2025/06/13

死んだアナグマの巣穴を内見するホンドタヌキ♀♂と上空を飛び回るコウモリ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年5月下旬・午前0:30頃・気温13℃ 

越冬に失敗して死んだニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)がある二次林を自動センサーカメラで見張り続けています。
ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が一緒に登場したシーンをまとめました。 


シーン1:5/27・午前0:31(@0:00〜) 
左から来た先行個体のタヌキが巣口Rへ回り込み、中に潜り込みました。 
すぐに頭から外に出てきて身震いすると、左へ戻りました。 
隣の巣口Lで、別個体のタヌキと合流しました。 

タヌキがちょうど出巣Rしたときに、コウモリの一種が飛来しました。 
コウモリの飛翔シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。



シーン2:5/27・午前0:32(@0:57〜) 
別アングルの監視カメラでも撮れていました。 
先行個体のタヌキが左に向かい、巣口Rの内見をしている間に、コウモリが右から左へ高速でセットの上空を横切りました。 
コウモリの飛翔シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。

さっきのタヌキが左から早足で巣口Lに戻ってきました。 
ちょうどそのタイミングで出巣Lした別個体と巣口Lで顔を見合わせます。
2頭のタヌキは一緒に獣道を右上奥へ立ち去りました。 


タヌキの♀♂ペアはセットの上空を飛び交うコウモリに対して全く無関心でした。 
コウモリが発する超音波がタヌキの耳に聞こえているのか、その行動から読み取ることは出来ません。
コウモリがパタパタと羽ばたく可聴域の羽音が聞こえない限り、タヌキは見上げたりしないようです。 
タヌキにとって飛んでいるコウモリは天敵でもありませんし、獲物にしても手が届きませんから、無関心になるのも当然でしょう。 

この地点でタヌキとコウモリのニアミスをトレイルカメラで録画できたのは、これが2回目です。 

新機種のトレイルカメラで監視するようになったから、素早く飛び回るコウモリを撮れるようになったのかな? 


つづく→

ツキノワグマの糞塊内に潜むセンチコガネ

 

2024年5月下旬・午前11:10頃・くもり 

山麓の小径を歩いていたら、かなり大きな糞塊を見つけました。 
ニホンザルの糞と迷ったのですが、ツキノワグマUrsus thibetanus)の落とし物でしょう。
道の中央で枯れた落ち葉(広葉樹)の上に残されていました。 
糞塊の表面は真っ黒で、半乾きの状態です。 


15cm定規を並べてみる。




小枝を拾って糞塊をほじくってみると、内部はまだ瑞々しい状態でした。
未消化物は緑色の植物繊維の塊でした。 
植物の若葉を大量に食べたことが分かります。 
この時期のツキノワグマはベジタリアン(植食性)です。 
糞塊をほじくってみても、糞便臭を全く感じませんでした。 
(同じ雑食性でもヒトの大便の方がはるかに臭いです。) 

クマの糞の中にセンチコガネPhelotrupes laevistriatus)が1匹だけ隠れていました。 
この路面は落ち葉の下が硬いコンクリートですから、糞虫たちはいくら頑張っても獣糞を地中に埋めることが出来ません。 
したがって、このセンチコガネはクマの糞を食べていただけでしょう。 
ほじくり出したセンチコガネは、擬死したまま動きません。 
ひっくり返すと、腹面も鈍い金属光沢(構造色)でしたが、オオセンチコガネほど綺麗な玉虫色ではありませんでした。 






クマの糞を見つける度に中をほじくって食性調査(糞内容物調査)の真似事をしてみるのですが、糞虫を見つけたのは今回が初めてで、嬉しい発見でした。 
糞の鮮度がちょうど良かったのでしょう。 
クマの専門家は糞を持ち帰って水洗いしながら網で濾し、小型の糞虫や未消化の種子などを丹念に探すのだそうです。 

関連記事(1、5、6年前の撮影)▶  


山中ならともかく、通い慣れた山麓の小径までクマが降りてきた証拠が残されていたのは衝撃です。 
「熊出没注意!」
熊よけスプレーと熊よけ鈴を携帯していることを改めて確認し、気を引き締めて先に進みます。 


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2025/06/12

山中の水溜り上空を夜な夜な飛び回るコウモリ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年5月下旬 

シーン0:5/24・午後12:40・晴れ(@0:00〜) 
たまたま明るい日中にフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林で水溜りを自動センサーカメラで見張っています。 
溜まっているのは浅い泥水ですが、湧き水のようで、辺りはちょっとした湿地帯になっています。 

水場にコウモリが夜な夜な飛来する様子をまとめてみました。 


シーン1:5/26・午後19:59(@0:04〜) 
風雨の悪天候をついて、コウモリが飛来しました。 
水溜りに着水する寸前で少しホバリング(停空飛翔)したようですが、飛びながら水を飲んだのでしょうか? 


シーン2:5/26・午後20:08(@0:15〜)
少なくとも2匹以上のコウモリが同時に飛び回っています。 
水溜まりの水面を掠めるように低空で飛んでいます。 
夜の湿地帯を飛び回る昆虫を捕食しているのかな? 
獲物となりそうな夜蛾やガガンボなども飛び回っています。 
それともコウモリは、水溜りの泥水を飲みに通っているのかな? 


シーン3:5/27・午後21:10(@1:15〜) 
翌日の晩にもコウモリが水溜りの周囲を低空で飛び回っていました。 
飛びながら一瞬だけ着水して飲水したようにも見えたのですが、水面に波紋が広がったかどうか、画質がイマイチではっきりしません。 


シーン4:5/27・午後19:59(@1:45〜) 
少し時間を遡りますが、フクロウStrix uralensis)が泥水溜りで行水しているときにも、その周囲をコウモリが飛び回ることがありました。 
フクロウに少し遠慮しているのか、コウモリは水溜まりに着水しなくなりました。 
フクロウがコウモリを狩ることもあるらしいのですが、水場周辺を飛び回るコウモリに対してフクロウは無反応・無関心です。 


コウモリの飛翔シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:36〜) 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

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