2024/06/14

スギ防風林の溜め糞場でホンドタヌキが排便しコウモリが飛び回る夜【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月下旬・午後19:30 

スギ防風林でタヌキが通う溜め糞場wbcを5ヶ月ぶりにトレイルカメラで再び監視することにしました。 
雨上がりの晩に獣道を通って単独でやって来たホンドタヌキNyctereutes viverrinus)は毛皮が濡れているようです。 
 辺りを少しうろついてから、溜め糞wbc跨って右向き(東向き)で脱糞しました。 
共用の溜め糞場に自分の糞をピンポイントに追加するのではなく、広がりのある溜め糞エリアに各々が排便すると表現した方が良さそうです。 
実際は複数の糞塊が林床に点在しています。 
溜め糞場に通ってくる複数のタヌキをしっかり個体識別できれば、各個体が特定のお気に入りの地点に(あるいは気まぐれに)排便することが分かってくるのかもしれません。 

タヌキが排便していると、コウモリの一種が獲物を探しながら低空で飛来しました。 
この地点でコウモリは初見です。 
溜め糞場wbcに集まるハエなどの虫を補食しに来たのでしょうか? 
そう言えば、夜になるとハエは何処で寝るのか、今まで考えたこともありませんでした。
用を足してすっきりしたタヌキは、暗闇のスギ林でコウモリとの遭遇に気づいているのか不明ですが、何も反応することなく立ち去りました。 
タヌキの耳にはコウモリの発する超音波が聞こえているのでしょうか?

コウモリとタヌキがニアミスしたシーンも初見かもしれません。
コウモリは暗闇でも超音波によるエコロケーションでタヌキの存在を認知しているはずです。
素早く飛び回るコウモリを捕食する天敵はほとんど居ない(フクロウ?)と思うのですが、他の野生動物が来ている間は遠慮してコウモリは現れないのかと思っていました。


根曲がり巣穴の横で落ち葉をめくって虫を探し歩くクロツグミ♂【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年9月下旬

平地のスギ防風林にある「根曲がり巣穴」を見張っていると、営巣地周辺の林床にクロツグミ♂(Turdus cardis)と思われる黒い鳥が登場しました。 


シーン1:9/23・午後13:56(@0:00〜) 
クロツグミ♂なら腹面は白いはずですが、上から見下ろすと真っ黒な背中しか見えません。 
巣口を取り囲む根曲がり灌木(樹種はマルバゴマギ?)を経由して、ホッピングしながら左へ向かいました。 



シーン2:9/25・午前8:08(@0:15〜) 
2日後は、珍しく日中にフルカラーで録画されていました。 
(旧機種のトレイルカメラは昼間の録画の挙動が不安定で悩まされます。) 
右上の朽ちた風倒木に黒い鳥が止まっています。(赤丸に注目) 
林床に飛び降りると、採食行動(落ち葉めくり?)を始めたようですが、後ろ姿で肝心の口元が見えません。 


シーン3:9/25・午前8:11(@0:55〜) 
同一個体?のクロツグミ♂が戻ってきたようです。 
林床の落ち葉を嘴で左右に素早く跳ね除けて、下に隠れた虫を探しています。 

クロツグミ♂の嘴は黄色いはずですが、この動画ではそう見えないので、私の同定が間違っているのかと不安になります。 

高木清和『フィールドのための野鳥図鑑:野山の鳥』を紐解いてクロツグミの食性を調べると、
地上を跳ね歩いて餌を採る姿はツグミに似て落葉や土をくちばしでかき分けて餌を探す。(中略)食性:昆虫類、幼虫、クモ類、ミミズ類、木の実(p86より引用)

バードリサーチニュースの生態図鑑でクロツグミの食性を調べると、
主に地上で昆虫やムカデ,ミミズなどを食べる.木の頂で飛翔性の昆虫を捕食することもある.キヅタ,ヒョウタンボク,サクラ類などの実も食べる.ヒナにはミミズを多く運ぶ. 

 

まさに図鑑の記述通りの採食行動をしています。 
ただし、落葉めくりをする鳥は何種類も知られています。


シーン3:9/25・午前9:30・晴れ(@1:13〜) 
驚いたことに、根曲がり巣穴の中にクロツグミ♂が一時侵入していたようです。 
なぜ私が驚いたかというと、もしもテンやイタチなど肉食獣の巣穴だとしたら下手すると自殺行為になるからです。
逆に、野鳥が恐れることなく巣穴に入ったということは、(今は)肉食獣が棲む巣穴ではないのでしょう。
入巣シーンは撮り損ねたものの、巣穴から外に出て来る様子が撮れていました。 
ピョンピョンと跳んで(ホッピング)出巣すると、そのまま右へ飛び去りました。

