2024/05/10

アナグマ専用の溜め糞場でホンドタヌキの幼獣が匂いを嗅ぐだけで通過【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月中旬 

スギ防風林でニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpを自動センサーカメラで見張っていると、ときどきホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がやって来ます。 


シーン0:8/14・午後14:48(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
画面左下隅に朽ち果てた切株があります。 
切株の少し左に古い手押し車(猫車)が捨てられたまま朽ち果て、錆びた金属のフレームだけが残っています。 
そのフレームのすぐ左に黒々としたアナグマの下痢便が写っています。 


シーン1:8/15・午前1:38(@0:02〜) 
深夜に、おそらく幼獣と思われる3頭のタヌキが写りました。 
右奥で先頭個体aが林床をうろついています。 
後続のタヌキbが手前にあるアナグマの溜め糞場stmpで匂いを嗅ぎ回っています。 
先行するaの後を追うようにbも右上へ向かいました。 
しばらくすると、手前から別個体cが登場し、仲間の後を追いかけます。 


シーン2:8/15・午前4:48(@0:37〜)日の出時刻は午前4:51。 
約3時間後の日の出直前に、右から来たタヌキがスギ林を左上奥へ立ち去りました。 
今回はアナグマ専用の溜め糞場stmpには立ち寄りませんでした。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
この溜め糞場stmpは「アナグマ専用」です。 
タヌキが通りかかっても、匂いを嗅いで調べるだけで、そこに対抗して排便することは決してありません。 
実はタヌキ専用の溜め糞場wbcがここから約5m離れた地点にあるのです。 
タヌキとアナグマという「同じ穴のむじな)」は、排便するエリアを大まかに共有しているものの、実際の溜め糞場は種別にきっちり使い分けています。 
ホンドタヌキもニホンアナグマも幼獣がだいぶ大きく育ちましたが、たとえ幼獣であっても溜め糞を使い分けるエチケットは守っています。
親から教えられたのか、それとも生まれつきの本能行動なのでしょうか?



タヌキの溜め糞場で必死に配偶者ガードするオオヒラタシデムシ♂

 

2023年7月下旬・午後14:35頃・ 晴れ 

防風林でスギ倒木の横にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞場phでオオヒラタシデムシNecrophila japonica)が三つ巴で組んずほぐれつしていました。 
どうやら、交尾中の♀♂ペアにライバル♂が横恋慕して♀を強奪しようとしているようです。 
横倒しになった♀♂ペアもマウントしているだけで交尾器は結合していません。 
交尾した後も♀が産卵するまで浮気しないように♂は配偶者ガードしているのでしょう。 

♀にマウントした♂が腹端を左右に激しく振っているのは、ライバル♂に対する威嚇牽制のつもりだと思うのですが、有効な反撃になっているとは思えません。 
腹端から何か刺激臭でも放出しているのかな? 
そんなことよりも早く(再び)♀と交尾して結合を続ければ、何よりも有効な浮気防止になると思うのですけど…。
溜め糞場で栄養を摂取して産卵したい♀にとっては迷惑なだけかもしれません。 

武器を持たないオオヒラタシデムシ♂同士は♀を巡る闘争に一体どうやって決着をつけるのでしょう?
早い者勝ちで交尾するしかない気がします。 
他に急ぐ用事のあった私は、この3匹の成り行きを見届ける余裕がありませんでした。

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2024/05/09

夜の泉で泳ぐ野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年8月上旬 

里山の水場に設置したトレイルカメラの記録です。 

シーン1:8/5・午後21:08(@0:00〜) 
晩に奥の森から次々に飛来するコウモリが池の水面スレスレを何度も往復して、ときどき水面に波紋が広がります。 
コウモリが着水した瞬間に池の水を飲んでいるのではないかと予想しているのですが、動画のフレームレートが15fpsと低くてよく分かりません。 
(水生昆虫の捕食または水浴という可能性も考えられます。) 

カメラの近くにクモの網が張ってあるようです。 
空中に白い玉が2つ浮いているように見えるのは、クモの網の粘球がカメラの赤外線を反射しているのでしょう。 

コウモリが居なくなってしばらくすると、画面の左下から野ネズミ(ノネズミ)が登場しました。 
此岸から左岸に跳び移ります。 
いつもならそのまま岸辺をへつるように駆け抜けるのに、今回は左岸から池に躊躇なく入水したので驚きました。 
浅瀬を走るだけでなく、途中から明らかに水中を泳いで対岸へ上陸しました。 
そのまま林道の草むらに姿を消しました。 
野ネズミは水を恐れるどころか、しっかり泳げることが、これで判明しました。 
今回の映像が最も説得力があります。 

関連記事(1年前、1ヶ月前の撮影)▶  


野ネズミの水泳シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:39〜) 
泳ぐことで近道になっているかどうか、微妙です。 
ついでに水を飲んだとか、暑い熱帯夜で水浴したかったのかもしれません。 
(旧機種のトレイルカメラでは動画撮影時に気温のデータが取得されないのが残念です。) 

岸辺の草むらに天敵の捕食者が潜んでいると警戒した野ネズミが裏をかいたのでしょうか? 
例えば、この水場にはヤマカガシRhabdophis tigrinus)という毒蛇が来たことがあります。 
しかしヤマカガシも泳ぎが得意です。 

関連記事(6年前の撮影)▶ 水路を泳いで渡るヤマカガシ 


シーン2:8/6・午前3:35(@1:10〜) 
約6.5時間後。
日付が変わった深夜未明に、逆コースで野ネズミが現れました。(画面の赤丸に注目) 
対岸の草むらから左岸へと水際をチョロチョロ走って戻って来ます。 
今回は池を泳がずに陸上を移動しました。 
野ネズミの白く光る眼が池の水面にも反射しています。 

頻繁に飛来するコウモリのせいでトレイルカメラの電池が消耗してしまい、残念ながら15秒弱しか録画されなくなりました。 
尻切れトンボの映像ですが、途中で野ネズミは浅瀬から池の水を飲んだり獲物(昆虫?)を探したようにも見えます。 
池畔から奥の林道へ抜ける同じ獣道を往復しているので、シーン1と同一個体の野ネズミだと思われます。

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