?という素朴な疑問をこの冬は調べてみました。 
私のフィールドで観察できるマメガキは3箇所あるのですが、どこも横の道を通りすがりに撮影するしかなくて、ヒトが近づくと鳥は警戒してすぐに飛び去ってしまいます。 
今回の映像では私も満足できないので、来季への宿題です。 
なんとか離れた場所から隠し撮りする方法を考えないといけません。
「鳥はマメガキの実を食べない 」という意外な結論になるかもしれません。

※ 動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げました。 

【追記】
山渓ハンディ図鑑5『樹に咲く花:合弁花・単子葉・裸子植物』を紐解いてマメガキを調べると、
果実は液果。直径1〜2センチの球形。秋に黄色に熟し、霜にあたると黒紫色になって甘みが増し、(渋みがすっかり抜けて)おいしい。(p188〜189より引用)
つまり、マメガキは果皮が黄色〜橙色の状態では未だ渋柿で食べられません。
通常の柿の実を食べ慣れた鳥は、果皮の色でマメガキの熟し具合を判断しようとしても混乱してしまうかもしれません。


【追記2】
小宮輝之(監修)『鳥の食べもの&とり方・食べ方図鑑 おもしろふしぎ鳥類学の世界』という本のp135に、ヤマガキの熟した果実を食べるメジロの写真が載っていました。
ヤマガキという果樹は初耳ですが、マメガキの別名ではなく別種(カキノキの変種)なのだそうです。
素人目には、マメガキの熟果とそっくりに見えました。



【追記3】
生きもの好きの自然ガイド このは No.2『生きもの冬ものがたり』というムック本に寄稿された叶内拓哉『木の実を探して鳥を見よう!』という記事を読んでいたら、マメガキ熟果を撮った写真のキャプションには
たわわに実のなる木を見かけても、鳥がきているのをほとんど見たことがない。
と書いてありました。
マメガキなどの野生種はあまり食べないが、渋みのタンニンを抜くためだろうか、それらの渋柿にくちばしで傷をつける行動をとるものもいる。

そのような鳥の渋抜き行動を私も観察してみたいものです。

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