2020/06/09

路上で夕日を浴びるヒメアカタテハ



2019年8月中旬・午後18:00頃・晴れ

堤防の上に作られた車道の路肩でヒメアカタテハ(Vanessa cardui)が日光浴していました。
舗装された路上で翅を全開にして夕日を浴びています。
蝶の影を見ると、西日に当たる面積が最大になるように向いていることが分かります。
口吻は伸ばしておらず、路面を舐めてミネラル摂取している訳ではありません。

左から黒いアリ(種名不詳)のワーカー♀が早足で歩いて来ました。(@0:13)
ヒメアカタテハの背後から後翅に触れたのに、獲物としては認識せずに回り込んで足早に歩き去りました。
よく見ると、アリは何か白い粒のような餌を巣に運んでいるところでした。
その間、ヒメアカタテハは無反応。

私が撮りながら歩いて近づくと、ヒメアカタテハは警戒して翅を立てました。
半開きの翅を開閉するようになりました。
一旦、警戒を解いて翅を全開にしたものの、私が再び接近すると、飛んで逃げました。




冬の土手で採食するオナガガモ♀♂の群れ(冬の野鳥)



2020年1月上旬・午後14:50頃・くもり

川岸の土手にオナガガモ♀♂(Anas acuta)の大群が集まり、採食していました。
陸上での採食シーンを見るのは初めてです。

冬なので、堤防を覆っていた芝や雑草はほとんど茶色に枯れています。
オナガガモの嘴の動きを見ると、枯れた草そのものをちぎって食べているのではなく、その隙間に落ちた草の種子を食べているようです。
しかし、どうして群れが散開せずに局所的に集まっているのでしょう?
誰かが土手に籾米や雑穀などを撒いて給餌(餌付け)したのかな?と疑ってしまいます。

続々と集まってくると大騒ぎになり、あちこちで小競り合いが勃発しました。
♂同士、♀同士が嘴でつついて近くの相手を追い払っています。
餌場で個体密度が高まり、気が立っているようです。
異性への攻撃が見られなかった点が興味深く思いました。
(私が見逃しただけかもしれないので、もし映像で見つけたら教えてください。)

しばらくすると群れが通行人を警戒し、川に向かって一斉に走り出しました。
そのまま逃げて川に入水する個体もいます。




2020/06/08

ハナミズキの枝にスズバチの古巣を見つけた!

2019年12月上旬

郊外の街路樹が落葉すると、ドロバチの仲間が作った泥巣を見つけました。
丸い泥の塊には小さな羽化孔が空いていて、古巣でした。
営巣木はハナミズキ(別名アメリカヤマボウシ)で、完全に落葉した後の枝に赤い実だけが残っていました。
ヤマボウシは実の形が全く異なるので、除外できます。
葉が茂っている夏の間にこの泥巣を見つけるのは至難の業でしょう。

こんな平地にドロバチ類が生息しているとは意外でした。
調べてみると実は周囲に様々な作物を栽培する広大な畑や防風林、雑木林が多いので、ドロバチの生息に適した自然豊かな環境と言えそうです。





2日後の夜に、古巣を採集に出かけました。
持参したミニ脚立に乗ると手の届く高さでした。(具体的に高さを測定すべきでしたね…。)
剪定バサミで細い枝先ごと泥巣を採取しました。
雪が積もってハナミズキの枝が折れたり風雨で泥巣が風化崩壊する前に採集できて一安心。

採集した古巣は直径約3cmとクルミぐらいの大きさで、(球形には程遠い)いびつな塊でした。
細い枝先(直径約xmm)が泥巣を貫通しているものの、泥塊の中心を通ってはいません。
初め私はトックリバチの仲間が作者かと思いました。
実を言うと私はトックリバチ類が作った泥巣を今までほとんど見つけたことがありませんでした。
ようやく発見できて嬉しかったのですが、この泥巣の巣口には徳利のような返しの構造がありません。
ということは、トックリバチではなくスズバチ♀(Oreumenes decoratus)が作りかけで放棄した不完全な古巣でしょうか。
スズバチ♀は育房(独房)を幾つか並べて作ると全体を大量の泥で覆うはずです。

古巣には小さな丸い羽化孔が3つ開いていました。
そのうちの2つはほぼ反対側に開口していましたが、貫通はしていない独立の穴です。
つまり3匹の成虫が羽化したことになります。
ただし、スズバチを寄主とする捕食寄生者が羽化・脱出した穴という可能性もあります。

スズバチが樹上に営巣することもあるというのは図鑑を読んで知ってはいました。
これまで私が見つけたスズバチの泥巣は全て、石やコンクリートを土台として作られたものばかりでした。
私のフィールドでスズバチ♀は樹上に造巣しないのだろうか? 営巣基質の選択に地域性があるのだろうか?と不思議だった謎が、これで解決しました。
泥巣を割って内部構造や育房内の貯食物、抜け殻を調べようか迷いました。
スズバチ♀が枝に作った泥巣を見つけたのが初めてなので、記念の標本としてそのまま大切に保存することにしました。
(私の気が変わったら泥巣の内部を調べて見るかもしれません。)
容器に密閉して保管していますが、年が明けても新たにスズバチや寄生者が羽化してくることはありませんでした。

※ 今回は動画の無い写真だけの記事になります。


【追記】
(スズバチの泥巣は)自然木の枝では、ほぼ球状になる。(新開孝『虫のしわざ観察ガイド—野山で見つかる食痕・産卵痕・巣』p138より引用)



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