2021/03/30

ヒマラヤスギ樹上に塒入りするダイサギの群れ(冬の野鳥)

 

2020年11月中旬・午後16:31〜16:44(日の入り時刻は午後16:26)・くもり 

日没後に上空を2羽のダイサギArdea alba)が相次いで同じ方角へ飛び去りました。 
その方角に昨年はダイサギが冬季(限定?)に使う集団ねぐらがありました。
▼関連記事(8ヶ月前の撮影:3月上旬の日没直後) 
ヒマラヤスギ林に続々と塒入りするダイサギの群れ(冬の野鳥)
私はダイサギの亜種を外見で見分けられないのですが、おそらく冬鳥として渡来するオオダイサギ(Ardea alba alba)が帰ってきたのでしょう。 
慌てて予定を変更し、近くのヒマラヤスギ林へ行ってみました。 
すると案の定、5、6羽の白鷺が既にヒマラヤスギ樹上に集まっていました。 
毎晩定点していた訳ではないので、オオダイサギがいつ渡来したのか正確な日にちは不明です。

風で大きく揺れるヒマラヤスギの枝葉に後から飛来した個体も次々と着陸しました。 
カラスやムクドリのように大きな群れが一斉に塒入りする(集団就塒)のではなく、ダイサギは1羽ずつバラバラに塒入りしています。 

常緑針葉樹ヒマラヤスギの高木だけでなく、手前の低い落葉広葉樹(おそらく桜)の枝にも数羽が止まっているのが珍しく思いました。 
ただし、私がカメラを向けて警戒させなくても、桜の木をそのまま塒として使ったとは思えません。 
桜は樹高も低く完全に落葉して丸見えの状態ですから、素人目にも塒として安心できないないと思います。 

ダイサギは一旦塒入りしても、しばらくは落ち着かずに樹上から再び飛び上がって塒入りをやり直しています。 
強風のため翼を広げたままホバリング状態になった個体も、上手く姿勢を制御して枝に着陸しました。 

塒で落ち着くと、ヒマラヤスギ樹上で念入りに羽繕い。 
嘴で整えている白い羽毛が強風でなびいています。 

 ちなみに、この日の日の入り時刻は午後16:26。 
月齢は0.9でほぼ新月でした。 

 ※ かなり暗い映像なので、動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げています。 

この冬塒でダイサギの群れを定点観察してみることにします。 


アカタテハの羽化b【10倍速映像】

 

アカタテハの飼育記録#11

前回の記事:▶ 自発的に蠕動を繰り返すアカタテハ垂蛹の謎
2020年10月下旬・午後15:00頃・室温21.8℃・湿度43%(羽化終了時) 

翌日、アカタテハVanessa indica)垂蛹bの変態が更に進み、翅原基の色が赤く透けて見えるようになりました。 
いよいよ羽化が始まりそうです。 微速度撮影で記録したので、10倍速の早回し映像をご覧ください。 
照明に使っていたUSBリングライトの配線が絡まって撮影の邪魔になったので、途中で一時消灯しました。 
再点灯した10分後に蛹の胸部が割れて羽化が始まったのは、もしかすると光刺激に何か関係あるのかもしれません。 

前回の個体aが羽化した時と違い、この個体bは腹端もスムーズに蛹から抜けでることができました。 
しわくちゃに畳まれていた翅がみるみるうちに伸び切ったものの、翅頂が画角の下に少しはみ出てしまい残念。 
タテハチョウ科の成虫は前脚が退化しているため、昆虫なのに4本脚に見えます。 

左右の口吻をジッパーのように閉じてゼンマイ状の1本の管に融合する作業に手間取っているようで、何度もくるくると伸縮させています。 
マクロレンズで口吻の形成過程を接写すれば良かったですね。 


 
羽化直前のアカタテハ垂蛹b
羽化直後のアカタテハ新成虫b(口吻は未だ2本)
口吻は未だ2本


 

↑【おまけの映像】 
後半の翅が伸び切った後の口吻の融合シーンは、実は微速度撮影ではなく普通に撮りました。 
等倍速のオリジナル素材をブログ限定で公開しておきます。 


2021/03/29

川面で跳ねる魚群を集団漁で捕食するカワウ(野鳥)

 

2020年11月中旬・午後15:20頃・晴れ 

夕方に川岸の倒木で夕日を浴びながら休んでいるカワウPhalacrocorax carbo hanedae)の群れを撮影していると、急に止まり木から川に次々と飛び込みました。 
計5羽のカワウが川の一箇所に集まって集団で漁をしています。 
釣りをしない私は魚の習性に疎いのですが、おそらく水中の捕食者に追われた小魚の群れが川面でピチピチと跳ね、水面の魚群を目ざとく見つけたカワウが直ちに駆けつけたのでしょう。
カワウは通常、単独で漁を行い、全身が完全に水中に潜って魚を捕ります。(単独潜水漁) 
一方、今回の集団漁では水中に首だけ突っ込んで浅いところから獲物を捕食していました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると(@1:36〜)、ピチピチ暴れる小魚を嘴で咥え飲み込んでいるのが分かります。 
突発的な集団漁は残念ながらすぐに終わってしまいました。 
カワウの集団漁を初めて観察できて興奮しました。 
素人目には「囲い込み漁」と呼べるほど高度な連携の取れた漁ではなく、参加者が我先に捕食している印象でした。 
中川雄三『水辺の番人カワウ』によると、
小魚の群れを追うときには集団で、大物を狙うときには個々にばらばらになって魚を追いかけます。(p26より引用)
集団漁が解散すると、カワウは次々に川面を岸に向かって遊泳し、止まり木へ戻りました。 
川岸の倒木には更に5羽以上の個体が残っていました。 
集団漁に参加したのは、カワウの群れの一部だけでした(構成は若鳥2羽と成鳥3羽)。 
漁場に残っていた1羽のカワウが川面で翼をばたつかせて濡れた羽根の水気を切りました。 

そこへ2羽のカワウが続々と下流から飛来し、急降下すると川面に着水しました。 
また別個体の1羽が上流へ向かって助走し、飛び立ちました。 
急上昇してから右に旋回し、下流へ飛び去りました。 
直接下流に向かって助走・離陸しなかったのは、風向きの影響なのでしょう。
(向かい風が無いと重いカワウは飛び立てない)
あるいは、飛行中にカメラで流し撮りを続ける私を警戒して、Uターンしてしまったのかもしれません。

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