2011/01/02

コガタスズメバチの門衛



2010年7月上旬

コガタスズメバチVespa analis insuralis)の巣の定点観察。
巣口から常に門衛が顔を出して辺りを見張っています。
厳重に門番して蟻の這い出る隙も無いかと思いきや、そうでもないようです。
極小のアリが巣内から這い出ましたが、門衛は僅かに反応を示しただけで攻撃を加えることはありませんでした。
他のワーカーが帰巣すると、門衛とキスしています。
成虫間の栄養交換、あるいは挨拶でしょうか。
狩りで仕留めた獲物を咥えたワーカーが帰巣すると、巣口で門衛に肉団子を口移しで分配しました。
咀嚼および幼虫への給餌を分担するようです。
出巣の際にも門衛とキスを交わしています(お出かけのキス)。
つづく
 


ヒガシニホントカゲ成体




2010年9月中旬

資材置場で見つけたヒガシニホントカゲPlestiodon finitimus)の成体。
落ち葉がガサガサすると思ったら、あまり人を恐れずうろちょろしていました。
丸々と太っていて巨大です。
舌をチョロリと出して物陰に消えました。
同じ日に近くで尻尾の切れた若い個体が走り去るのを目撃しています(映像なし)。 

手元の古い図鑑によると
本種の「成体では背面は一様に褐色の金属光沢。尾の青は消えて体色と同じになる」らしい。
(『日本の両生類・爬虫類』 小学館・自然観察シリーズ p87より)

コガタスズメバチ働き蜂による造巣





2010年7月上旬

3日ぶりの定点観察。
既にワーカーが羽化しており、コガタスズメバチVespa analis insuralis)の初期巣に特有の外被の長い首は切り落とされていました。
首部分の解体現場をどうしても見届けたかったのですが、今年も見逃してしまい残念無念…。
梅雨の雨にも負けず風にも負けず通い詰めるべきでした。
外被の増築が進み、複数のワーカーが作業した部分は女王担当部(白色)とは違い、黒色や焦げ茶色の巣材を用いているので美しいマーブル模様ができつつあります。
巣口で見張っている門衛は巨体なのでおそらく創設女王だろう。
前の失敗に懲りて(シリーズ#12参照)個体識別のマーキングを施していませんが、外被作りを終えたワーカーが巣内に戻るときに門衛と体格を比較できます(女王>ワーカー)。
春から単独で営巣してきた女王はこれで危険な外役から解放され、今後は産卵に専念できます。
ワーカーが外被増築の個所を途中で変更し、巣口近くの外被に巣材を追加しています。
新たに帰巣したワーカーが入れ替わり、同じ部分の外被増築を引き継ぎました。

つづく
 


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