2019/04/22

川から飛び立つカワウの助走は両足跳び(野鳥)【HD動画&ハイスピード動画】



2018年11月上旬・午後16:17頃


▼前回の記事
川の浅瀬に集まって休むカワウとダイサギの混群(野鳥)

夕方の川に就塒前集合していたカワウPhalacrocorax carbo hanedae)とダイサギArdea alba)の混群が、次々と上流へ飛び立ち始めました。
川沿いの堤防を歩く通行人を警戒したのか、それとも集団塒に向かって自発的に飛び立ったのか、私には分かりませんでした。
近隣の採餌場から新たに続々と川に飛来するカワウとダイサギの群れが就塒前集合の頭上を飛び越えて上流に向かうので、先着組もその動き(流れ)につられた(誘われた)のかもしれません。
白と黒の大型水鳥が次々に飛び去る様子はなかなか壮観でした。
一羽だけ混じっていたアオサギArdea cinerea jouyi)も一緒に飛び立ちました。

カワウの飛び立ちを観察するのは初めてなので、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:55〜1:18)
群れから少し離れて単独で川に佇んでいた個体が、羽ばたきながら水面を上流へ向かって走り、8〜9歩でようやく離陸しました。
カワウの助走は、両足を揃えて水面に同時に付けてピョンピョン跳んでいる(ホッピング)ことが分かり、とても奇妙で興味深く思いました。

バタフライ泳法の動きを連想しましたが、ヒトにはなかなか真似出来ない独特の走法かもしれません。
カワウは両足を同時に着かないと水かきがあっても体重を支え切れず水中に沈んでしまうのかな?
体の作りが潜水漁に適応しているカワウは、歩いたり走ったりするのが苦手なのでしょうか?
しかし過去に撮った映像を見直すと、カワウが地上を歩く際は、スズメのように両足を揃えてピョンピョン跳ぶのではなく、二足を交互に前へ出して普通に歩いていました。


ようやく飛び立ってもカワウは急上昇せず(できない?)、低空のまま上流へ向かっています。
後半は1/5倍速のスローモーションでリプレイ。



すぐには飛び立てず長い助走を必要とするのは、白鳥と似ています。
離陸が苦手なのは、大型で体重が重いからでしょう。
ただし白鳥の助走は足を交互に出して走る点がカワウと異なります。

▼関連記事
夕方の川から飛び立つコハクチョウのペア(冬の野鳥)

一方、ダイサギやアオサギなど大型のサギ類は、屈んだ足で地面(川底)を蹴りながら力強く羽ばたいて飛び立ち、助走なしですぐに離陸することができます。
ダイサギやアオサギがカワウと並走するように飛ぶこともありました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
実際にはもっと薄暗い条件でした。
光量不足だと動画撮影中にカメラのオートフォーカス(AF)が効きにくくなってしまいます。




【追記】
藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか』(岩波科学ライブラリー)によると、鳥のこのような走り方は「ホッピング」と呼ばれるそうです。
二足による移動の中で、鳥だけが行い、私たちヒトは行わない動きが、ホッピングだ。 (p33より引用)


ホッピングも、走行と同様、高速で移動するときにも行なわれ、腱のバネ的作用を活用して、運動エネルギーと弾性エネルギーを転換する運動様式だ。そして、両者の違いは、脚を交互に動かすか、ほぼそろえて動かすか、ということだけだったのである。 (p34より引用)


マメドクガ(蛾)幼虫の徘徊運動



マメドクガの飼育記録#6

▼前回の記事
脱皮直後のマメドクガ(蛾)幼虫による海老反り起毛体操

2018年10月中旬

脱皮後にじっとしていたマメドクガCifuna locuples confusa幼虫がようやく活動を再開しました。
枯れかけたクズの葉を横断してから隣のミズナラの葉へ移動して行きます。
再びクズの葉に戻ると、最後はその葉縁を乗り越えて葉裏へ隠れました。
眩しい光を嫌うのかな?

食餌のシーンを撮りたいのですけど、脱皮後も食欲が戻らない点が気になります。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#7:休眠越冬を始めたマメドクガ(蛾)若齢幼虫の微動【100倍速映像】


マメドクガ(蛾)幼虫@クズ葉縁

2019/04/21

シナノキ?の樹上で採食するニホンザルの群れ



2018年9月下旬

つづら折れの峠道の横の斜面が雑木林になっていて、道端の樹上に野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)2頭が登っていました。
私を警戒して茂みに隠れながらも採食しています。
立ち上がって小枝の葉を毟り取っても数口食べただけで小枝を捨ててしまいます。



茂みが邪魔で採食メニューや樹種がよく分かりません。
手前にミズナラの葉が見えますが、猿が登っている木は違う種類のようで、枝には緑の丸い実がついています。
シナノキですかね?

この辺りの植生はミズナラ帯からブナ帯へと移行する林です。
後でしっかり樹種を確かめようと撮影中は思っていたのに、目移りするほど多くのニホンザルが次々に登場して撮影に熱中していたら、すっかり忘れてしまいました。

ニホンザル@シナノキ?樹上採食
シナノキ?実

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