2016年9月上旬
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ウスムラサキイラガ(蛾)亜終齢幼虫の排便
ウスムラサキイラガ(蛾)の飼育記録#5
ウスムラサキイラガ(Austrapoda hepatica)の亜終齢幼虫は凄まじい食欲でミズナラの葉を貪り続けています。
食害シーンをじっくり微速度撮影したので、100倍速の早回し映像でご覧下さい。
初めは葉先からきれいに律儀に食べ進みます。
葉縁の鋸歯も太い主脈も平気で食べています。
柔らかそうな若葉には拘らず、ミズナラの立派な(大きな)葉でも平気で食べています。
幼虫は葉を食べながら横に移動できるようです。
食痕がほぼ横一直線になるのが面白く思いました。
食べ残しがでっぱった部分に遭遇すると往復して重点的に食べ、他の部分に合わせて一直線にしています。
やがて摂食パターンが変わりました。
横一直線に食べ進むのを止めて、何とも形容しがたい複雑な虫食いパターンになりました。
幼虫が葉上で方向転換する様子がルンバを連想させ、コミカルで可愛いですね。
独特の横歩きが面白い。
ルンバなど掃除ロボットの動きはプログラムで実現されています。
ウスムラサキイラガ幼虫の摂食行動はどのようなアルゴリズムで遺伝的にプログラムされているのでしょう。
背面からの撮影に切り替えると、定期的な脱糞シーンも録画されるようになりました。
(@4:04, 4:14, 4:26, 4:38, 4:49, 5:00, 5:14, 5:26, 5:38, 5:50, 6:01)
マクロレンズで接写していると葉がよく揺れて困るのですけど、必ずしも風のせいではありません。
室内の扇風機を止めても相変わらず揺れるのです。
幼虫が摂食中に葉先で動くせいで葉が揺れてしまうのだと原因が分かりました。
後半はクリップやビニールテープを使って葉をしっかり固定すると、ようやく悩ましい葉の振動が止まりました。
つづく→#6:ウスムラサキイラガ(蛾)亜終齢幼虫の口元を隠す食事マナー
【おまけの動画】
同じ素材ですが早回し速度を少し変えて、60倍速映像をブログ限定で公開します。
【追記】
安田守『イモムシハンドブック2』でウスイロイラガ幼虫の食性を調べると、
コナラ(ブナ科)、ウメ(バラ科)、ヤナギ類(ヤナギ科)など多食性(p35より引用)
とのことでした。
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