この時期の根曲がり巣穴には、野ネズミぐらいしか野生動物(哺乳類)は住んでいないようです。 
他には暗所を好む昆虫(カマドウマ類?)が巣穴の奥に集結しているようで、それを狙ってタヌキが捕食しによく来ます。 


今回のクロツグミ♂も、虫を食べるため巣穴に潜り込んだのでしょう。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


こんな平地の森にもクロツグミが生息しているとは知りませんでした。 
以前、この近くで猛禽?に捕食された黒い鳥の謎がこれで解けました。 


つづく→ 


【アフィリエイト】 

2024/06/13

夜の水場に飛来するコウモリに狩られないよう必死で逃げ惑う蛾ほか【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年8月中旬〜下旬 

山中で湧き水が溜まった泉に自動センサーカメラを設置すると、夜な夜なコウモリが飛来します。 
コウモリが飛びながら一瞬だけ着水するのですが、このとき水を飲んでいるのか水浴びしているのか突き止めたくて、しつこく撮影しています。 


シーン0:8/19・午後13:32(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
池から溢れた水は画面の奥に向かって流れ、沢の源流となります。 


シーン1:8/19・午後20:21(@0:03〜) 
晩になると、レンズに覆いかぶさるようにザトウムシの一種がうろついています。 
細長い歩脚が至近距離で動くと目障りです。
奥の森から飛来したコウモリは、このザトウムシを獲物として狩ろうとしませんでした。 
低空で飛びながら池に一瞬だけ着水すると、急旋回して何度も着水を繰り返してから森に戻ります。 
着水の度に泉の水面には波紋が広がります。 

コウモリが飛びながら超音波を発したはずなのに(エコロケーション)、ザトウムシは全く逃げませんでした。(緊急逃避行動なし) 


シーン2:8/19・午後20:31(@0:49〜) 
画面の下端に注目してください。 
池の中の落枝に小型のキリギリス?カマドウマ?がよじ登りました。 
次に飛来するコウモリはこれを獲物として狩るかと期待したのですが、いつの間にか居なくなっていました。 
この位置の虫を狙ってコウモリが飛びながら狩ろうとすると、池畔の崖に激突しそうというリスクがあるのかもしれません。 


シーン3:8/22・午後19:43(@1:06〜) 
今回の記事で一番の目玉となるのは、このシーンです。 
3日後の晩に、コウモリがいつものように水場に飛来すると、珍しく虫が慌てて逃げ惑いました。
こんなシーンをこれまで撮れたことがありません。

1/3倍速のスローモーションでリプレイすると、よく分かります。(@1:09〜) 
奥から手前に向かって飛んでくるコウモリの前を、不規則なジグザグ高速飛翔で夜蛾が必死で逃げていたのです。 
夜蛾はなんとかコウモリに狩られずに逃げ延びました。 
このときコウモリは珍しく着水せずに急旋回したので、たまたまコウモリの飛行ルートに夜蛾が迷い込んでしまったというよりも、コウモリは夜蛾を狩ろうと追いかけていたように思います。 

夜行性の蛾にとって最大の天敵はコウモリです。 
エコロケーションの超音波を感知すると、捕食されないように飛翔パターンを急激に変えたり、ジャミング(妨害)する超音波を自ら発する蛾もいるのだそうです。 
体表がコウモリの超音波を反射しにくいように進化した虫もいるそうです。(ステルス擬態)
超音波を使った熾烈な軍拡競争が夜な夜な繰り広げられているのです。



続けて、手前のレンズ付近をガガンボが慌てたように右から左へ飛んで横切りました。 
高速で飛来するコウモリの超音波を感知して、ガガンボが逃げ惑っているのでしょうか? 
ガガンボの飛び方は、元からこんな感じかもしれません。 

この水場に飛来したコウモリが見事に獲物を狩った決定的瞬間を撮れたことが一度もありません。
旧機種のトレイルカメラはフレームレートが15fpsしかなくて、低過ぎる(太刀打ちできない)ようです。
そもそもコウモリが飛びながら夜行性昆虫を追いかけるシーンが撮れたのも今回が初めてです。
コウモリは狩りが目的でこの水場に飛来している訳ではないという印象を受けています。

我々ヒトの耳にはコウモリのエコロケーションを全く聞き取れませんが、バットディテクターという電子機器で超音波を可聴域に変換することが可能です。 
トレイルカメラとバットディテクターを組み合わせてコウモリの捕食行動を記録してみたいのですが、なかなか実現できていません。 
飛翔時のエコロケーションを声紋解析するだけで、コウモリの種類が同定できる可能性がある点が魅力的です。 
コウモリが狩りモードになると、独特のエコロケーションに切り替わるはずです。

ランダムに記事を読む