2024/12/09

ヤブツルアズキの花蜜を吸い飛び回るウラナミシジミ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月中旬・午後16:00頃・晴れ 

郊外にある民家の裏庭で、草ぼうぼうの花壇(家庭菜園?)にマメ科植物が黄色い蝶形花(左右非対称)を咲かせていました。
その群落にウラナミシジミ♀♂(Lampides boeticus)が群がっていました。 
花から花へ忙しなく飛び回り、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
訪花中は翅を半開きにするか、閉じていました。 
横の車道を車が走ると、すぐに飛んで逃げてしまいます。 

このマメ科植物の名前を私は知りませんでした。 
まず、この群落が雑草なのか栽培品種なのか、分かりづらい状況なのです。 
インゲンのような細長い豆果が実っていますが、インゲンほど立派ではありません。 
茎が自立しておらず、蔓性であることに気づきました。 
蔓の若い先端付近は緑ではなく、赤みを帯びています。 
「9月に黄色い花を咲かせ、細長い実をつけ、蔓性であるマメ科植物」という条件でAIのGeminiに相談すると、ヤブツルアズキだろうと候補を教えてもらえました。 
ノアズキの可能性は、豆果の形状が違うので除外できます。 
アズキの原種であるヤブツルアズキの豆は食用できるらしいのですが、家庭菜園にわざわざ雑草のヤブツルアズキを植えて栽培しているのでしょうか? 
昔はアズキを栽培していた畑を放置していたら、先祖返り(野生化)して蔓性に戻ったのかな?
アズキとヤブツルアズキは同種の変種扱いなので、交雑できるらしい。
アズキはふつう蔓なしだが、半蔓性のものもあり、原種は蔓性だったと推測される。(中略)ヤブツルアズキは、アズキの原種とも、アズキの栽培種が逃げ出して野生化したともいわれる。 (POINT図鑑『フェンスの植物: はい回る蔓たち』p158より引用)

ヤブツルアズキ:3出複葉+蔓
ヤブツルアズキ:3出複葉+蔓
ちなみに、ウラナミシジミは隣に咲いていたキク科のガーベラ?には全く訪花しませんでした。 
ウラナミシジミ幼虫の食草はマメ科植物ですから、成虫はやはりマメ科のヤブツルアズキに好んで訪花するのでしょう。 
産卵に来る♀を♂が待ち伏せしているのかもしれません。(動画公開予定) 

ウラナミシジミがヤブツルアズキの蝶形花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:05〜1:30) 
翅の破損状態に注目すると、複数個体を撮影していたようです。 
例えばサムネイルの個体は♂ですが、性別を見分けられない個体も登場します。 
ウラナミシジミの性別を見分けるには、翅表の斑紋をじっくり検討する必要があります。 
晴れて気温が高いせいか、あるいは求愛行動に必死なせいか、ウラナミシジミの羽ばたくスピードが速すぎて、スーパースローでも翅表がしっかり見えないのです。 
日差しが強すぎると、翅の角度によっては翅裏の斑紋が翅表に透けてしまうこともあって混乱します。 


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2024/12/08

真冬に根曲がり巣穴を訪れる雪国のニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年1月上旬〜1月中旬〜2月上旬 

シーン0:1/7・午後13:39・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
平地のスギ防風林で、画面の手前から奥に向かって根こそぎ倒れたスギ風倒木の根元に掘られた「根曲がり巣穴」をトレイルカメラで見張っています。 
この巣穴aにはニホンイタチMustela itatsi)が越冬しているらしいことが分かりました。 


 実はすぐ近く(右斜め背後)にもう一つ同様の巣穴bがあり、そこにもイタチが出入りしていたのですが、撮影機材が足りないために、2つの巣穴a,bを同時に見張ることができません。 
 巣口aの手前の地面にはツルウメモドキの赤い実が見えます。 

ニホンアナグマMeles anakuma)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:1/9・午後23:49(@0:04〜) 
林床にうっすらと残った雪の上を歩いて手前に立ち去るアナグマの背中だけが写っていました。 
この地点でアナグマは初見です。 
低温のためか監視カメラの起動が遅れてしまいましたが、まさか根曲がり巣穴aから外に出てきた直後なのでしょうか? 
アナグマの顔が写っていません。 


