2017年5月中旬
堤防の階段で私が休んでいると、向こうから1頭のネコ(Felis silvestris catus)がノシノシと歩いて来るのに気づきました。
私の姿を認めたのに恐れずやって来て、近くの階段に腰を下ろして休みました。(映像はここから)
目つきが悪く肉付きの良い(太り気味)個体でした。
首輪は見えませんが、きっと飼い猫が夕方に縄張りを巡回(パトロール)しているのでしょう。
やがて立ち上がると、しなやかな身のこなしで階段をゆっくり引き返し始めました。
ときどきこちらを振り返りながら立ち去ります。
柳の灌木の陰に隠れてしまいましたが、猫は階段を登ると、枯れ草に覆われた土手で立ち止まりました。
尻尾をピンと持ち上げ震わせました。(@1:02~1:10)
これは尿スプレーのマーキングでしょう。
小便をかける何か立木など目印となる物があったのか、現場へ確認しに行けばよかったですね。
真相は藪の中。
田中豊美『みぢかなともだちネコ』p48によると、
ネコの社会行動(3)においづけ(マーキング)
ネコは、ふだん生活をしている場所の、木やへい、家のかべなどに、オシッコをふきつけたり、つめとぎをしたりして、「においづけ=マーキング」のためのパトロールをする。自分のナワバリでることを、ほかのネコにしらせるためだ。
オシッコのにおいづけは、♂ネコによく見られるが、♀ネコもたまにする。
シャッシャッとオシッコをふきつけるときに、ヒリヒリとしっぽをふるわせる。
その後も猫の動きを撮り続けると、遊歩道に下りてきました。
どうやら私が階段に居座って猫の散歩道を塞いでいたので、仕方なくぐるっと迂回したようです。
ネコも舗装された道の方が歩きやすそうです。
実は、最初にネコが座ったところは野生動物の溜め糞があった地点のすぐ近くなのです。
長年タヌキかアナグマが残した溜糞だと思って定点観察していたので、もしやネコの糞だったのか?!と意外に思いました。
しかし、撮影直後にネコが座っていた階段を調べてみると、新鮮な糞は残されていませんでした。
溜め糞を利用しているのなら、まず共同トイレの匂いを嗅ぐはずです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
↑【おまけの動画】
前後の状況も含めた完全版の動画をブログ限定で公開します。
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