前回の記事:▶ 溜め糞場に来たホンドタヌキと昼間に鉢合わせ
2021年11月中旬〜下旬
ニセアカシア(別名ハリエンジュ)河畔林で見つけた溜め糞rvをトレイルカメラ(無人センサーカメラ)で監視すると、予想した通り、夜な夜なホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が単独あるいは2頭(おそらく♀♂ペア)で訪れていました。
タヌキは夜行性とされていますが、溜め糞rvへの夜の登場時刻はまちまちでした。
暗視映像で林床に黒々と写っている2ヶ所(画面中央および左端)が溜め糞です。
画面の左側に川があり、画面奥から手前に向かって流れています。
シーン1:11/18・午後18:42・気温2℃
画面下から単独で登場したタヌキが溜め糞の手前に生えた灌木の落葉しかけた葉の匂いを嗅いでいます。
左から登場したタヌキが溜め糞Rの匂いを嗅いでいます。
カメラに尻を向けて溜め糞に跨がり、下痢便を排泄しました。
排便中はフサフサの尻尾が汚れないように上げています。
夜明け前の河畔林に濃い霧が立ち込めています。
1時間後に2頭のタヌキが続けて登場しました。
おそらく♀♂ペアなのでしょう。
まだ濃霧が立ち込めていて分かりにくいのですが、左右の溜め糞RLで2頭が同時に排便していました。
その後は一緒に右に立ち去りました。
シーン5:11/21・午後17:03・気温3℃
同じ日に3度目のタヌキが現れました。
溜め糞LRの臭いを頻りに嗅いでチェックしてから、足を少しだけ屈めて少しだけ排泄したように見えました。(@2:15)
ただし、横向きで肛門がよく見えませんでした。(排尿かも?)
雨が降り止んだ晩に右から登場したタヌキが溜め糞Rで後ろ向きに脱糞。
珍しくコロコロした丸い固形糞を排泄しました。
溜め糞Lには興味を示さず、立ち去りました。
珍しく何もしないで溜め糞を通り過ぎました。
シーン7:11/23・午後17:27・気温0℃
30分後にタヌキの写真だけ撮れていました。
溜め糞Lをチェックしただけ?
シーン8:11/27・午前2:53・気温3℃
トレイルカメラの電池が消耗すると、センサーが反応して起動しても動画がすぐに終了してしまいます。(設定では90秒間の動画撮影)
明るい日中の撮影に比べて、夜間の暗視動画撮影は赤外線LEDを点灯するので電力の消耗がどうしても激しくなります。
2頭のタヌキが連続して右から現れ、溜め糞で排便した様子が辛うじて写っていました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
今季私があちこちのフィールドで調べた溜め糞の中で、ここは最も頻繁にホンドタヌキが利用していることが分かりました。
この辺り(河畔林)にはタヌキが何頭生息しているのでしょうか?
撮影を積み重ねて、タヌキの個体識別ができるようになりたいものです。
実は♀♂ペアは常につかず離れず行動を共にしていて、たまたま同時に便意を催したときだけ溜め糞に寄り道していく、という可能性も考えられます。
つまり、単独個体が溜め糞に来たように見えたときでも、カメラの死角にパートナーが居たのかもしれません。
1ヶ所の溜め糞の周囲に複数台のトレイルカメラを仕掛けてみれば解決するかな?
野生動物に対して無害で無臭の塗料がもしあれば、通りすがりに軽くスプレーするような装置を開発して個体標識できないだろうか?と妄想しました。
(色々と問題がありそうなので、思いついただけで、実行していません。)
そんなことをしたら、怖がったタヌキはこの溜め糞に寄り付かなくなりそうで、本末転倒です。
糞からDNAを分析して個体識別する方がまだ現実的かもしれません。
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