2020年10月中旬・午後16:50頃・くもり
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コンクリート護岸から池に飛び込み魚を捕るカワセミ♂(野鳥)小魚を食べ終えたカワセミ♂(Alcedo atthis bengalensis)が奇妙な行動を始めました。
急に振り返ると、コンクリート護岸に落ちていた白い羽毛を嘴で咥えました。
カモ類やサギ類など別種の水鳥が池畔で羽繕いした際に羽毛が抜け落ちたのでしょう。
階段上には落ちた羽毛がいくつも散乱しています。
カワセミ♂は拾った羽毛の根元を咥え直すのに苦労しています。
嘴から落としてしまった羽毛を繰り返し拾い上げました。
下の段に羽毛を落としてしまったときは、素早くフライングキャッチし、元居た階段にすぐ舞い戻りました。
再び羽毛を落とした後は、見失ったのか興味を失ったのか分かりませんが、今度は羽毛を咥えて来ませんでした。
階段で再び脱糞し、直後にどこかへ飛び去りました。
カワセミ♂がこんな行動をしたのは初めて見ました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。
繁殖期(造巣期)に行う巣材集めの名残なのでしょうか?
しかし本で調べてみると、カワセミの巣穴は崖に水平坑を掘るだけで、産座にも羽毛などの巣材を使わないそうです。(参考:大阪市立自然史博物館叢書『日本鳥の巣図鑑』p129)
私には捕食の練習や遊びの一種に見えました。
薄暗い夕暮れなので池の岸に落ちていた白い羽毛を一瞬小魚に見間違えたのかもしれません。
仮にそうだとしても、一回拾ってみれば餌ではないとすぐに悟り、捨てて興味を失うはずです。
にもかかわらず、繰り返し落としたり拾ったりする様は私には遊びとしか思えません。
それなりの知能と生活の余裕が無ければ「遊び」は生まれないので、カワセミが遊ぶとは意外でした。
別の可能性として、拾った羽毛を疑似餌(ルアー)として使おうとしているのかもしれません。
池の水面に羽毛や木の葉などを浮かべて集まってきた小魚を捕食する「道具使用」行動が一部地域のササゴイ(Butorides striatus amurensis)では知られています。
もし拾った羽毛で遊んでいたカワセミが偶然池に羽毛を落としてしまい、獲物となる魚が集まってくることを学習すれば、味をしめて繰り返しやるようになるかもしれません。
カワセミが疑似餌漁をやる証拠映像が撮れたら面白いスクープになるでしょう。
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