2020/12/09

オオイタドリの花で食餌するクロハナムグリ

 

2020年8月下旬・午前9:10頃・晴れ 

 堤防路の横に咲いたオオイタドリの群落でクロハナムグリGlycyphana fulvistemma)が訪花していました。 
花穂を歩き回りながら花蜜や花粉を食べています。

2020/12/08

樹洞内でモンスズメバチの巣に居候するゴキブリとワラジムシ【暗視映像】

 

八重桜の樹洞に営巣するモンスズメバチ:#8

▼前回の記事 
モンスズメバチの巣内温度を測る【樹洞内の暗視映像】

2020年8月中旬・午前1:20頃・晴れ 

ヤエザクラ(八重桜)の樹洞内に作られたモンスズメバチVespa crabro)の巣を赤外線の暗視カメラで撮影していると、巣のすぐ左上にゴキブリが潜んでいました。 
おそらくヤマトゴキブリPeriplaneta japonica)だと思います。 
長い触角が目立つものの、モノクロの映像では翅の有無(性別)が見にくいです。 
幼虫または短翅の♀成虫のようです。
複眼が赤外線を反射して光って見えます。 
カマドウマほど後脚は発達していません。 
腹端に1対の尾角があります。 
自らの脚および腹面を舐めて身繕いしていました。 

正面を向いたときに口器が動いていましたが、モンスズメバチの巣の外皮を食害しているのか、それとも樹洞内の樹皮を齧っているのか、定かではありません。 
以前ヤマトゴキブリを飼育したときには、カシカシ、パチパチ♪と音をたてながら夜に朽木を齧っていました。
▼関連記事(飼育下で6年前に撮影) 
朽木を食べるヤマトゴキブリ♀
しかし今回は、耳を澄ませても樹洞内でそのような物音は聞こえませんでした。 

ゴキブリの他にはワラジムシPorcellio scaber)もモンスズメバチの巣のすぐ外側を徘徊していました。 

スズメバチの巣内でゴキブリが居候(共生?)していることを示す決定的な証拠映像がようやく撮れて、長年のミッシングリンクがようやく繋がりました。 
感無量です。
▼関連記事(5年前の撮影) 
コガタスズメバチの巣に居候するゴキブリ【暗視映像】
暗視映像だけでなく通常照明下でもゴキブリを撮影したいのはやまやまでしたが、スズメバチ専用の防護服を着ていない(持っていない)私は蜂を刺激する危険を冒せません。 
また、夜行性のゴキブリは眩しい白色光を照射するとすぐに物陰に隠れてしまいそうです。

鈴木知之『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』によると、ヤマトゴキブリは
立ち枯れの樹皮下や生木の洞にすむ。成虫は5〜9月に現れ、夜間、樹液に集まる。雑食性で、果実や野菜などの植物や、昆虫の死がいなどを食べる。(p14より引用)
私は未だ雑木林の樹液酒場に来ているヤマトゴキブリを実際に見たことはありません。 
ヤマトゴキブリは桜の樹洞内でモンスズメバチとただ同居しているだけなのか、それともモンスズメバチの食べ残しや巣材を盗み食いしているのか、解明したいところです。 
モンスズメバチの巣盤は樹洞内に吊り下げられるように作られ、外皮の底が抜けているため、食べ残しや死骸は樹洞の底にどんどん落ちてしまうはずです。 
ゴキブリが樹洞の底ではなくモンスズメバチの巣の近くに留まっているということは、無抵抗の蜂の子を捕食したり前蛹が育房内に排泄した糞を食べている可能性も考えられます。 
アリの巣に同居・居候する好蟻性昆虫の研究が近年活発に進められていますが、好雀蜂性昆虫の生態も面白そうです。 


オオイタドリに訪花するトラフカミキリ♂の飛翔

 

2020年8月下旬・午前9:10頃・晴れ 

堤防路沿いに咲いたオオイタドリの群落でオオトラカミキリ♂(Xylotrechus villioni)が訪花していました。 
トラフカミキリXylotrechus chinensis kurosawai)が訪花していました。
スズメバチにベーツ型擬態しているのか、黄色と黒の縞模様をした憧れのカミキリムシです。 
今回が嬉しい初見です。 
後食行動で花蜜や花粉を食べに来たのかと思ったのですが、映像をよく見直すと、吸蜜はしていないようです。 
ネット検索しても本種の後食メニューについて情報を得られませんでした。 
オオイタドリの花穂を落ち着き無く歩き回っているので、飛行移動中にたまたま立ち寄った(不時着?)だけなのかもしれません。 

慌てたように翅を広げて飛び立つと、横に生えているススキの茎に止まり、登り降りしています。 
どんどん茎を上に登ると花が咲き始めたススキの穂から再び飛び去り、行方を見失いました。 
飛び立ちのシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

オオトラカミキリ♀はモミの木に産卵するそうです。 
確かに、現場の近所で農家の庭にモミの大木を見た記憶がうっすらと…? (要確認) 

