2010年7月上旬
コアシナガバチ(Polistes snelleni)の巣の定点観察。
巣盤の下から見上げると、成虫が幼虫と口移しで栄養交換していました。
続いて白い繭キャップの表面に腹部腹面を左右に擦り付けてアリ除け物質を塗布し始めました。
巣の背面はアリ除け物質で黒光りしています。
ワーカーの日齢は複眼の色で見分けられます。
複眼が黒い個体は羽化後間もない個体で、成熟すると褐色になります。
【追記】
松浦誠『社会性ハチの不思議な社会』を読むと栄養交換について解説した章があり、とても勉強になりました。
・この分泌物は、どの齢の幼虫にもみられるが、とくに終齢幼虫の分泌量が多い。
・分泌量の少ない時は、成虫が大腮で幼虫の口もとを激しくかみほぐして、分泌を催促したり強制する。
・現在では「栄養交換」という言葉は、幼虫と成虫間の食物交換だけでなく、同じ巣内の成虫相互の食物のやりとりの意味も含めて使われていることが多い。
・アシナガバチやスズメバチの幼虫の分泌物は、唾液腺から分泌される。(中略)この組成は、ヒトの乳のそれと非常によく似ており、高い栄養価のものであることがわかる。 (p179-181より引用)
2010年7月上旬
コアシナガバチ(Polistes snelleni)の巣を発見。
営巣地は南に面し、地上190㎝。
周りに色々と障害物が多く、巣全体を見渡せられないのが残念。
本種の創設女王は直射日光の当たる場所を営巣地に選択する傾向が顕著らしい。
(『日本の真社会性ハチ:全種・全亜種生態図鑑』 信濃毎日新聞社 p63より)
すでにワーカーが羽化しているようですが、創設女王と見分けが付きません。
在巣の成虫(計4匹写っているが実際はもっと居る)のうち一匹の♀が肉団子を処理しています。
他の成虫に分配せず、充分に噛みほぐすと肉団子を育房内の幼虫に給餌して回ります。
2010年10月下旬
舗装路でキタテハ(Polygonia c-aureum)が翅を閉じた状態で息絶えていました。
とても小さな蟻(種名不詳)が死骸に群がっています。
この日は適当な容器を持参してなかったため、アリを採集できませんでした。
このアリの名前が映像から分かる方がいらっしゃいましたら教えて下さい。
腹柄節が2節見える?