2017年4月中旬
私が川沿いの道を歩いていると、上流から飛んで来た大型の鳥とすれ違いました。
一瞬アオサギかと思いきや、見たことのない真っ黒な鳥で、震撼しました。
予定を急遽変更し、慌てて後を追いました。
黒い鳥の正体はクロサギではなくカワウ(Phalacrocorax carbo)でした。
こんな街中を流れる川で初見の水鳥と出会えて、久々に大興奮。
カワウは川に着水すると、橋の下で潜水漁を始めました。(映像はここから)
早春の川は大量の雪解け水で流れが早く、カワウは潜っている間に下流へどんどん流されてしまいます。
私も必死で追いかけます。
どうやら漁場として橋の下を好んで選んでいるような印象を受けました。
橋の下付近は水深が比較的深くて(淵)、獲物の魚が多いのでしょうか?
水中で魚を捕らえると丸呑みにするのですが、次回はこの「鵜呑み」にするシーンをしっかり撮りたいものです。
やがて潜水漁を中断して川の中洲に上陸しました。
カワウの特徴である腰の白斑を確認できました。
かなり目立ちますね。
カルガモが居る中洲を横断するとカワウは再び入水し、潜水を再開。
最後は川から飛び立つと、橋の下をくぐり下流へ去りました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
参考:山形県におけるカワウの飛来状況 2004(PDF)
【追記】
藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』によると、
水中で魚を捕らえるカワウでは、水中での視力は、人間の水中での裸眼視力とたいして変わらないという。水中でさほど視力がよくないとすれば、どうやって彼らは魚を認識して捕食するのだろう? ひとつの可能性としては、近くだけで見ていることが考えられる。(p100より引用)
中川雄三『水辺の番人 カワウ (月刊たくさんのふしぎ2017年11月号)』によると、
・カワウは目がよく見え、にごった水のなかでも獲物を探すことができます。「鵜の目鷹の目」という言葉もあるほどです。 (p12より引用)
・成長とともに鼻の穴が完全にふさがるなど、潜水に適したからだをもっていて、水に潜る能力は水鳥のなかでも群を抜いています。 (p17より引用)
0 件のコメント:
コメントを投稿