2021年11月中旬・午後15:30頃・晴れ
河畔林で私が静かに集中して鳥を撮影していると、左からカサコソと物音がします。
何者かが落ち葉や枯れ葉を踏みしめながら歩いて来るようです。
その正体はなんとホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)でした。
地面の匂いを嗅ぎながら茂みの中をノコノコと歩いて来たタヌキとばったり鉢合わせしました。
タヌキとニアミスするまで私は全く気づかなかったのですが、ニセアカシアの灌木が数本立ち並ぶ区画の地面がタヌキの溜め糞場rvになっていたのです。
(知らぬが仏で、私は溜め糞場のすぐ横にずっと立っていました。)
どうやらタヌキは近眼らしく、初めは私の存在に全く気づいていないようです。
タヌキは林床に溜まった糞の匂いを嗅いでチェックしました。
至近距離まで来ると流石にヒトの体臭に気づいたようです。
ふと見上げて私と目が合うと、驚いて元来た方へ走り去りました。
通い慣れた溜め糞場では自分たちの糞便臭のせいで、私の体臭に気づくのが遅れたのでしょう。
タヌキの慌てふためいた逃走シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
しかし、気絶(狸寝入り)するほどの驚愕ではなかったようです。
素人目には毛並みも肉付きも良い個体でした。
冬越しに備えて、食欲の秋には体脂肪を順調に蓄えているようです。
夜行性とされるタヌキが明るい昼間にも溜め糞場に来るとは意外な発見でした。
排便するつもりでやって来たのに私が邪魔したとしたら、悪いことをしました。
タヌキの昼塒がこの日はたまたま溜め糞場の近くにあったのかもしれません。
それまで私が草むら(ススキの藪)をガサガサと動き回っていたので、近くの昼塒で休んでいたタヌキが様子を見に来たのかな?
タヌキが居なくなってから、改めて溜め糞場をじっくり調べてみました。
古い糞塊と新鮮な糞塊が並んで大量に残されています。
タヌキの糞はほとんど分解されて黒土のようになっており、悪臭はほとんどしませんでした。
糞を食べたり分解したりする昆虫は、暖かな日中なのに晩秋では全く活動していません。
新たに見つけた河畔林の溜め糞場rvにトレイルカメラを設置して、タヌキの行動を監視してみましょう。
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