2016/07/11

集団塒の街路樹から深夜に飛んで逃げるハクセキレイ【野鳥:暗視映像】




▼前回の記事
電柱からケヤキ樹冠に集団塒を変えたハクセキレイ♂♀(野鳥)

2016年5月下旬・午前3:17〜3:21

ハクセキレイ♂(野鳥)集団塒:定点観察#8


夏季の集団塒で寝静まっているハクセキレイ(Motacilla alba lugens)の様子を夜鳥観察しに出かけました。
草木も眠る丑三つ時、天気は曇りでおぼろ月夜(月齢19.3)でした。
ひとつ失敗したのは靴の選択です。
革靴ではなく、靴底が柔らかく足音を忍ばせて静かに歩けるスニーカーを履いて来るべきでした。

赤外線の暗視カメラで撮りながら集団塒のケヤキにそっと近づくと、木の根元の歩道が鳥の糞で汚れていました。
次に、この木をぐるっと一周してみました。
ところが枝葉にズームしても、ハクセキレイの姿は全く見つかりません。
茂みに完全に隠れているのか、それとも知らぬ間に集団塒の場所を変えてしまったのか?と不安になりました。

そうこうしているうちに、寝ていたハクセキレイを起こしてしまいました。
警戒した鳥が堪りかねたようにチチチッ♪と鋭く鳴きながら一斉に飛び立ちました。
最初に気づいた個体が警戒声を発したようです。
実は動画に撮れた飛び立ちのシーンは第二陣だけです。
計3回に分けて集団塒の全個体が緊急避難で飛び立ちました。
一斉に四方へ飛び去る様子は爆発的で、天敵の捕食者に寝込みを襲われても的が絞れないだろうということが実感できました。

鳥が集団で塒をとる利点が遺憾なく発揮されました。
深夜の空に散り散りに飛び立ったハクセキレイがどこへ向かったのか、気になります。
夜間に改めて別な場所で再集合するのは無理でしょう。
日の出までの1時間を安全に過ごす場所を各々がなんとか見つけて欲しいものです。

お見せする動画は分かりやすいように結末を先にした倒叙法で編集してあります。
寝起きドッキリと言えばお決まりの「おはようーございます!只今の時刻は午前3:17です」と乗り乗りのヒソヒソ声で始めるべきでしたね。
撮影直後に測った気温は21.8℃、湿度は59%。
ちなみに、この日の日の出時刻は午前4:20。
以下の写真は全て、鳥が逃げた後に撮りました。
もしハクセキレイが寝ている木の下でストロボを焚いたら間違いなく起こしてしまうでしょう。

欲を言えば今回の反省を活かして後日にまた深夜の緊急避難を撮り直したいところです。
しかし、怯えたハクセキレイが集団塒の場所を放棄して引っ越してしまったら(退去)困ります。
鳥たちが戻ってきてくれることを願い、ほとぼりが冷めるまでは我慢して定点観察の期間を開けることにします。

つづく→#9:ケヤキに塒入りするハクセキレイの羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



キリの花蜜を吸うウスバアゲハ



2016年5月中旬

里山でキリの花に来る送粉者はクマバチなどのハナバチ類だけでしょうか?
桐の花は非常に強い芳香を辺りに漂わせて昆虫を誘惑しているのに、蝶類は滅多に訪花しないようです。
一本のキリ高木の傍で長時間粘って執念深く監視したところ、ようやくウスバアゲハ(=ウスバシロチョウ;Parnassius citrinarius)の吸蜜シーンを撮れました!
ニアミスした2頭が求愛飛翔を始めることもありました。
花から飛び立つラストシーンのみ、1/4倍速のスローモーション。



2016/07/10

路上で暴れる飛べないコマルハナバチ♀の謎



2016年5月中旬

水田脇の夜道で様子のおかしいコマルハナバチ♀(Bombus ardens ardens)を見つけました。
営巣開始の早いコマルハナバチの場合は、この時期でも創設女王ではなくワーカーでしょう。
弱っていて飛べないようです。
こうした瀕死状態のマルハナバチを時々見かけます。
寿命なのか、農薬散布の影響なのか、飛んでいて走行車にぶつかったのか、うっかり有毒植物から採餌した中毒症状なのか、色々と推理するものの原因は不明です。

採集した標本を後日、接写してみたら、顔に白い糸屑のような物が絡みついていました。
夜に採集したので現場では全く気づきませんでした。
採餌活動の途中でクモの網に捕まりかけ、命からがら逃げてきた蜂なのかもしれません。
顔に付いたクモの粘着糸を落とそうと必死で身繕いしていたのでしょう。

ただし、採集後に付いたゴミである可能性もあります。
ありあわせの採集容器内に足場や保湿のためにその辺の雑草をむしって蜂と一緒に入れておいたのですが、その生葉にクモの巣が付いていたかもしれません。

今回、蜂を採集した目的は、近縁種のクロマルハナバチとコマルハナバチを自分でしっかり見分けられるようにするためです。
『日本産マルハナバチ図鑑』p116の検索表を見比べて、特に後脚基跗節の形状に注目してみました。
幅が狭くて外縁の弧のカーブが緩いことから、コマルハナバチで大丈夫だと思います。


腹面
後脚内面
後脚外面
顔+クモの糸?
毒針
前翅の翅脈

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