2023年5月上旬・午後15:20頃・晴れ
240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
マメ科シロバナヤマフジの蝶形花で正当訪花を繰り返し、吸蜜しています。
訪花の合間に飛んだ際に、顔の頭楯が白く、複眼が大きく発達していることから、雄蜂♂と分かりました。
栄養補給を済ませた雄蜂♂は蜜源植物の近くでホバリング(停空飛翔)して空中に縄張りを構え、交尾相手の♀を待ち構えます。
そこまでは本に書いてある通りで、理屈として分かるのですが、同じ藤棚でクマバチ♀も忙しなく訪花していたのに、なぜか求愛・交尾行動は一度も見られませんでした。
空中で停飛(ホバリング)している雄蜂♂は、早い者勝ちで♀を獲得するために、周囲で動く物に対しては反射的に何でも飛びつく習性があるぐらいです。
したがって、藤棚で訪花を繰り返しているクマバチ♀の存在に気付いていないはずがありません。
クマバチは同種の仲間を個体識別したうえで「この♀は脈なしだ(以前に交尾拒否された?)」という判断を雄蜂♂が下しているとしか思えません。
※ 動画編集時に逆光補正処理を施してあります。
関連記事(同所で7年前の撮影)▶ 白藤の花蜜を吸うクマバチ♂
【追記】
ときどき復習しないと私も忘れそうになるのですが、クマバチはミツバチ科に属しているものの、ミツバチのような真社会性ハチではなく亜社会性のハチです。
つまりクマバチの♀は女王蜂と働き蜂のようなカーストに分かれておらず、単独または少数の♀が共同で採餌と育児を行います。
したがって、交尾の様式も異なります。
ミツバチのように新女王蜂と雄蜂♂が結婚飛行で交尾するのではなく、ホバリングで縄張りを占有するクマバチ♂は同種の♀であれば誰でも交尾可能ということになります。
また、クマバチの雄蜂♂は♀と交尾してもミツバチ♂のように即死することはなく、何度でも交尾可能なのだそうです。
しかし、クマバチ♀の交尾拒否行動については、あまりよく分かっていないらしい。
キムネクマバチの♀が雄蜂♂を誘引する物質(性フェロモン)を分泌していることは、行動観察などから確認されています。
クマバチ属の一部の種では、♀が分泌する性フェロモンの成分が特定されていて、主に炭化水素やエステルといった化合物の混合物で構成されていたそうです。
しかし、日本産のキムネクマバチでは♀の性フェロモンの実態は化学的に同定されていないらしい。
そうと分かれば、訪花中のクマバチ♀に対して雄蜂♂が求愛しない理由も簡単に説明できそうです。
(交尾する気がない♀は、性フェロモンを分泌していない。交尾する♂を♀が選り好みしている?)
以上、この追記部分は、AIのGeminiに質問しまくった回答を自分なりにまとめました。
ダブルチェックしても情報の出所が不明な点(肝心の性フェロモンについて)もあり、AIに特有の知ったかぶり(ハルシネーション)なのかもしれませんが、一応ここにまとめておきます。
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