2024年1月下旬・午前9:00頃・晴れ
平地のスギ防風林の林縁で、雪の消えた地面にカエルの死骸が転がっているのを見つけました。
頭部を背側からつつかれていたので、鳥が食べ残したようです。
今期は異常な暖冬ですから、冬眠から季節外れに目覚めてしまったカエルが天敵に捕食されたのでしょうか? (※ 追記参照)
それとも、冬眠中のカエルを野鳥が地中から掘り出して捕食しかけたのかな?
モズ(Lanius bucephalus)のはやにえが地面に落ちた可能性も考えられます。
ここは田畑や休耕地の近くなので、モズが生息していても不思議ではありません。
一説に毎月40、1シーズンに120ほどのはやにえをつくるともいわれるモズ。このはやにえを他の鳥がちゃっかりいただくことも。 (小宮輝之ら『鳥の食べもの&とり方・食べ方図鑑』p107より引用)
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さて、犠牲となったカエルの種類は何でしょう?
シュレーゲルアオガエルまたはモリアオガエルだと思うのですが、死体の頭部が損傷しているため、重要な識別ポイントである目の色が分かりません。
腹面に斑紋があるので、モリアオガエル(Rhacophorus arboreus)と判明しました。
こんな平地の小さな林にモリアオガエルが生息しているとは知らず、ちょっと意外でした。
近くに水がたまった素掘りの水路や池?もあるので、水辺の樹上にモリアオガエルの泡巣が作られるかどうか、初夏の繁殖期に確かめないといけません。(忙しくて、すっかり忘れてしまいました。)
野外で見つけた死骸を素手で触れてはいけません。
ビニール袋を手袋代わりにしてモリアオガエルの死骸を掴むと、死後硬直はなく、凍死体でもなく、ぐったりしていました。
腐敗臭はまったくしませんでした。
実はすぐ近く(約3m離れた地点)に、ニホンイタチ(Mustela itatsi)の越冬用巣穴があります。
根こそぎ倒れたスギの風倒木が何本も放置され、その根元に巣穴が2つ掘られているのです。
せっかく新鮮な肉が手に入ったので、根曲がり巣穴aのすぐ手前の地面にカエルの死骸を放置して、巣穴の主に給餌してみましょう。
監視カメラに何が写るか、楽しみです。
すぐに雪が積もって埋もれてしまうことを心配しましたが、幸い雪が降る前に餌を見つけてくれました。
翌日の朝に現れたのは、イタチではなく1羽のカケス(Garrulus glandarius)でした。
地面に仰向けで転がっているモリアオガエルの死骸を見つけると、周囲を警戒しています。
まずは屍肉の本体ではなく小さな白っぽい肉片を咥え、左に飛び去りました。
すぐにまたカケスが戻ってくると、モリアオガエルの死骸を丸ごと咥えて右へ飛び去りました。
三回目に戻ってくると、最後の白い肉片を咥え上げ、左奥へピョンピョン跳んでカメラの死角に消えました。
監視カメラの存在を警戒しているのか、カケスは死肉を食べるシーンを決して見せてくれませんでした。
もしかすると、カケスは小さな肉片だけ食べて、メインのモリアオガエル死骸を再び貯食した(近くに隠し直した)のかもしれません。
気温が低い厳冬期なので、日向を避ければ死骸は冷蔵/冷凍保存され、腐る心配はありません。
カケスの死肉食を観察できたのは今回が初めてです。
カケスはカラス科に属しますから、腐肉を食べても不思議ではありません。
近くの二次林で秋にドングリ(堅果)をせっせと貯食していましたが、餌の乏しい冬には、カエルの死骸でも嬉しいご馳走だったはずです。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
※【追記】
生きもの好きの自然ガイド このは No.2『生きもの冬ものがたり』というムック本に寄稿された熊谷さとし『どうぶつたちの冬越し』を読むと、動物の冬眠をいくつかのパターンに分類していました。
(変温脊椎動物のカエル型冬眠は:しぐま註)仮死状態になるため、外気温が下がっても気づかない。(中略)受動的に休眠状態になるため、哺乳類の「冬眠」とは分けて、「冬季休眠」ということもある。(p21より引用)
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