2024/09/25

雪虫が飛ぶ晩秋:ケヤキフシアブラムシの有翅虫?

 

2023年11月上旬・午後14:35頃・晴れ 

公園内の街路樹が色とりどりに黄葉・紅葉しています。 
空中を無数の微小な虫が飛び回り、よく晴れた逆光に透かすと翅がキラキラと光って見えます。 
これは雪虫とか雪迎えと呼ばれる季節の風物詩です。 
雪虫の群飛をハイスピード動画でも撮ればよかったですね。 
個々に(ランダムに?)飛び回っているので、群飛とは呼べないかもしれません。 

たまたま私の左腕に着地してうろうろと歩き回る雪虫を接写してみると、有翅の黒っぽいアブラムシでした。 
生憎この日は本格的なマクロレンズを持ってこなかったので、微小な雪虫をしっかり接写できませんでした。 
透明な翅を広げても、私の腕毛が邪魔なのか、なかなか飛び立てません。 

雪虫で最も有名なのは、北海道のトドノネオオワタムシと呼ばれるアブラムシです。 (※ 追記参照)
しかしこのアブラムシの2次宿主となるトドマツを私は当地(東北地方の山形県)で見たことがありません。 
東北地方で見られる雪虫の正体は、おそらくケヤキフシアブラムシだと思われます。 
アブラムシ入門』という図鑑で調べると、 ケヤキヒトスジワタムシParacolopha morrisoni)にはケヤキフシアブラムシ、ケヤキヒトスジタマワタムシという別名もあるらしく、
晩秋の小春日和の日に腹部が綿状物で覆われた有翅虫がケヤキに戻る。 (p122より引用)
とのことでした。 
ケヤキの葉に形成される独特の虫こぶ(ケヤキハフクロフシ)の中で成長すると初夏に虫こぶから羽化脱出し、次はササ類の根に移住し、秋には再びケヤキに戻って卵で越冬する、という移住性の生活史(寄主転換)を送るのだそうです。 
ケヤキの木を探して飛び回っていたのだと分かりました。
結婚飛翔をする昆虫の群飛とは飛び方が違うのも納得です。
撮影現場は街路樹が多い公園で、ケヤキの木や笹薮も探せばありそうです。(※ 追記2参照) 



断片的な観察でもケヤキフシアブラムシの暮らしぶりの全体像が少しずつ繋がってきて、俄然面白くなってきました。 
私の腕に止まった個体は体が黒く、白い綿状の物質に覆われてはいませんでした。
飛んでいる間に白いワックスが落ちてしまったのかな?
それともケヤキフシアブラムシとはまた違う別種のアブラムシなのでしょうか?
(サンプル数が1匹だけの観察で結論を出すのは危険です。) 

私はこの日、買い物に行く急ぎの用事があって、近道として公園を横切っていました。 
気が急いていた私は、雪虫をじっくり観察する余裕がありませんでした。 
また来年に続きを観察するのが楽しみです。


※【追記】
北海道では「雪虫(トドノネオオワタムシ)が大量発生してから約1週間~10日で初雪が降る」という俗説(虫の知らせ)があるそうです。
天気予報でおなじみのウェザーニュース社が市民科学の手法で情報を広く募ると、興味深い結果が得られたそうです。
奇しくも、当地(山形県の平地)で初雪が降ったのも雪虫(ケヤキフシアブラムシ?)の大量発生を見てからちょうど22日後でした。
このデータを毎年記録して関連を調べるのも面白そうです。


※【追記2】
2024年9月下旬に遅まきながら公園を現場検証すると、動画奥の左に写っている大木がまさしくケヤキでした。
葉にはケヤキハフクロフシの虫こぶが形成されていました。
他にも多数のケヤキ街路樹が公園の敷地内に植栽されていました。
笹薮は伐採されてしまったのか、見つかりませんでした。
ケヤキフシアブラムシはどのぐらい遠くから宿主のケヤキを目掛けて飛来するのでしょうか?



【アフィリエイト】 

2024/09/24

初雪が降る明け方に帰巣したニホンアナグマ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年11月下旬・午前5:35頃・気温-1℃(最低気温を更新)日の出時刻は午前6:26 

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地(セット)を監視しています。 

みぞれが降る夜明け前に、奥の二次林から♀がセットに戻ってきました。 
脂肪を蓄えて太っていますが、左右の目が不均等な(右目<左目)顔馴染みの♀個体でした。 
春にこの営巣地で出産・交尾・育児した母親♀です。 
こんな悪天候の夜でも採食に出かけていたのでしょう。 
林縁で身震いしてから回り込んで、巣穴Rに潜り込みました。 

平地ではこれが初雪でした。
雨は夜更けすぎに〜雪へと変わるだろう〜♪
アナグマは冬眠しないらしいので、雪国で冬の行動を観察するのがこれから楽しみです。 


山中の水場で泳ぐ晩秋のカエル【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年11月下旬・午前1:05頃 

里山の湧き水が溜まった水場を自動撮影カメラで見張っていると、晩秋の木枯らしが吹く度に周囲の雑木林から落ち葉がどんどん降ってきます。 
旧機種のトレイルカメラは風揺れや落ち葉による誤作動が多くて困るのですが、撮れた映像を丹念に見直すと、たまに意外な副産物が写っていることがあります。 
変温動物の両生類がいくら活動してもトレイルカメラの熱源動体検知センサーは本来反応しないはずなのに、誤作動で撮れた映像に小さなカエル(種名不詳)が写っていました。 

大量の落ち葉が降り積もった晩秋の泉で、深夜にカエルが突然左にスーッと泳ぎました。
水面に浮上するとカエルの目が赤外線に反射して白く光ります。 
後半は5倍速に早回し加工すると、カエルが瞬きする様子がよく分かります。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

実は翌日の夜からみぞれが降り始め、吹雪となりました。 
山中のカエルが未だ冬眠しないということは、晩秋でも獲物となる虫がまだ捕れるのでしょうか? 
この時期に現場入りすると水場に生き物の気配を感じられないので、捕食シーンを実際に観察しないことには信じられません。 




【アフィリエイト】 

ランダムに記事を読む