シーン2:1/15・午前0:56(@0:24〜) 
トレイルカメラの電池がすっかり消耗してしまい、わずか1秒間しか暗視動画が記録されなくなりました。 
6日後の深夜、アナグマのお尻がちらっと写っていただけです。 
アナグマが根曲がり巣穴aの中に潜り込んだかどうか、見届けられず残念無念。 
いつの間にか、この巣穴aをアナグマがイタチから乗っ取ったのでしょうか?
もちろん、ただ巣口に顔を突っ込んで匂いを嗅いでいただけという可能性も充分にあり得ます。 


シーン3:1/15・午前0:57(@0:27〜) 
約30秒後に監視カメラが健気に再起動すると、アナグマは根曲がり巣穴aの入口から左奥を見ていました。 


シーン4:1/15・午後17:35(@0:31〜)日の入り時刻は午後16:46 
同じ日の晩には新雪が積もっていました。 
雪面に野生動物が残した足跡はありません。 


シーン5:2/8・午前5:04・降雪(@0:34〜) 
次にアナグマ(らしき動物)が写ったのは、翌月になってからでした。
小雪がちらつく未明に左から来た獣が右へ立ち去るところでした。 
尻尾しか写ってないのですが、タヌキではなくアナグマだと思います。 

このときも監視カメラの起動が遅れてしまい、根曲がり巣穴から出巣したばかりなのか、それとも根曲がり巣穴には全く興味を示さずに横を通り過ぎただけなのか、区別がつきません。 


【考察】 
トレイルカメラを使ってニホンアナグマの観察をするのは、まだ1年目です。 
ホンドタヌキと違って基本的にニホンアナグマは冬眠するという認識でした。 
雪国の厳冬期でもアナグマはときどき外を出歩くのが普通なのか、それとも異常な暖冬で雪が少ないために今季は冬眠が浅いのか、私には未だ分かりません。 
これから何年も長期に渡って気長に観察を続ける必要があります。

この根曲がり巣穴が本当にイタチの越冬用巣穴なのかどうか、疑問になってきました。
昨年末に録画されて以来、この巣穴にイタチは出入りしていないようなのです。(ただし、監視できてない空白期間があります)
イタチはトレイルカメラの存在に気づいて警戒し、巣穴を放棄してしまったのでしょうか?
元々はアナグマが掘った巣穴をイタチが一時的に利用していただけかもしれません。
空き巣になると、別の野生動物が利用しようと代わる代わる物色しに来ます。
気温の下がる厳冬期はトレイルカメラの性能(センサー感度)も落ちるため、根曲がり巣穴に主が出入りする決定的な証拠映像がなかなか撮れずにもどかしいです。


電柱の天辺で頷きながら獲物を探し、狩りに飛び立つチョウゲンボウ♀(野鳥)

 

2023年11月中旬・午前11:50頃・晴れ 

秋の田んぼで稲刈りが終わると、毎年チョウゲンボウFalco tinnunculus)が狩りをしに現れるようになります。 
見晴らしの良いお気に入りの止まり場があるので、そこを定点観察しています。 
コンクリート支柱の天辺に止まって頷きながら周囲の刈田を見渡しています。 
鋭い眼力で遠くの獲物を探しているのです。 
後頭部が茶色なので♀と判明。 

やがて、右に素早く飛び去りました。 
刈田の上空でホバリングおよび狩りをしたのですが、そのシーンは撮り損ねてしまいました。 
手前に生い茂る枯れた雑草が邪魔で、すぐに見失ってしまうのです。 
しばらく待っても、同じ止まり場には戻ってきてくれませんでした。 
私を警戒しているのかもしれません。

飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:42〜) 
チョウゲンボウの性別の見分け方に、頭部の色に注目する以外にも、尾羽根の斑紋に性差があるのだそうです。 
今回はそれを確かめられました。 
参考ブログ:チョウゲンボウ 雄と雌の特徴
下面からだと見分けにくいが、メスの尾羽には数本の黒帯がある。

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