2017/09/04

前年と同じ高圧線鉄塔の巣で抱卵・転卵するハシボソガラス♀(野鳥) 



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#1


2017年5月上旬・午後17:00~17:36

ハシボソガラスCorvus corone)が繁殖している巣をまた新たに見つけました。
実はこの高圧線鉄塔#21は、去年も不完全ながら定点観察しており、リベンジしたくて目をつけていた場所です。

造巣の過程を見落としてしまったのは残念でした。
去年と同じ♀♂番(つがい)が営巣しているのでしょう。

▼関連記事(当時は鉄塔aと表記)
高圧線の鉄塔に営巣したハシボソガラスの定点観察:2016年
今季に私が見て回った中では、この巣が最も営巣段階が出遅れていました。

遠くから望遠レンズで巣を撮り始めると、1羽の親鳥が飛び去りました。
しばらくすると、親鳥がいつの間にか巣に戻っていました。
巣の中を覗き込んで、おそらく転卵しています。
巣に座って抱卵すると姿がほとんど見えなくなりました。
おそらくこの親鳥は♀と思われます。

もう1羽の親鳥♂が帰巣するシーンを撮り損ねてしまいました。
巣の右の鉄骨からピョンと巣に跳び乗りました。
抱卵していた親鳥♀に給餌したのかどうか興味があるのですが、鉄骨が邪魔でよく分かりません。
驚いたことに、2羽の親鳥が相次いで巣を離れました。
1羽は鉄塔の天辺から伸びる高圧線に止まると、しばらく辺りを警戒しています。
もう1羽はこちらに向かって飛んで来て、私の様子を偵察に来たようです。
警戒はしているものの、ハシブトガラスのように私に対して鳴き騒いだりせず寛容で、とても助かります。

カラスの方も私を見て、「去年もしつこく来てた顔馴染みの奴だ」と思っているのかもしれません。

いつの間にか、高圧線に親鳥の番が2羽並んで止まっていました。
私がじっとしていると人畜無害だと分かってくれたようで、1羽(♀?)が飛び立つと強風を利用して流されるように鉄塔に着陸しました。
巣の一段下の鉄骨を経由してから帰巣。
巣に座り込んで抱卵を再開したので、この親鳥は♀なのでしょう。

どうやら♀は抱卵をちょくちょく中断するようです。
掠れた声で鳴きながら巣の左へ飛び去りました。
領空侵犯があったのかな?(縄張り防衛行動)

戻ってきた親鳥♀は今回もいったん巣の一段下の鉄骨にフワリと着陸してから飛び上がって帰巣しました。
この♀個体に特有の帰巣ルートというか、癖なのかもしれません。
親鳥♀はすぐに抱卵を再開。

夕方に風が強く吹くと半袖ではかなり肌寒く、撮影中はウィンドブレーカーを上から羽織ってしのぎました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#2:巣に来たハエを追い払うハシボソガラス(野鳥)


抱卵中の♀の尾羽が巣から少しのぞいて見える。
鉄塔に近づくと巣を見上げるアングルになり、むしろ観察しづらくなる。(親鳥も警戒してしまうので、距離を保つのが吉)


セイヨウタンポポの花蜜を吸うツマグロヒョウモン♂



2016年11月上旬

近所のちょっとした原っぱでツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)を見つけました。
一度は通り過ぎたものの、見慣れないヒョウモンチョウだ!と二度見して引き返してから撮影。
本来ツマグロヒョウモンは南方系の蝶で、ここ雪国では越冬できないため稀にしか見かけません。
しかし近年の温暖化で分布域の北進が報告されています。
私が子供の頃は一度も見た記憶が無いのですが、最近は確かに目撃する頻度が上がっています。
関東や西日本の人には珍しくもなんともないのでしょうけど、私にとっては毎回が大事件です。

▼関連記事
ツマグロヒョウモン♂がリョウブで訪花吸蜜
飛べ!ツマグロヒョウモン♂【ハイスピード動画】

セイヨウタンポポを訪花して吸蜜していました。
日光浴のために広げた翅を少し上下しています。
吸蜜後は原っぱを飛び回ると、民家の壁際に生えたエノコログサの穂に止まりました。
翅を広げて晩秋の日差しを浴びています。
次は翅が美しい♀に会ってみたいものです。





2017/09/03

畑や空中で虫を捕食するハクセキレイ♀の妙技(野鳥)



2017年6月上旬

家庭菜園でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)を見つけました。
土を耕したものの作物は未だ何も生えていない畑を忙しなく走り回って土を啄んでいます。
それだけでなく、ときどき飛び上がって空中を飛んでいる虫を直接捕食しています。
華麗に舞う素早い動きに感嘆しました。
ハイスピード動画に撮れたら面白そうですけど、動きが予測不能なので難しそうです。


(セキレイ科は)しばしば空中でも虫を捕らえる。長い尾はこのときにバランスをとるのに役立つ。 (『色と大きさでわかる野鳥観察図鑑』p135より引用)


捕らえた虫を嘴に貯めていないので、雛に給餌するためではなく自分の食餌なのでしょう。
(未だ繁殖に参加しない若鳥なのかもしれません。)

▼関連記事
雛のために橋で虫を捕食するハクセキレイ♀(野鳥)

畑だけでなく、ときどき横の舗装路にも移動して昆虫を捕食しています。
途中でときどき羽繕いしました。
最後はチュチュチュン♪と鳴きながら民家の向こうへ(田んぼの方へ)飛び去りました。



藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』を読んでいて、ハクセキレイについて意外な事実を知りました。

セキレイ類をしばらく観察していると、たしかに尾羽をピョコピョコと上下に振っている。これはたいへん目立つ行動だ。セキレイのことを英語でワッグテイル(wagtail)というが、ワッグは振るという意味で、テイルは尾である。すなわち、英語ではセキレイは「尾振り」と呼ばれているわけだ。(中略)セキレイは歩くときには尾を振りません。首を振って歩きます。 (p104-105より引用)

実際のところ、セキレイは歩くときには尾を振らない。立ち止まっているときに振るのである。そして、歩くときには、ハトと同じように首を振って歩いている。セキレイはしばらく歩き、立ち止まっては尾を振り、また歩きといった動作を繰り返す。尾を振る印象があまりに強すぎるのと、歩いている途中で頻繁に立ち止まるので、つい歩きながら尾を振ると思ってしまうのだろう。 (p105より)

セグロセキレイを観察し、セキレイの尾振りは、天敵を警戒している時に頻繁に行なわれることを明らかにした。捕食者に対して、自分は気づいていることを伝えるメッセージだというのだ。(中略)ハクセキレイは、採食しているときにより頻繁に尾を振っていたこと、さらに、採食中でも、餌をついばんでいるときよりも、頭をあげて左右をキョロキョロして周囲を警戒しているときのほうが、頻繁に尾を振っていたことがわかったのだ。(p106より)
今回の映像を見直しても、確かにその通りでした。
身近な普通種の鳥の行動を観察するだけでも面白い科学のネタは転がっているのだと感銘を受けた本です。


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