※ 動画編集時に今回はコントラストではなく彩度を少し上げました。 
夏の日差しが強過ぎるため、いつものようにコントラストを上げると影が黒く潰れてしまうのです。


【追記】
YouTubeのコメント欄にて、むしっちチャンネルさんより♂っぽいと教えてもらいました。
オオトラカミキリのオスは前胸が黒になるのでそこさえわかればすぐ見分けられます。メスは産卵するためにモミの下の方まで降りてきてくれますが、オスはモミの高いところにしかいないのでかなり珍しいです。
手元にある『新カミキリムシハンドブック』p59を参照すると、掲載されたオオトラカミキリ♀の写真よりも確かに触角が少し長いようです。
早速、♂と書き加えておきます。
オオトラカミキリ♂を撮れたのは、かなりラッキーだったようです。(ビギナーズ・ラック)
(オオトラカミキリの:しぐま註)♂は大木の高枝にいることが多く、野外での発見・採集は未だ困難である。(同書p59より引用)
「カミキリムシは♂の方が触角が長い」という基礎知識は私もあるのですが、野外で1匹だけ見つけたときに素人目には確信を持って区別できないことが多いです。
カミキリ図鑑で雌雄両方の比較写真を全種類について並べて載せてもらいたい、というのが素人の我儘な希望です。

くらべてわかる甲虫1062種』という図鑑によると、
(トラカミキリ類は)昼行性で花によく集まる点がハナカミキリと似ていますが、触角は短めです。(p106より引用)


また、「カミキリ情報館」サイトに掲載されたオオトラカミキリの標本写真を拝見すると、触角の長さに明確な性差はないようです。 



【追記2】

ブログのコメント欄にて、「オオトラカミキリではなく、トラフカミキリです」との指摘を受けたので、訂正しておきます。

トラフカミキリのホスト(食樹植物)はクワの生木とのことで、撮影現場のそこら中に生えています。

トラフカミキリも私にとっては初見で、オオトラカミキリとの見分け方を知りません。

Perplexity AIに写真2枚を添付した上で同定を依頼すると、画像認識により以下の回答が得られました。

AIの判断が自信たっぷりのハルシネーションなのかどうか、私には判断できないので、そのままコピーして掲載します。(参考文献へのリンクは割愛)

添付写真の個体は「トラフカミキリ(Xylotrechus chinensis)」の可能性が高いと考えられます。[1][2][3][4]


### 判定根拠

- **体型・全体のシルエット**  

  明らかにやや細身で、前胸部から翅鞘後端にかけてなだらかに細くなる形状です。オオトラカミキリはより太く、前胸部が球状に大きく張り出します。[5][6]

- **模様・色彩**  

  写真個体は黄褐色地に黒い“逆ハ”字型〜鏃模様の縞が走り、トラフカミキリ特有の明瞭な斑紋に見えます。オオトラカミキリは縞のコントラストがさらに鮮やかですが、胸の形で違いが出やすい。[7][8]

- **食樹と訪花環境**  

  トラフカミキリはクワ属やヤマグワなどの広葉樹林、またはその周辺の草本群落で訪花していることが多いです。一方、オオトラカミキリは針葉樹林に多く、野外で花に来ることはやや稀です。[8][6]


### 注意点

- オオトラカミキリは前胸背部が著しく大きく側方に張り出し、横から見ると玉状・盛り上がった独特のシルエットになるのが特徴です。[6][5]

- トラフカミキリは全体にスリムで、上翅後端にいくほど徐々に細くなります。[4][1]


上記観点から、あなたの写真の個体は「トラフカミキリ」と判別できます。[2][3][1][4]


現場情報(8月下旬・山形県平地の河川堤防・オオイタドリ群落・訪花)は、生息環境・行動パターン的に「トラフカミキリ(Xylotrechus chinensis)」の一般的な出現状況やフィールド報告と強く一致します。[1]


### 詳細解説


- **オオトラカミキリの生息環境**  

  オオトラカミキリ(Xylotrechus villioni)は、主にモミ・トドマツなど針葉樹林(山地帯)に多く、成虫は平地や都市周辺で見かけることは非常に稀です。前胸部が丸く大きく膨出するという体型的特徴も顕著ですが、生態的には針葉樹寄生性が基本です。[2]


- **トラフカミキリの生態と環境**  

  一方で、トラフカミキリはヤマグワやクワ属を中心とした広葉樹林や川沿い、堤防・畦畔周辺の草地~林縁環境によく現れます。養蚕が盛んな地域、町外れや河川敷・桑畑でしばしば観察され、平地での出現記録が豊富に報告されています。また、花への訪花活動(※後食の有無は個体差あり)もしばしば目撃例があります。[1]


- **外部特徴と画像照合**  

  添付画像からも判断される細身~中型・なだらかな体型と、上記の生息環境情報の一致を重視すると、オオトラカミキリである可能性は低く、トラフカミキリの方が自然です。[2][1]


### 行動補足

花で長時間摂餌せずに「一時的に静止」している行動自体も、活発な成虫期のトラフカミキリではしばしば見られます。[1]


***


現場条件・植生環境・個体特徴から「トラフカミキリ」と判断するのが合理的です。[2][1]


添付の側面写真を拝見すると、腹部末端が尖っているように見えます。この形状はトラフカミキリの♂の特徴の一つであるため、性別が♂である可能性は高いです。[2][3]

ただし、触角の長さが体長より明らかに長く伸びていない点は♂の一般的な特徴とはややずれます。触角の長さは♂♀判別の参考になりますが、個体差や撮影角度の影響も大きいため、短めに見えても必ずしも♀ではない可能性があります。[2]

### まとめ
- 腹端が尖っている:♂の可能性が高い
- 触角は体長とほぼ同じかやや短めに見える:必ずしも♀とは断定できないが典型的♂特徴ではない
- よって、この個体は**腹端形状から♂寄り、触角だけでは判別が難しい状況**と考えられます

性別判定は複数特徴を総合判断する必要があり、この個体の写真だけでは完全な確証は得にくいですが、腹端の形状は♂と考えるのが妥当といえます。[3][2]

 

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