2013年6月下旬
キアゲハの飼育記録8
キアゲハ(Papilio machaon)終齢幼虫bが前蛹になってから翌日、最後の脱皮を行い、ようやく蛹となりました。
クチクラの色の変化など蛹化の前兆は忙しくて気づかず、監視カメラに記録を任せました。
止まり木として割箸を与えています。
帯糸を掛けた部分の割箸2本分(一膳)の幅は丁度10mm。
実際は一膳の割箸の右側1本分だけの幅で帯糸を掛けていました。
前半は10秒間隔のインターバル撮影で3.5時間(16:22〜19:52)前蛹を監視した計1,264枚の連続写真を素材に早回し映像を制作しました。
この間の室温は28℃→26℃。
後半は60秒間隔のインターバル撮影で約14時間(19:53〜09:47)帯蛹の色の変化を監視した計835枚の連続写真を素材に早回し映像を制作しました。
当然、早回しの速度は前半と違います。
蛹になってもときどき自発的に蠕動していることが分かります。
USB-LEDリングライトで一晩中照らしながら撮影したのですが、残念ながら白飛び気味で肝心の蛹の色が分かり難くなってしまいました。
もっと距離を離して照らすか、ディフューザーで光を和らげるべきでした。
その後この蛹bに触れても反応しなくなり心配していたら、寄生蜂が羽化してきました。
つづく→「キアゲハに寄生したアゲハヒメバチの羽化」
【追記】
モンシロチョウでは幼虫の段階で寄生蜂の幼虫が出てきますが、アゲハの寄生蜂では蛹の内部で卵が孵化し蛹化、羽化をしているようです。※本全体を通読した上で、文脈からここは幼虫ではなく蛹だと思うのですが、どうでしょう?
アゲハチョウで寄生されていない幼虫※は尾部に弾力性がありますが、硬くなっているものは寄生されている可能性があります。(本田計一, 村上忠幸『ワンダフル・バタフライ―不思議にみちたその世界』p49より引用)
同書の後半にもアゲハチョウの蛹の生死の見分け方として同様の記述がありました。
蛹が生きていることを調べたいときは、尾部のじゃばら状の部分を指で曲げてみてください。くねくねと柔軟性があれば生きています。蛹で死んでしまった場合、硬くなっています。また、小枝に蛹がついている場合は、枝ごと振ってみてください。生きている蛹は、ぶらぶらしません。筋肉が働き振る動きに抵抗するような動きをします。
前蛹 |
帯蛹 |
帯糸 |
抜け殻(蛹化の脱皮殻) |
0 件のコメント:
コメントを投稿