2013年6月下旬
平地の住宅地でモズ♂(Lanius bucephalus)が電線に止まって頻りに鳴いていました。
かなり複雑な囀り(さえずり)で、何か他の種類の鳥の鳴き真似をしているようです。
モデルとなった鳴き声は何の鳥ですかね?
「百舌鳥」の名前の由来となった得意の鳴き真似を実際に聞いたのはこれが初で、感動しました。
やがて脱糞。(@0:50)
急に飛び上がって横の電線に移ったと思いきや、飛んでいる虫を空中で捕食したようです。(@1:15)
遠くて獲物の正体は不明ですけど、なんとなくトンボかな?(※追記2参照)
給餌のため帰巣しないということは、雛が巣立った後なのか、あるいは繁殖出来なかった(番になれなかった)♂個体なのでしょうか?
虫を咥えたモズ♂は鳴き止んだようです。
尾羽根を上下しながら電線に止まっているだけです。
獲物を左脚に持ち直すと、ペリットを吐き出しました。(@2:20)
モズは猛禽類と同じように、食物を丸呑みにして消化されない骨片などをペリットとして吐き出す。(『日本動物大百科4鳥類Ⅱ』p85より)
すっきりしたモズ♂は再び獲物を咥え、今度は自ら食べました。
有名な「はやにえ」にすることもありませんでした。
食後は嘴を電線に擦り付けます。
短時間でかなり濃密な観察ができて大満足♪
後で思うと、路上に落ちたペリットを探してみればよかったですね。
鳴き真似を声紋解析してみたいのですが、あいにく風切り音がやや耳障りです。
背景でスズメが鳴いています。
いつもお世話になっている野鳥の掲示板にて問い合わせたところ、とびしまんちゅさんより次の回答を頂きました。
難しいですね。動画開始30秒のところでは、ツバメの警戒音のようですが、それ以前はセグロセキレイっぽいのがありますね。その後、「ケッ」と一声アオゲラ的に…。
【追記】
『アユの話』p48によると、
モズのなわばりの直径は電柱の間隔に近いといわれている。
【追記2】
『モズの話:よみもの動物記』p114によると、
止り木から空中に飛び立ってえものを捕える、ヒタキ類でよくみられるフライキャッチをモズもよく用いる。主に蛾やトンボ類、ガガンボ類を多くおそうが、ヒタキ類と異なり、捕えた後必ずしも同じ枝に戻ってくるとは限らない。(中略)敏速な飛翔で小昆虫を捕えて生活しているトンボ類でさえ、モズの襲撃をかわすことができない。(中略)空中での柔軟なモズの飛翔法の秘密は、おそらく長い尾にあるにちがいない。一般に、鳥の翼は速度に、尾は方向転換に関係しているといわれている。
2013年6月下旬
庭木のムラサキシキブにクロマルハナバチ(Bombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。
後脚の花粉籠にオレンジ色の花粉団子を付けています。
ピンクの花の上を歩き回りながら甲高い音を立てていますが、このとき羽ばたいていないので羽音ではありません。
また、飛び回るときの羽音よりも力強く高音です。
これは振動集粉と言ってマルハナバチの採餌行動です。
※『マルハナバチ・ハンドブック:野山の花とのパートナーシップを知るために』p40によると、
葯には振動に応じて少しずつ花粉をこぼす穴があります。マルハナバチは、葯を顎と脚で押さえ込んでぶら下がると、胸の筋肉を小刻みに振るわせて葯を揺すって花粉を落とし、体毛で受け止めるというやり方で花粉を集めます。そのような花粉集めの行動を「振動集粉行動」と呼びます。
関連記事→「クロマルハナバチの振動受粉@タケニグサ」
クロマルハナバチの振動集粉を声紋解析してみる
オリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルに抽出し、振動集粉の部分を切り出してスペクトログラムを描いてみました。
【追記】
秋になり、同じ潅木に紫色の実がなりました。